犬の先には、必ず人がいる──。犬たちが繋いでくれた絆の積み重ねが、人生を描き、かたちづくってくれる。【DOG LOVERS PRESS】

■生と死、愛しきる経験、日々の奇跡。育てているようで育てられているのは、きっと私たちなんですよね。

犬達にワシャワシャされながら、取材スタッフにも笑顔で気さくな対応をしてくれた

愛犬の個性、毛質、骨格、性格。そして飼い主のライフスタイルや美意識までも。犬の“今”と“本質”を見つめ、ありのままの美しさを創り出すトリミングサロン『Dog Man』。そのオーナーである江頭重知さんの隣には、兄弟のミニチュア・プードル、ウリムとトムミムが寄り添う。

「仔犬の頃は人が教えることが多いけれど、ある時期からは、犬の方が多くのことを教えてくれるようになるんです」と、二頭に抱きしめられながら江頭さんは語る。

▲「トリマーって、犬に喜ばれて、人に喜ばれて、最高の職業です」と江頭さん

30年前、彼が出会ったトイ・プードルのナッティーは、トリマーとしての眼をひらいてくれた存在。仔犬ながら3キロ越えで、当時は珍しかったレッドの巻き毛のナッティ―との運命の出会いは、江頭さんがコレクションしていたアンティークのテディベアをイメージしたオリジナルのカットを生み出した。その革新が、後に“テディベアカット”として多くの人の心を掴んだ。

「今まで15頭の犬と暮らしました。犬がいたから、僕の人生は広がっていった。出会いも、仕事も、生き方も全部です」

犬は犬だけで完結しない。その先にいる“人”との繋がりもまた、江頭さんの信念なのだ。

▲天然で自由気ままなウリムと、リーダー気質のトムミム

店名の由来は、“ドッグの先にはマンがいる”。犬と人が交わるところに、新しい何かが生まれる。その確信とともに、江頭さんは今日も犬と人のまなざしの奥にある、想いをすくい取っていく。

■THANK YOU for My Partner

ウリトミ、そして今まで暮らした素晴らしい犬たちへ。共に人生を歩め、多くを教えてもらい、心底感謝しています。

▲“dog bless you”は、『DogMan』の想いが込められたキャッチコピー

▲“テディベアカット”のモデルになったチーキーは今でも店内に

▲亡き愛犬、オーストラリアン・ラブラドゥードルのブルーノとの一枚。「犬種は違えど、どのコも先住犬達の面影を不思議と引き継いでいる気がします」と語る江頭さん

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<構成・文/小出健太郎、写真/小澤義人>

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