ハミルトン「カーキ フィールド」のダイヤルに猫の足跡?キャットストリート限定モデルが登場

「カーキ フィールド メカ」は、ハミルトンの中でも最も“原点”に近いシリーズだ。ミリタリーウォッチとしての合理性や堅牢性、そして視認性の高さ。無駄をそぎ落とした機能美こそが、このモデルの価値を支えてきた。

キャットストリート限定モデルでは、そのDNAを守りながらも街のカルチャーを静かに取り込んでいる。文字盤はコンクリートの質感を思わせるマットグレー。

そこに猫の足跡がうっすらと刻まれ、ケースバックにはストリートスタイルの“HIPSTER CAT”がエングレービングされている。ミリタリーの無骨さと東京の遊び心。その中間にある絶妙なバランスが、この時計を唯一無二の存在にしている。

NATOストラップはストライプ柄で、付属のブラックNATOに替えると印象ががらりと変わる。街歩きにも旅にも、そして日常の仕事にも馴染む汎用性が魅力だ。

搭載されるムーブメントは、ハミルトンが手巻き専用に開発した「H-50」。最大80時間のパワーリザーブを誇り、フルに巻き上げれば3日以上、確かな精度で時を刻み続ける。また、自動巻きをあえて省いたことでケースは薄く仕上がり、38mmというサイズ感が手首にすっと馴染む設計だ。

そして、手でゼンマイを巻くという行為は、今の時代ではむしろ贅沢に感じられる。キャットストリートのカフェでひと息つくように、この時計を巻く時間は、自分のリズムを取り戻すための小さな儀式でもある。

なお、「カーキ フィールド メカ ストアエクスクルーシブエディション」は、スイス・ツェルマット、アメリカ・ランカスター、香港、そして東京の4都市にある直営旗艦店でのみ展開。

それぞれの街の雰囲気を反映したデザインを持ち、東京版はその中でもポップで、文化的な一本といえるだろう。

>> ハミルトン

<文/若澤 創(&GP)>

 

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