いよいよ折りたたんだZ字型の主翼を製作【達人のプラモ術<フェアリーガネット>】

■脚の製作

ガネットは艦載機ということもあり、太くいかにも頑丈そうな脚を装備しています。ノーズギアも太く、カタパルトシャトルに射出バーを引っ掛ける関係からダブルタイヤを装備した、いかにも艦載機の脚といった構成になっています。

唯一心配なのが、キットが極端にテールヘビーということから機首に約70gものオモリを積んでいるため、ノーズギア(前脚)に非常に負荷が掛かるという点です。幸い脚柱自体は太く、また接着もしっかりしているので良いのですが、タイヤを取り付けるピン
が細いため、長期的な展示では変形、破損の不安を感じました。

また今回、「展開」「折りたたみ」の2組の主翼を製作した関係で、主脚も2組製作する必要があります。

▲インストに指示されているが、脚カバーを先に取り付けておくこと。脚を先に組んでしまうとカバーが取り付けられなくなってしまうので要注意

▲組み上げた主脚、自重による事後変形を防ぐためタイヤは脚柱に接着したあと乾燥時間をしっかり取ること

▲キットのタイヤは、主脚、前脚ともに接地面がへこんだ自重変形タイヤを再現しているのがありがたい

▲タイヤを取り付けるピンが細いため、完成後の強度に不安を残すノーズギア

▲キットの主脚はそのまま組むとやや内股気味になる。実機写真を見ると逆ガル翼なので内側に傾いているように見えるが、実は主翼に対してほとんど直角に出ているのが分かる

 

■ロケット弾の製作

作例の機体は主翼下面にロケット弾を装備しているで、コードレター(機体番号)のデカールを先に貼っておく必要があります。

デカールの乾燥後に、セミグロスクリアーでオーバーコート塗装したのち、ロケット弾のランチャーを接着。乾燥後に左右それぞれ4発のロケット弾を取り付けます。主脚と同様に2組(計16発)製作します。

ちなみにこのロケット弾はRP-3(Rocket Projectile 3inch)は第二次世界大戦中にイギリスが開発、使用した非誘導ロケット弾で、主に空対地攻撃兵器として使われたものです。海軍ではUボートの攻撃で威力を発揮。戦後も1950年代後半まで使われています。照準は勘と経験ってところに時代を感じます。

▲ロケット弾のランチャーを取り付けた状態。コードレターのデカールにかかる部分は、面の接着強度が劣る(デカ―ルごと剥がれてしまう)ので流し込み接着剤でしっかりと強度を持たせる

▲ランチャーにロケット弾を接着した状態。ロケット弾は本体をつや消し黒、弾頭をオリーブドラブで塗装しておく

▲第二次大戦から使用されていたRP-3ロケット弾。写真はホーカータイフーンに搭載しているところ。ガネットに装備されていたRP-3も基本同じものだ

▲飛行機モデルは、主翼下面に吊りもの(今回はRP-3ロケット弾)を搭載すると、一気に雰囲気がアップする

 

【次ページ】伸ばした主翼の次は折りたたんだ主翼を作る

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