【1着目】ダウンに求める暖かさとシェル性能を両得する一着
ARC'TERYX(アークテリクス)
「ソラノ ダウン フーディ」(10万1200円)
▲カラーは写真のSolitudeのほか、Black、Black Sapphireをラインナップ
本作は、軽量ダウンにありがちな心もとなさを解消するため、部位ごとに適したインサレーションを配置したつくりが特徴。中核となる750フィルパワーのRDS認証ダウンは体幹部に集中的にレイアウトし、脇下や背面には湿気に強いPrimaLoft Silverを使用。蒸れやすい部位を合成素材で補うことで、行動中でも快適な温度域を保てる構造になっています。
シルエットはアークテリクスらしいすっきりとしたバランスで、街着としても取り入れやすい佇まい。寒暖差の大きいシーズンをスマートに過ごすための、軽量アウターとして完成度の高い一着です。

特筆すべきは、ライトダウンでありながら2レイヤーのGORE-TEX ePEメンブレンを採用している点。冷たい風を浴びても体温が奪われにくく、一般的なナイロンシェルとは比べものにならない防風性を発揮します。そのおかげで「これ一枚で昼も夜も過ごせる」温度の幅が大きく広がるのが魅力です。
ダウンの保温力に、透湿性に優れる合成インサレーション、そしてGORE-TEXがもたらす高い防風性と防水性を組み合わせることで、一枚でも天候に左右されない着心地を実現。街でもアウトドアでも安心して着られる、完成度の高いアイテムです。
>> ARC'TERYX
【2着目】環境配慮と実用性が同居するパタゴニアの大定番といえばこれ
patagonia(パタゴニア)
「メンズ・ダウン・セーター」(3万8500円)
▲カラーは写真のCascade Greenのほか、Marlow Brown、Black、New Navy、Clement Blue、Plummet Purpleをラインナップ
本作は、環境負荷を減らしながら機能を妥協しない同社らしさが凝縮された一着です。表地に使われるのは、廃漁網を回収して再資源化したネットプラス・リサイクル・ナイロン100%。強度を求められるリップストップ素材として再び生まれ変わる点は、環境配慮型のプロダクトとしても非常にユニークです。
中わたには、RDS認証を受けた800フィルパワーダウンをたっぷり充填。ふくらみがありながら軽く、アウターとしてはもちろん、冬場のコートのインナーにも自然に収まる扱いやすさが魅力です。シルエットは癖のないミニマル設計で、街からフィールドまでシーンを問わず着回せる万能ライトダウンに仕上がっています。

防風性を備えたリップストップ生地は、冷たい風を受ける通勤時や外歩きでも体温を逃がしにくいのが特長。さらに表面には撥水加工が施されており、雨雪が気になりはじめる冬場でも頼れるつくりです。
そして、このモデルの便利さを象徴するのが胸ポケットへ本体をそのまま収納できるポケッタブル仕様。Mサイズで約369gと軽量なため、バッグに忍ばせておいて必要なときだけ羽織る、という使い方も難なくこなします。
フェアトレード・サーティファイド工場で縫製されるなど、素材から製造背景まで信頼性が高いのもパタゴニアならでは。ライトダウンの“最初の一枚”としても、自信を持って推薦できる完成度を誇っています。
>> Patagonia
【3着目】都市移動のストレスを軽くする“可変”アウターという選択
THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)
「エンライドコンバーチブルダウンジャケット」(5万2800円)
▲カラーは写真のセコイアレッドのほか、マッシュルーム、ブラックをラインナップ
都市を移動する人のために作られた本作は、自転車で風を切る瞬間や、歩いているときにふっと体温が上がるあの感覚まで想定済み。
その象徴が、袖をジッパーで取り外すだけで半袖ベストとしても使えるコンバーチブル仕様です。暖かい日中は軽やかに、冷え込む夜はジャケットとして…と、気温差のある一日を無理なく乗り切れる柔軟さが光ります。

