【困った02】
フロアが冷たくて底冷え!
寝袋で寝ているのになぜ?
■荷物を重ねて高床式に。寝床の下に断熱マット
もうひとつの寒さは、フロアから染み渡ってきて、体から精気を吸い取られるような底冷えが考えられる。ラゲッジにマットを敷いて車中泊する際によく出くわすことが多い。この底冷えというのは、そこそこのマットを敷いて寝袋に入る程度では防げない。体重で寝袋やマットのクッションが押しつぶされ、フロアの冷たさが直接伝わってくるから厄介だ。
クルマのシートをフルフラットにしてその上に寝るのが簡単な解決策なのだが、それができない場合はフロア上にエアマットなどで簡易ベッドを作ること。
マットはとにかく分厚く断熱性の高いモノを用意したい。それでも寒いなら、マットの上に断熱シート、厚手の封筒型シュラフを重ね、マミー型の寝袋と二段重ねにするといい。
つまりは物量作戦だ。底冷えは背中と肩、腰回りから伝わるので、厚手のジャケットを着たまま寝るのも効果的。ただし、モコモコに着込むと窮屈で安眠できない場合があるので、やり過ぎには要注意したい。
さらに、ポータブル電源を用意できるなら、電気敷き毛布の導入が最強の底冷え対策。実際に使ってみるとわかるが、圧倒的に暖かくなり、ぽかぽかになる。これを一度味わうともう手放せなくなるはず。小ワザとしては、フロア下を風が吹き抜けない位置にクルマを駐めると案外効果がある。
▲車中泊中のアイドリングは禁忌事項なので、ポタ電+電気毛布が寒さ対策に威力を発揮
<これで安心!>
・断熱グッズを事前に準備
・フロアで寝ない工夫を
・ポタ電、電気毛布が「神」
【困った03】
起きたら車内がズブ濡れ…
外は晴れているのに何で?
■窓はタオルで目張りして寝床の周りを毛布で囲もう
冬の車中泊で、寒さとともに大敵なのが結露の発生。車外はカラカラに乾燥していても車内はずぶ濡れになってしまう。大切なデジタルアイテムが壊れたり、枕元に用意しておいた着替えが濡れたりして超ガッカリな目覚めになることも…。
原因は、人間の呼気や汗が蒸発し、冷え切った窓や内装に触れて結露するから。とくに窓の結露は激しく、水滴がタラタラ垂れてくるほど。商用ワンボックスなどは鉄板むき出しの部分も多く、結露の温床だ。
解決策のスタートは、まず内窓をピカピカに掃除すること。ガラスが汚れていると結露しやすく、垂れ落ちやすいからだ。次に、窓には断熱シェードを使いたい。用意がなければタオルを広げて養生テープで貼り付けてもOK。窓の下部に家庭用の給水テープを貼るのも、垂れ落ちを防ぐ有効策だ。寝る際には窓を少し開けておくと結露しにくくなるが、寒いし防犯上も問題がある。寝る前に車内を少し換気して、乾いた冷たい空気にしておくと結露が抑えられる。
また、車内で温かいドリンクや汁物の摂取を控えたり、車外が雪や雨で濡れている場合は湿気を車内に持ち込まないようにするのも効果的。夜中に目覚めたら車内の湿気を拭き取る、濡れて困るものを防水袋に入れておく、吸湿剤を枕元に置くなどの対策も考慮したい。
▲窓の内側だけでなく、硬質なダッシュボードや内張りの結露も早めに拭いて垂れ落ちを防ぐ
<これで安心!>
・車内に雪や雨を持ち込まない
・寝る前に車内で汁物を食べない
・濡れて困るものは隔離する
【困った04】
車中泊中の猛吹雪で寒すぎ!
アイドリングで車内を暖める?
■アイドリング放置は生命の危機! 車中泊を中止して避難も考慮!!
山の天気は変わりやすい。晴れのつもりで車中泊に出かけても、現地に着いたら猛吹雪だったなんてことも起こり得る。雪道ドライブ中に前方で事故が発生して、後続車が身動きできずに長時間立往生するなどの場合と同様、動かせないクルマの車内で長時間過ごすのは、できれば避けたいものだ。
厳禁中の厳禁なのは、アイドリングしながらの車中泊。クルマの後方に雪が詰まってしまうと車内に排気ガスが逆流し、一酸化炭素中毒で死亡する場合も。JAFが行った実験では、わずか20分のアイドリングでめまいや吐き気の引き金となり、2時間以内に意識を失うという怖すぎる結果が出ている。また、深夜に積もった雪でクルマを動かせなくなる危険も大。本来なら車中泊は中止するべきだ。
どうしても車中泊したいのであれば、雪だまりになりそうな場所や吹雪が直接当たる場所を避けるべき、建物の直近や立ち木の下など落雪が直撃しそうな場所も避けたい。万が一の際に脱出しやすい場所を考慮して駐車することも大事だ。
就寝スペースに出入りするためのドアは風下に向け、携帯トイレを用意しておけば、深夜に車外に出て思わぬケガをする危険も減る。車外に出るならクルマの周囲を確認し、雪が吹き溜まっていたら移動も考えたい。
▲吹雪の中で車中泊すると、寝ている間に雪に閉じ込められ外に出られなくなる場合もある
<これで安心!>
・雪だまり発生に厳重注意!
・出入り口を風下に向ける
・落雪被害を予測する
※2025年11月17日発売「CarGoodsPress」108号P40-41ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/辻村多佳志>
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