よく分かってない「銀行系の〇〇Pay」や「地方限定スマホ決済アプリ」を改めてチェックしてみる

■地方限定のスマホ決済アプリ

続いて、地域限定で使える決済アプリの文脈を把握するには、「デジタル地域通貨」というキーワードを知ることが欠かせません。

これは要するに、従来主流だった自治体が発行する「プレミアム付商品券」という紙の商品券が、デジタル化されたもの。言うなれば、使える地域が限定された電子マネーのようなものです。これに使えるスマホ決済アプリが、各地の自治体ごとに結構色々と存在します。有名かつキャッチーな例としては、飛騨・高山エリアで使える「さるぼぼコイン」などがありますね。

バリエーションがかなり多いので、画一的な説明はできませんが、主流のスタイルとしては、「専用アプリをインストールし、銀行口座との連携やコンビニのATMなどからチャージを行い、コード決済する」という、一般的なコード決済アプリと変わらないと思っておいて問題ありません。

ユーザー視点でのメリットは、デジタルな商品券の利用や、ポイント還元などのメリットがあることです。検索して、住んでいる地域にこうした決済手段が存在していた場合には、お得に使えることがあるかもしれません。

「さるぼぼコイン」の過去の還元キャンペーン

▲例えば、「さるぼぼコイン」が、2020年に高山市のやすがわ商店街で20%のポイント還元施策を行なったように、地域の活性化を目的に使われることが多い(画像出典:アイリッジ プレスリリース)

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定番のスマホ決済アプリに加え、銀行系のスマホ決済や、地域限定のスマホ決済まで含めると、選択肢が膨大になってしまい、ユーザーとしては管理が煩雑になりがちです。結局は、住んでいる地域や口座のある銀行など、諸条件を踏まえて各々が無理なく使える感じるサービスを2〜3個使えるようにしておけば、それで十分だと筆者は思います。

一方、こうしたスマホ決済アプリには、特に還元額の大きなキャンペーンが実施される「旬」のようなものが何度かあることも事実。少しでも「お得」を追求したい場合には、アンテナを広げ、こうしたタイミングを逃さずに軽いフットワークでいろいろと試してみることも良いかもしれません。

>> [連載]キャッシュレス決済の現在地

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X

 

 

 

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