また、薄手の生地ながら引裂き強度を高めるために、ダイニーマ繊維を格子状に織り込んだ表地を採用。程よい撥水性も備え、多少の雨ならそのまま走り抜けられる扱いやすさがあります。中わたには汚れを徹底的に除去したクリーンダウンを使用し、軽さ以上の保温力を発揮してくれるのも魅力です。
さらに、ロゴや引き手をリフレクト仕様にすることで夜間の視認性にも配慮。スタッフサックが付属するなど、都市移動のリアルなシーンを見据えた気の利いた装備が揃っています。
【4着目】160年超の知見で“濡れに強い”を実現した撥水ダウン
MAMMUT(マムート)
「ブロード ピーク ライト インサレーション フーデッド ジャケットアジアンフィット」(4万8400円)
▲カラーは写真のmammut redのほか、black、deep teal、strataをラインナップ
160年以上の歴史を持つマムートは、過酷な山岳環境での知見をもとにダウンの弱点である「濡れによる保温低下」を克服。撥水加工を施した800フィルパワー相当のドライ・ダウンを採用し、雪やにわか雨に当たってもロフト(かさ高)を維持して暖かさが続きます。
山で鍛えられた技術を、軽量・コンパクトな一着に凝縮した信頼できるダウンジャケットです。

軽量ジャケットとは思えないほど細部まで作り込まれているのも本作の魅力です。10デニールのリサイクルナイロンを使った薄手シェルは驚くほど軽く、マイクロバッフル構造により保温材の偏りを防ぎつつスッキリしたシルエットをキープ。流れるようなステッチのおかげで、アウトドアだけでなく街でも扱いやすい上品な表情に仕上がっています。
また、両サイドのジッパーポケットはバックパックを背負ったままでも使いやすい位置に配置され、ジャケット自体はそのままポケットへ収納して持ち運べるパッカブル仕様。薄くてかさばらないフードは、急な冷気にもサッと対応できます。
>> MAMMUT
【5着目】色で遊べて、しっかり暖かい頼れる一枚
NANGA(ナンガ)
「アルティライト ダウンパーカ パッカブル」(4万5100円)
▲カラーは写真のオレンジのほか、ブラック、ブルー、パープルをラインナップ
冬になるとつい暗い色を選びがちですが、ナンガの「アルティライト ダウンパーカ パッカブル」はそのイメージを良い意味で裏切ってくれる存在。鮮やかなオレンジに、フードだけ配色を切り替えた大胆なカラーリングは、着こなしにぱっと明るさと遊び心を添えてくれます。軽くて取り回しも良く、旅先や街歩きで気負わず羽織れる“テンションが上がる一枚”として持っておきたいライトダウンです。
冷気の侵入を抑えるためにダウン量に応じてキルト幅を調整し、コールドスポットを最小限に抑えた構造もポイント。見た目の軽やかさに反してしっかり暖かく、秋冬のアウターにも、真冬のインナーダウンにも対応する万能さが魅力です。

素材は10デニールのリサイクルナイロン100%で、ブライト糸特有の上品な光沢が印象的。薄手で軽やかなのに丈夫で、アウトドア用ダウンで培われたナンガらしい“使い込めるタフさ”も備えています。
さらに、付属の袋に小さく収納できるパッカブル仕様で、バッグに常備しても負担にならない超軽量設計。旅先の気温差が読めない日や、冬場の外出で「もう一枚持っていくべきか…」と迷うシーンでも、さっと忍ばせておける安心感があります。日常からアウトドアまでシームレスに活躍する実用性の高い一着です。
>> NANGA
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外は寒く、室内は暑い…そんな冬特有のストレスを軽減してくれるのがライトダウンです。今回紹介した5着は、どれもアウターにも中間着にも使える気温差への強さが魅力。自分の生活スタイルに合った一枚を選び、この難しい季節を快適に乗り越えてみてください。
<文/若澤 創(GoodsPress Web) メイン写真/田中利幸>
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