【トヨタ新クラウン試乗】新しい心臓を得て「いつかは」から「僕らの」クラウンに!

高校3年の時、級友のマルヤマが学校を休みがちになりました。ある日、校門を出て歩いていると、白いセダン(実際はハードトップ)がスーっと私の横に並ぶではないですか。運転席の窓ガラスがスーっと下がると、マルヤマの顔を出してきてニヤリと笑ったのです。授業をサボって教習所に通っていたのです。おめでとう、免許取得!

驚いたのはそのクルマ。7世代目「クラウン」のスーパーサルーン。マルヤマはオヤジのクルマを早速乗り回していたわけです。すかさず助手席に乗せてもらったら、田舎道の凸凹をいなしながら滑るように走るのです。ひたすら感心しました。ウチのオヤジが乗ってた「カローラ」のバンとはまるで違う!

コンビニの駐車場に停めたクラウンを眺めていると、突然、マルヤマの表情が変わりました。すぐにクルマに乗れというのです。ドアを閉めると、駐車場に入ってきたのはクラウンのロイヤルサルーンG。“ロイサル”です。ロイヤルサルーンは前後バンパーがスーパーサルーンより大きく、3リッターエンジンを積む3ナンバー車。3ナンバーというだけでステータスだった時代です。

そんなロイサルから出てきたのは、鬼の体育教師コバヤシ先生。先生の姿を見つけたマルヤマは、デカいシフトノブをガコッとDレンジに入れ急発進したのです。今でも、ロイサルの横に立ち、ジッとこちらを見つめながら仁王立ちしているコバヤシ先生の姿が忘れられません。

 ■予想外のストレスフリーで気持ちいい走り

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