■2年半で自然に戻ったキャンプサイトたち
▲見事になにがなんだかわからない自然の姿に戻ったキャンプサイト。全エリアでほぼこの状態だった
キャンプ場といえば、宿泊する場所「キャンプサイト」抜きにはキャンパーを迎えることはできません。言わずもがなキャンプ場にとって最も重要な要素です。
そんな大事な大事なキャンプサイトが、放置されていた2年半の間で大自然に戻りつつありました。
▲友人らに助けてもらいながら片っ端から刈払機で草刈りを進めた
草は2年半分が折り重なりボサボサ、そこかしこに謎の細い木々が鬱蒼としている有様。枯れた細枝に、雪の重みで折れたであろうと太枝がそこかしこにあり、その多くは雑草に埋もれて姿も見えず。
▲落ちた枝を地面に縫い付けるように根をはる芝や雑草が草刈りの邪魔をする
まずはこのボサボサの草を刈り、細い木を刈り取り、枯れた枝たちを処理しないといけません。
キャンプ場の備品として乗用の草刈機も借り受けましたが、ここまで伸び放題だと刃が止まってしまって仕事にならず…。ほぼすべてのエリアを刈払機(エンジン付きの草を刈り取るための機械)を用いて行うという修行が待っていたのであります。
■畑の土にするには一番いいコンディションかもしれない林間エリア
▲木々に囲まれつつも開けた様子の中央エリア。本オープン時には人気が出そうな雰囲気を感じている
be場内をざっくり分けると、見通しがよく青空が気持ちよい芝生エリアと、さまざまな樹種に囲まれた林間エリアになります。
林間エリアも草や枯れ枝問題は芝生エリア同様なのですが、それに加えて、路面のコンディションがどっちかという畑寄りな箇所も多くありました。流石に畑は言い過ぎですが、どういうことかというと、落葉がたまりにたまって、腐葉土になっている箇所もあるのです。
▲下刈りが終わったことでようやくフィールドの状態が確認できるように。落葉の影響でふかふかしている
フカフカで保水しやすい腐葉土なので、車で走れば轍(わだち)はできるし、テントの底面は汚れるし、湿気も感じやすい。キャンプを楽しむのにあまりよい路面状況ではないので、これもどうにか対策を立てなければいけません。
また、それだけ落葉がある土地なので、毎日毎日落ち葉吹きをしなければいけません。全体の土地の広さは約1万坪(もともと100サイト程度で運営されていたキャンプ場だったようです)。
▲背負式ブロアーを使って落ち葉や下刈りした草を吹き続ける毎日
落ち葉を吹く道具としてはブロアー(原動機で風を起こして葉っぱを吹き飛ばす機械)がありますが、場内があまりに広いのでキャンプ場に置いてあった手持ちのブロアーでは話にならず、背負式のハイパワーなものを購入する必要があります。
■枯れ枝や立ち枯れ、倒木の処理も必要
▲途中で折れてしまった枯れ枝がところどころに見られた。これもすべて処理が必要
これは長いこと営業されているキャンプ場さんにとっては年間の整備業務として普通のことですが、木の高いところにある枯れ枝や立ち枯れしている木の処理が必須です。さらに言えばこの2年半の間で倒れてしまった木々もところどころに見受けられます。
▲立ち枯れの木はすでに林業のプロに頼んで伐採済み。8本ほどの太く高い木を半日で倒してしまう職人芸に圧倒された
すでに倒れてしまった木はチェーンソーで玉切りにして運び出せばいいだけですが(それでも重労働なのですが)、枯れ枝や立ち枯れした木はそんな呑気な話ではありません。
万が一、枯れ枝や立ち枯れした木が、テントや車、キャンパーさんの上に落ちてきてしまったら、最悪命の危険もあります。
だからこそキャンプ場オーナーたちは日々場内の様子を確認して、危ない場所があれば高枝用のこぎりや道具を駆使してメンテンスをしたり、高所作業車などを入れてガッツリと整備をいれたりしています。
▲荒れてはいるが、それでも自然の美しさをみて「ここでキャンプできないのはもったいない!!」と-be-でのチャレンジを決めた
僕たちのフィールド「-be-」もその例にもれず、キャンパーさんを安全にお迎えするために絶対必要な整備と言えます。
ただ、落ち葉問題や木々の処理の問題は多くあれど、その代わり、春先は新芽の薄緑色を楽しみ、夏は木陰で涼しく、秋は紅葉が美しく、冬は冬枯れの見晴らしの気持ちよさがあって、だからこそしっかり整備を進めたいのであります。































