今日ではパソコンやスマート家電などが普及し、家庭・プロの現場双方で、机の上でいわゆるアナログ的な作業をする機会はめっきり減りました。しかし、その昔はあらゆる作業をする際、必ず机の上に向かい、なんらかの作業をする機会は実に多く、そういった際にかなり重宝されるアイテムがありました。それが山田照明による手元用ライト「Zライト」シリーズでした。
私ごとですが、筆者は30年ほど前、グラフィックデザイン・出版物の編集などを仕事をしていました。当時はパソコンによる作業が真新しかった時代で、まだまだ机に向かっての手作業が一般的な時代でした。そんな中で、どの現場に行っても必ずあったのがこの「Zライト」で、もはやクリエイターの必需品とも思えるほど浸透しており、今も筆者は複数の「Zライト」を使い続けるほど思い入れを持っています。
▲1976〜1977年まで生産された「Zライト」シリーズの「Z-100」(現在は廃盤)。同時代は、数多くの現場で目にした大ヒット作でした
もちろん、「Zライト」そのものも日進月歩で進化を遂げており、今日でも厚い支持を得続けており、1954年の登場以来、「Zライト」シリーズのラインナップ数はなんと累計450オーバーとも言われています。
今回は、多くの人々の「手元」を照らし続ける「Zライト」の知られざるストーリーを探るべく、東京・杉並にある山田照明ショールームを訪ねました。
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