Appleがさまざまな秋の新製品を発表しましたが、今年の狙い目は間違いなく「iPhone 16」。スタンダードモデルでありながら、“次世代版Siri”とも言うべき「Apple Intelligence(アップル インテリジェンス)」も使えるデバイスとして、チップセットを中心に仕様面の強化が図られています。
■次の10年に向けた土台づくりか
そもそも、今後5〜10年のスパンで考えると、スマートフォンにおいて、テキストベースの事務処理、カメラ撮影、画像編集、オーディオ録音・編集、アシスタント機能などに、生成AIが自然に組み込まれていく流れは必至。複数カテゴリの処理を連動させる“マルチモーダル化”も一層進むことでしょう。
そうした次の時代へと足を踏み入れていく前提で、Appleとしては、スタンダードモデルの性能をApple Intelligenceに対応したレベルに底上げし、同サービスのユーザー基盤を拡大する意図があったのでしょう。こうした背景のもと、例年よりもスタンダードモデルの進化幅が大きく感じられ、ユーザーとしても魅力を感じやすい一台となっているのだと思います。
もちろん、競合のAndroid勢やWindows PCが生成AI関連機能を充実させている現状を踏まえると、アップルが今年から同機能に注力したのは明白な流れであり、Apple製品ユーザー視点では十分に長く待たされた印象です。イチAppleユーザーとしては、競合からの出遅れ感を払拭するほどに、新機能のインパクトを期待したいところではあります。
■日本語は2025年までおあずけか
ただし、このApple Intelligence自体は、10月に予定されるiOS 18.1で米国英語の“ベータ版”から公開予定となっており、12月にその他の英語にローカライズされる予定。しばらくはSiriとデバイスの言語を英語(米国)に設定して使うものと認識しておきましょう。一部の機能の公開と追加言語への対応は、今後1年にわたり開始される予定。気になる日本語対応は2025年とされており、もうしばしのおあずけです。
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