気付かないうちに損していることも…。「ETC2.0」って一体何!? その道のプロに教えてもらった!

【知っておきたい!今更聞けない!クルマのAtoZ】

暦上の夏が終わろうとしています。となると、次は秋の行楽シーズンが待ち構えているわけですが、みなさんの愛車の調子はいかがでしょうか? 今回は「A PIT オートバックス 東雲」にお邪魔して、知っているようで知らないクルマのアレコレについて伺ってきました。第3回は高速道路を使用するときに欠かせない「ETC」について。進化を遂げたと耳にする「ETC2.0」とは一体何なのか? まだまだわからないことが多いその全容に迫ります。

教えてくれたのはこの方!
A PIT オートバックス 東雲 浮田義之さん
「A PIT オートバックス 東雲」に在籍するカーライフ担当のリーダー。クルマ用品にも詳しく、豊富な知識を元に丁寧な接客でユーザーに寄り添う

 

■今更聞けない“ETC2.0”のアレコレ!

現在、ETCを利用していても不便を感じる人は少ないと思います。しかし、昨今ちょくちょく巷で耳にする「ETC2.0」というワード。「助成金がある!」「安く買える!」「専用カーナビがある!」などカーショップなどでもおすすめされますが、どうもその進化がイマイチわからない…。今回はそんな「ETC2.0」について、オートバックスの浮田さんにアレコレ聞いてきました。

――そもそもETCって何!?

浮田:スムーズに料金所を通るための支払いシステムです

実際にETCを使っている方も多いので役割についてはご存じかと思いますが、簡単に言えば“スムーズに料金所を通るための支払いシステム”です。ETCのなかった頃は、高速道路などの有料道路に入る料金所で通行券をもらって出る料金所で支払う必要があり、一時的とはいえ毎回停車する必要があったので渋滞の原因にもなっていました。そんな渋滞の解消や支払いの利便性を高めることで、より有料道路を使いやすくするという目的があったのです。

普及させる一環として時間帯や通路帯などで料金割引(=ETC割引)や、コンパクトな専用インターチェンジ(=スマートIC)なども利用できるようになってきましたね。

【さらにETCを詳しく!】

ETCとは“Electric Toll Collection System(自動料金収受システム)”の頭文字を取った言葉で、車載器と料金所のアンテナが無線で交信することで料金の支払いが自動的に行われるサービス。渋滞抑制はもちろん、料金所周辺の騒音や排気ガスの軽減といった環境面への配慮もあります。

▲実際に売り場でもETCのメリットがわかりやすくPOPに

――「ETC2.0」はETCと比べて何がすごい?

浮田:より多角的な情報収受ができるようになっていく“予定”です

今までのETCはいわば支払い“だけの”システムでしたが「ETC2.0」は支払い以外の情報も受信できるようになり、クルマや運転に伴う利便性などをさらに向上させる目的で作られています。正直に言うと現在は“進化中”の状態で、これから徐々にさまざまなサービスが受けられるようになっていく見通しです。現時点での「ETC2.0」のメリットはクルマの位置情報を読み取って行き先や周辺道路の渋滞情報をリアルタイムで受信して音声で案内してくれる点。

あとは、とある高速道路を使っていて休憩のために下道の「道の駅」を使ったとします。これまでのETCでは降りた料金所でそれまでの分を支払い、また次に乗った料金所から再度料金がかかってしまうので降りない場合よりも高くなってしまう。これは致し方ないことだったのですが、「ETC2.0」では一度降りたことにせずそのまま最終的に降りたところまでの料金を計算してくれるという機能があります(※現状、特定の「道の駅」や区間のみでの運用)。

【次ページ】今後、「ETC2.0」はどうなっていく?

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