■極小シールはデザインナイフで貼る
塗装後に主翼と胴体に国籍マークのシールを貼っていくのですが、これがまたとても小さくて、裏が粘着面なのでピンセットではうまく貼れません。そこでデザインナイフの刃先で国籍マークをひっかけてやると、台紙から剥がすのも貼り付けもラクにできます。星のマークは向きに注意しながら貼っていきます。
▲デザインナイフの刃先にシールをひっかけると貼り付けやすくなる
▲完成したF-4Fワイルドキャット戦闘機。100円硬貨に収まってしまうサイズ
■細部塗装にはルーペ(拡大鏡)を使う
艦載機は小さいので、塗装にしてもシール貼りにしても、ルーペを使うと作業がぐっとラクになります。
ホビー用のルーペは大別するとスタンドタイプと眼鏡タイプがあります。拡大率はさまざまですが、1.5倍~2.5倍前後が実用的といったところでしょう。価格もピンキリありますが目に使用するツールなので、レンズ精度が高いもの選ぶことをオススメします。
達人的には普段から眼鏡をかけているので、タミヤのスタンドタイプとメガネをしたままでも装着できるハズキルーペを愛用しています。価格は高めですがどちらもレンズが高品質で明るく、拡大しても歪みが出ません。
▲タミヤ「スタンドルーペPRO(1.8倍マルチコートレンズつき)」(1万8480円)
本体に3カ所の調整機能があり、レンズの位置や角度を細かく調整できます。付属の1.8倍レンズは視野が広く、ゆがみのない大口径の非球面タイプ。反射や映り込みが少なく、明るく見やすい多層膜コーティングに加え、傷つき防止ハードコートや撥水コートも施されています。
▲1.8倍に拡大したことで、格段に細かい塗装がやりやすくなる
▲「ハズキルーペ コンパクト1.85倍」(1万989円)
ハズキルーペはメガネをかけた上からでも装着できます。こちらも視界が明るくゆがみがないので長時間装着しても目への負担が少ないので助かります。
■簡単ディテールアップ
キット付属の3種類の艦載機はすべて主翼を展開した状態です。一般的な艦載機は、格納スペースを抑えるために主翼が折りたためる構造になっています。そこで今回は、一番大柄な「TBD-1 デバステーター」の主翼を折りたたんだ状態に改造(ニッパーで主翼をカットして再接着しただけですが)しました。
▲「デバステーター」の主翼を折りたたみのモールドラインでカット。この切り離した部分を瞬間接着剤で逆ハの字の折りたたんだ状態に接着するだけ
▲主翼を折りたたんだことで、ぐっと艦載機らしくなる
1機はエレベーター内部に配置。簡単な改造ディテールアップですが空母らしい臨場感を演出できるのでオススメです。
▲主翼をたたんだ機体はエレベーター内部に配したことで、空母の臨場感がアップ!
■ビッグEの完成!
完成した機体は、それぞれ機種ごとにまとめてF-4F、SBD、TBD-1の順番で甲板に接着すれば、アメリカ海軍航空母艦CV-6エンタープライズの完成です。
▲甲板上に完成した艦載機を接着していく
▲艦載機がずらりと並んで、これぞ空母!
■ビッグEが完成したので、いよいよ洋上ジオラマ製作に突入!
艦載機を飛行甲板にずらりと並べた空母は、やはりカッコ良いですよね。最新キットいうことで細部ディテールも良くできています。
キットはウォーターライン(喫水線仕様)で製作したので、そのままでも洋上に停泊しているように見えます。もちろんこのまま展示しても良いのですが…でもせっかく喫水仕様で製作したんだし、どうせならもっとリアルな洋上モデルに仕上げたい。
そこで次回からは、展示ケースのベースを使って、波を蹴立て海を進むエンタープライズの洋上ジオラマを製作しようと思います。お楽しみに!
▲今回用意したケースはタミヤ「アクリルディスプレイケースF」(3960円) 。完成したエンタープライズがちょうど収まるサイズだ。ケースは作品の破損防止とホコリの付着も防いでくれる
▲このディスプレケースの底板を使って海面ベースを製作していく
★達人流製作のポイント
①数が多い艦載機はまとめて一気に塗装する
②筆塗り細部塗装にはルーペを使うと楽
③艦載機の主翼をたたんでディテールアップ

>> 達人のプラモ術
<写真・文/長谷川迷人>
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