タイパ重視のビジネスパーソンの強い味方! 進化系ノーアイロンシャツに頼ってみては?

【ビジネスファッション裏技事典】

スーツだけでなく、ジャケパン、セットアップとビジネスファッションがどんどん多様化する昨今。それ故、「何をどんな風に着こなせばいいのかわからない(汗)」というおしゃれ迷子が増えている模様。そこで、さまざまなファッションメディアで活動するエディターが、その悩みを解決するビジネスファッションの裏技を伝授します。

押条事務所所長・ファッションエディター/押条良太
「MEN′S CLUB」編集部を経て独立。「OCEANS」「Begin」「LEON」などのメンズ誌やブランドのカタログ、広告を手掛ける。得意分野はスーツをはじめ、ドレス靴、ウェルネス、グルーミングと幅広い。湘南在住で、趣味はサーフィン。

 

Q. 「朝、時間がないし暑いしでシャツにアイロンをかけるのが大変…。解決策は何かないですか?」I.Hさん(24歳)

A. ノーアイロンシャツに頼ってみるのも賢い手段。シワになりにくいだけでなく、デザイン面でも着心地の面でも目覚ましい進化を遂げています!

朝、シャツを着ようと思ったらシワだらけ。おまけにアイロンをかける時間もない…。そんな経験がある人は少なくないでしょう。そこで取り入れてほしいのがノーアイロンシャツ。そんなピンチとはおさらばできるんです。

■ノーアイロンシャツの形態安定性はW&W性でわかります

アイロンでピシッと仕上げたシャツを着るのは気持ちがいい。ただ、アイロンが温まるまで待ったり、アイロン台をセットしたり、結構手間がかかってしまいます。最近はハンガーに掛けたままシワ取りができるスチーマーもありますが、それでも面倒という人にはノーアイロンシャツをおすすめします。

ノーアイロンシャツとは特殊な加工や素材、織り方によってシワになりにくい特性が付与されたシャツのこと。ただ、「ノーアイロン」や「ノンアイロン」を謳うシャツが増えすぎてどれを選べばいいかわからない、と言う人も多いはず。

そもそも「ノーアイロン」や「ノンアイロン」というワードには明確な定義はありません。ですが、「形態安定」に関してはJIS規格で評価基準が定められています。それが「W&W性(ウォッシュアンドウェア性)」です。洗濯後のシワの残り具合を示すこの数値が選ぶ際の指標になるわけです。

W&W性
0→形態安定加工なし(アイロンがけがマスト)
2.5→イージーケア(アイロンがけが楽になる)
3.2→ノーアイロン(シワカット率50%)
4.0→スーパーノンアイロン(シワカット率90%)
5.0→完全ノーアイロン(シワカット率100%)

3.2級以上のものが形態安定シャツ、ノーアイロンシャツ、ノンアイロンシャツと呼ばれます。購入前にチェックすれば「ノーアイロンのはずなのにシワになる…」といった悲しい目に遭う可能性は低くなるはず。

■ノーアイロンシャツの素材の主流は布帛からニット素材へ

では、「5.0のシャツならなんでもいい」となるかというと、そんな単純な問題ではありません。なぜなら、いくらシワができにくくても肌触りがゴワゴワしていたら着る気にはなりませんよね。

果たして着心地のいいものはあるのか?
ーー答えはイエス!

そもそも防シワ性を持たせる従来の方法は「水を吸いにくく、かつ糸が縮れにくいポリエステルを使う」「生地や製品に薬剤で加工を施す」といったものでした。ただ、この方法だと着心地の良さを高めるのは難しい。

そのため、現代のノーアイロンシャツにはニット素材が使われるようになったんです。ニットは伸びやすいぶんよく縮み、生地が元の形に戻りやすいという特性があるのでノーアイロンシャツにはうってつけ。肌触りはソフトで風通しもいい。しかもよく伸びる、という三拍子揃ったシャツができあがるわけです。

■「ノーアイロンシャツは着心地がイマイチ」というのは昔の話

つまり、現代のノーアイロンシャツは防シワ性が高く、かつ着心地も優れたものがどんどん増えているということ。近年はさらなる進化を遂げ「ポリエステルを使ったニットなのに布帛のように自然な風合い」を実現したシャツも次々に登場しています。アイロン派、クリーニング派の方もぜひ一度ノーアイロンシャツをお試しあれ。外出前のタイパ向上は必定です。

【次ページ】忙しい朝にもうってつけなノーアイロンシャツ4選!

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