■実は車高下げてます
コクピットにドライバーフィギュアを乗せて、シャシーとボディを合体させれば、ルノー5ターボ ラリー仕様の完成が見えてきました。さてボディを取り付けて気になることがありました。
本キットは元々モータライズ仕様で、走行させられるモデルでした。そのためタイヤとボディのホイールアーチが干渉しないようにクリアランスが大きめ(約3mm)に取られており、車高が高く見えてしまいます。当時の実車写真を見るとホイールアーチにタイヤ上端がわずかにかぶさっているのが分かります。
そこでフロントタイヤは取り付けステーをいったん切り離し、3mm下げて再接着。リアタイヤはシャフトが貫通する穴を削ることでフロント同様に3mm下げて固定しています。前後輪ともタイヤ上端がホイールに接触していますが、走行はしませんし車高を下げたことで迫力が増しました。
▲フロントタイヤ取り付けの基部(矢印の部分)を切り離して3mm下げて再接着。ステアリング機構は残している。リアタイヤはシンプルにシャフトで貫通しているだけなので、シャフトの穴を上方向に削ることで車高を下げている
▲車高を3mm下げただけだが、見た目の雰囲気が違って見える。フロントのステアリング機構は残したので、ドライバーの手の動きに合わせてタイヤを切ることもできる
■ルノー5ターボ ラリー仕様を完成させる
シャシーとボディを組み合わせた後、ワイパーやバックミラーといった艤装パーツを取り付けていきます。バックミラーはドライバー側のみとなり、鏡面部分はミラーフィニッシュシートを貼ることでよりリアルに仕上げています。
ルーフトップのアンテナは0.3mmの洋白線で再現…したのですが、ラリー仕様はルーフ中央部分に取り付けられた大型のホイップアンテナに換装されていたようです(アンテナが市販仕様のままの写真もある)。今回の作例は、ボックスアート仕様ということでアンテナの工作は見送りました。
▲ルーフ前端に設けられたアンテナは、キットは省略されているので0.3mmの洋白線(ニッケル、銅を使った銀色の金属線)で自作している
▲リアワイパー、エキゾーストパイプ、ミラーフィニッシュで仕上げたバックミラーを取り付けた状態
■ラリーシーンを駆け抜けたフレンチ・ロケット! ルノー5ターボ ラリー仕様の完成です
バックミラー、アンテナといった小パーツ類の取り付けを完了させて、ルノー5ターボ ラリー仕様の完成です。キットは初出が1982年。モーターライズ仕様だったこともあり、パーツも少なめで、特徴的なオーバーフェンダーやバンパーなどもボディと一体成型されたシンプルなキットですが、プロポーションは良好で、実車のイメージを良く捉えた良キットだと思います。
ドライバーとコ・ドライバーのフィギュアに懐かしさを感じるモデラーも多いでしょう。近年のカーモデルでは基本フィギュアは付属していないので、逆に新鮮かもしれません。
最新のカーモデルキット比べると一体成型されたボディの塗り分けなど、手間がかかる部分もあります。しかしパーツも少なくサクサクと製作を進められるので、カーモデルビギナーにもお勧めですし、大判のデカール貼りやフィギュアの塗装も楽しめます。また発売中(限定再販)のラリーサンクの市販車仕様もなかなか魅力的で、今回のラリー仕様と一緒に飾りたくなりますね。
これでルノー5ターボ ラリー仕様の製作は完了です。さて次回は何を作りましょうか、お楽しみに!
▼ルノー5ターボ ラリー仕様フォトギャラリー








>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
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