【プロダクトヒストリー】スバル“シンメトリカルAWD”〜誕生までの苦難と葛藤〜

日本はもちろん、海外においてもスバルの代名詞となっている“AWD=オール・ホイール・ドライブ=4輪駆動”。スポーツカーにおいては強力かつ安定したトラクション、SUVにおいては雪道や悪路での優れた走破力、といった具合に、AWDには数々のメリットがあることをご存知の方も多いでしょう。

特にウインターシーズンになると、動画サイトやSNSなどにおいて、スバル車の圧倒的な走破力が話題となり、海外の“SUBARU”ファンによる熱心な書き込みや投稿を見かけることが少なくなりません。また日本では、スバル車の販売比率の89%がAWD車ですが、世界全体では同98%となるなど、海外では“SUBARU=AWD”というイメージがすっかり定着しています。

とはいえ、4輪駆動車を手掛けているのはスバルだけではありませんし、歴史的にもいくつかのメーカーが先行して実用化しています。ではなぜ、スバルのAWDはこれほどまでに多くの人を魅了しているのでしょう?

その謎を解くヒントであり、また、スバルAWDの原点でもある1台の試作車に、この冬、触れることができました。そして、長年にわたって開発に携わってきたふたりのエンジニアの方に、4輪駆動車を開発することのご苦労や、黎明期の模様について伺いました。

■東北電力からのリクエストから始まったスバルのAWD開発

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