ボケ感も取り回しやすさも一級品。キヤノン「EOS R6 Mark III」にふさわしいレンズを見つけた

■開放F1.2で撮ると、シャープさよりもやわらかく空気感のある描写に

▲ Canon EOS R6 Mark III+RF45mm F1.2 STM、シャッタースピード1/320秒、F1.2、ISO200

▲ Canon EOS R6 Mark III+RF45mm F1.2 STM、シャッタースピード1/320秒、F1.2、ISO200

描写傾向は、いわゆる現代的なレンズのように、開放から隅々までシャープというタイプではありません。開放付近ではやや甘さがあり、画質面で気になる人もいるかもしれません。

ただ、ピントが合っている部分はしっかりと解像していて、そこからなだらかに溶けていく描写はポートレートではむしろ心地よい印象です。F1.2ということもあって、引きで撮っても十分に大きなボケが得られます。

少し柔らかく、ふわっとした空気感が出るのもこのレンズの特徴で、被写体を優しく包み込むような写りになります。

▲ Canon EOS R6 Mark III+RF45mm F1.2 STM、シャッタースピード1/160秒、F2.5、ISO100

反面、少し絞ると印象は大きく変わってきます。描写もグッと引き締まり、この変化を楽しめるのもこのレンズの面白いところです。

■「RF24-105mm」との比較で見えたボケ表現の違い

今回は、R6 Mark IIIのキットレンズでもある「RF24-105mm F4 L IS USM」の望遠端と比較してみました。撮影距離を調整し、顔の大きさがほぼ同じになるようにそろえて撮影しています。

どちらのレンズも絞り開放で撮影しています。F1.2とF4の差は大きく、ボケ表現という点ではF1.2の効果がしっかりと出ているのが分かります。さらに、焦点距離による写りの違いもあり、モデルのパース感は個人的には45mmの方が自然で好みです。

この作例では、あえてサボテンの植木鉢が目立つように構図を取っています。モデルとサボテンの位置関係は同じですが、画角による圧縮効果の違いがはっきりと表れています。

F1.2では肩あたりからなだらかにボケ始め、周辺のボケも大きくなるため、自然と被写体に視線が集まります。この空気感は大口径レンズならではのもの。高価になりがちな明るいレンズを、比較的手に取りやすい価格で楽しめる点も、RF45mm F1.2 STMの魅力だと感じました。

■安心感のあるAFと取り回しやすさもポイント

AFは決して爆速というわけではありませんが、ポートレートやスナップで使う分には十分に快適です。精度も安定していて、日常的な撮影でストレスを感じる場面はほとんどありませんでした。

実際にモデルにくるくると回ってもらっても、サーボAFがしっかりと追従し、安定した合焦を維持してくれます。全体として、安心して任せられるAFだと感じました。

軽量でコンパクトなので取り回しが良く、EOS R6 Mark IIIとのバランスも自然です。長時間の撮影でも負担になりにくく、女性の手でもしっかり握れるサイズ感だと感じました。

F1.2という大口径でありながら、気負わず持ち出せる。この気軽さは、このレンズの大きな魅力だと思います。

【次ページ】「RF45mm F1.2 STM」レンズの人物と風景の作例はこちら

この記事のタイトルとURLをコピーする