1万円ちょいで強力ノイキャン&連続18時間再生!AVIOT「TE-D01t」は超高コスパ!

■ノイキャンのコスパが良すぎでは

ハイブリッドノイズキャンセル対応となったAVIOT「TE-D01t」。AVIOTは最新世代のSoCを採用した製品が多いのですが、AVIOT「TE-D01t」は騒音低減を向上させる自社開発の独自アルゴリズム実装のためSoCは非公表。機能的にはBluetooth 5.2で最新世代ですが、対応コーデックはSBC/AACまで。

デザインは、耳に密着して蓋をするような密閉感あるAVIOT定番の形状で、片耳あたりの重量はイヤーピース込みで7.9g。装着しても耳からのはみ出しはあまり気にならないし、さすがの完成度。IPX4の防水にも対応します。

外側は光沢感あるパネルで、タッチセンサー部が凹んでいるのもさりげなく操作性重視。ボタン割り当ては、標準で再生、音量操作、曲送り。左イヤホン長押しで外音取込モード、右イヤホンでANCモードのON/OFF。加えて専用アプリ“AVIOT SOUND ME”からボタンカスタマイズが可能です。

そして驚きのスペックがバッテリー。なんとイヤホン単体で連続再生18時間という驚異的なスタミナ。18時間もバッテリーが持つので充電ケースなしで持ち出せるように、イヤホン左を7秒押しでイヤホンの電源OFFも出来ます。これ、薄着で充電ケースすら邪魔になる夏場には画期的ですよね! また、イヤホンだけ持ち出すと紛失も気になりますが、“AVIOT SOUND ME”アプリが最後にBluetoothで接続を解除した位置をGPSで記録し地図表示する機能があるので、ひと安心。

ちなみに、ケース込みでは最大60時間。ケースはワイヤレス充電対応というのも便利なところです。

そして目玉機能となるのが、ハイブリッドノイズキャンセルの独自アルゴリズムによる最大-50dB超(AVIOT測定値)という驚異的なノイズキャン性能。昨今、アップルやBOSEなどは騒音低減のdb(デシベル)を表記していませんが、数値を公表しているメーカーでは-50dB超は業界トップ性能。

実際に電車内や街中に持ち出して使ってみましたが、騒音低減の性能はかなり優秀。アップル、BOSEのノイズキャンセルと効果を比べてみても、電車内のゴーと響く重低音、ガタガタと窓が揺れるような中域の騒音低減はトップ級。ただ、イヤーピースの遮音性のせいか高域側の騒音低減は若干弱いようで、エアコンの動作音は残り気味。トータルのノイキャン性能となると、やはりアップル、BOSEには負けているのですが、AVIOT「TE-D01t」は1万890円。そう考えると、騒音低減性能のコスパは最強なんじゃ。

またノイキャンと外音取込みを同時に利用可能で、その強さもアプリからカスタマイズ可能です。

通話マイクも強力で、高感度MEMSマイクを片側3基ずつ、合計6基内蔵。実際にMacとペアリングしてビデオ会議ソフトで通話してみると、声は低めの帯域から情報量を伴ってしっかり再現。騒音もある程度拾うタイプですが、静かな部屋で使うなら通話音質もなかなか優秀です。

では、AVIOT「TE-D01t」の音質もチェックしていきましょう。

iPhoneで僕の音質リファレンス曲である宇多田ヒカルの『あなた』を聴くと、AVIOTが“Japan Tuned”として追求するナチュラル系のサウンド。歌声は情報量をしっかり出しつつ声に尖りはないし、楽器の音色も優しく、低音は付帯音押さえつつ控え目に出すバランス。BrunoMarsの『24K Magic』も音の分離が良く、低音の刻みも正確で軽快に聞かせてくれます。

デフォルトのサウンドはちょっと地味かなと思ってしまうところですが、そういう時は“AVIOT SOUND ME”アプリの出番。10バンド×11段階のEQでカスタマイズできます。好みに調整する前提で考えると良いかも。

さらに、アプリからはゲーム向けの低遅延モードも設定可能。アクションRPGの『原神』で比較してみると、通常モードの状態では主人公が剣を振った時の風切り音が完全に遅れるのに対して、“低遅延モード”は2/3遅れ程度になることを確認しました。

*  *  *

AVIOTの新作となる「TE-D01t」ですが、個人的な推しのポイントは強力なノイキャンと、連続18時間再生という完全ワイヤレスイヤホンの常識を覆すバッテリー性能。アプリからEQで音質を追い込むような使いこなしもできて…と、とにかく多機能です。それなのに1万890円というお値段。この価格帯だとライバルの見当たらない機種ですね。

>> AVIOT「TE-D01t」

 

<取材・文/折原一也

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長

 

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