小さいけれどそれがいい!次世代パーソナルモビリティ5選【ジャパンモビリティショー2025】

■AIM EVM|沖縄の島々を便利に楽しく移動できるモビリティ

超小型モビリティは、大きく分けると「第一種原動機付自転車(ミニカー)」「超小型モビリティ(型式指定車)」「超小型モビリティ(認定車)」の3種類になります。最高速度は基本的に60km/hで高速道路の走行は不可。現在、この規定に沿って開発されて認可を受けたモデルが実際に街を走っています。

AIMが開発した「EVM」もその一つ。沖縄県の島嶼部やリゾート地域の人々の意見を反映し、島の人たちが笑顔になるモビリティとして開発。全長2490×全幅1606×全高1560mmという最小限のスペースに大人2人で乗れるスペースが確保されています。

愛らしいエクステリアはシーサーをモチーフにしたもの。荷室は水や汚れに強いラバーマットを採用。長さ400-610mm、幅660mmのスペースが確保されているので、機内持ち込み可能なスーツケースを2つ積むこともできます。インテリアはメーター類をシンプルに配置。明るいカラーリングは運転が楽しくなりそうです。

 

■トヨタ IMV Origin|未完成のまま出荷される次世代パーソナルモビリティ

トヨタが展示した「IMV Origin」は見た感じトラックですが、どこか不自然。中途半端というか、まだ出来上がっていない感じがするというか…。そう。実はこのクルマ、まだ完全には出来上がっていない状態で出荷するという斬新なコンセプトなのです。

クルマはどんなものを積むか、どのくらいの量を積むか、あるいは荷物ではなく人を乗せるのかで求める姿は変わってくるもの。だから使う人が用途に応じた形に仕上げる。そう考えたと言います。

このアイデアは開発者がアフリカの農村に住む人々と話す中で生まれたもの。未完成のまま出荷して現地で組み立てることで、そこに新たな雇用を生む。さらにアフリカの荒れた路面でも走れる走破性を与え、故障した際も現地の設備で修理ができる。このようなコンセプトがシンプルでタフなイメージを生み出しているのでしょう。

 

■ヤマハ TRICERA proto|かつてない操作感を味わえる

まるでフォーミュラカーのようなイメージのフルオープンEVが「TRICERA proto」。最大の特徴は前2輪、後ろ1輪の3輪構造であることです。構造上、操縦は一般的なクルマに比べると複雑になるそうですが、それを習得していくのも一つの楽しみになると言います。

コーナリング時は前輪だけでなく後輪も操舵される3輪手動操舵(3WS)を採用。これは間違いなくこれまで体験したことがないコーナリング感覚を味わえるマシンです。後輪は同位相だけでなく逆位相にも動きます。逆位相に動いたときは最小回転半径が驚くほど小さくなるため、強烈なコーナリングを味わえるはず。この操作はステアリングとステアリングに付いたパドルシフトで行ないます。ちなみに後輪の操舵はオートモードをチョイスすることもできます。

動力はモーターですが、走行音をチューニング&調律するサウンドデバイス「αlive AD」を搭載して操縦に没入する高揚感を演出。音づくりはヤマハの真骨頂だけに期待大!

<取材・文/高橋 満(ブリッジマン)

高橋 満|求人誌、中古車雑誌の編集部を経て、1999年からフリーの編集者/ライターとして活動。自動車、音楽、アウトドアなどジャンルを問わず執筆。人物インタビューも得意としている。コンテンツ制作会社「ブリッジマン」の代表として、さまざまな企業のPRも担当。

 

 

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