【趣味カメラの世界 #34】
前回はCanon(キヤノン)「EOS R6 Mark III」(42万9000円 ※ボディのみ)の進化ポイントを中心に紹介しましたが、今回は実際の作例を通して、その実力を掘り下げていきます。
レビューを担当するのは、本連載でおなじみのフォトグラファー田中さんです。
監修・執筆:田中利幸(たなかとしゆき)|ファッション誌などでブツ撮りやポートレートを中心に活動するフォトグラファー。カメラ・ガジェット好きで自身で運営するブログ「Tanaka Blog」において、カメラやガジェットに関するちょっとマニアックなことを書いている。
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これまでキヤノンのカメラは、色再現の自然さや安定感に定評がある一方で、カメラ内での画作りという点では、どちらかといえば実用寄りの印象が強かったように感じていました。作品性を重視する場合はRAWで撮影し、自分の好みに合わせて現像で仕上げる。そうしたスタイルを前提にしているユーザーも多かったはずです。
EOS R6 Mark IIIでは、新たにカラーモードが搭載され、このあたりの印象が少し変わってきています。これまでのキヤノン機とは少し違う方向性を感じさせる仕上がりで、“撮って出し”でも雰囲気のある写真が楽しめる。そんな選択肢が増えたと感じました。
■自然な色のまま雰囲気はしっかり変わる。キヤノンの新たなカラーモード

本機のカラーモードは、いわゆる派手な色作りというよりも、写真全体の空気感や雰囲気を重視した方向性だと感じました。これまで評価されてきた自然な色再現をベースにしつつ、少し踏み込んだトーン表現が加わっているのが印象的です。
カラーフィルターは全部で14種類。実際にいくつか試してみる中で、特に好印象だったのは「Story Teal & Orange」や「Story Blue」といった、映画のようなムードを意識したカラーモードでした。
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