スマホでも高音質を諦めない。Bluetoothの限界に挑むゼンハイザー「HDB 630」

世はワイヤレス全盛時代。中でもオーディオは、完全ワイヤレスイヤホン登場以来、もうケーブルなしが当たり前になりました。

でもですよ。いま、ワイヤレスの音に慣れた耳でワイヤードのイヤホンを使ってみると、思いのほかクリアに感じるんです。ワイヤレスで伝送って、やっぱり音質への影響はそこそこあるのかな、なんて痛感します。ケーブルほどくのは大変だけど。

そんなワイヤレスオーディオの現状に挑戦状を叩きつけたのが、ドイツの老舗オーディオメーカー、ゼンハイザー。“ワイヤレスの限界を解き放て”という刺激的なキャッチフレーズで登場した新作ワイヤレスヘッドホン「HDB 630」(実勢価格:9万5700円前後)は、ワイヤレスによる音質の低下をできるかぎり防ぐためのさまざまな技術が注ぎ込まれた意欲作です。

なんといっても注目は、USB-C端子が付いた付属のBluetoothドングル「BTD 700」。もちろんヘッドホンとスマホを直接接続することは可能なんですが、そもそもスマホ側でLDACなどのハイレゾワイヤレスに対応している端末が少ない(iPhoneも非対応)。対応していないとなると、ヘッドホン側がいくら高音質でも、音源がハイレゾでも意味がない。そこで出番となるのが、aptX Adaptiveに対応したドングル「BTD 700」。これをスマホに挿し込めば、最大96kHz/24bitのハイレゾ再生が可能になるわけです。

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