定額使い放題の車載用Wi-Fiルーターを使ってみた!

私たちの生活に今や「通信」は欠かせない存在。スマホやタブレットによって動画や音楽、SNSなどのアプリで多くの情報を手に入れることが当たり前になっている。そのため自宅や職場では、通信量を気にせず使えるWi-Fiを便利に利用している人がほとんどだろう。

だが、クルマではどうだろうか? 大容量データプランを契約をしていない限り、通信量を気にして「必要最低限」しか使わないという人が多いはず。そんな人にオススメなのが、今冬パイオニアがリリースする、カロッツェリアブランドの車載用Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」(2万5000円/税別)だ。クルマに持ち込めば、定額でLTEのデータ通信が使い放題になり、車内でも快適なオンライン化が実現する。

 

■取り付けや登録手続きがとても簡単

▲工具不要で簡単に取り付け可能。ただし良好な感度を得るため、本体の設置方向や角度には決まりがある

本体をダッシュボードまわりに両面テープで貼り付け、電源プラグをアクセサリーソケットに刺すだけと取り付けは簡単。ネット通販で購入した場合でも自分で装着ができ、セカンドカーなどがある場合にはクルマからクルマへと手軽に載せ替えられる。

スリム&コンパクトボディ(91.5×44.5×16mm)は、場所を取らず目障りにならないのもウレシイ。前面のLEDインジケーターで動作状況の確認ができるのも親切だ。

▲本体の背面には二次元バーコードがあり、スマホのカメラで読み込むだけで登録手続きページにアクセスできる

初回利用時のみ登録手続きが必要となるが、本体背面の二次元バーコードをスマホのカメラで読み込めば、登録手続きページへとダイレクトにアクセス(dアカウントを利用/登録)が可能。本人確認など面倒な手続きや書類のやりとりがなく、あとは、スマホに接続先とパスワードを記憶させるだけ。購入当日から手間なく利用できる。

▲Wi-Fi接続時にはリストから機器名を選択してパスワードを入力。スマホがデータを記憶すれば毎回の操作は不要

 

■音楽のストリーミングやカーナビの通信機能でも活躍

▲既存のカーナビやカーオーディオをストリーミング音楽アプリと組み合わせて楽しめる

クルマでWi-Fiが使えるというのはドライバーにとって想像以上に便利なこと。たとえば、クルマで目的地に向かう場合、多くの人はスマホをカーオーディオやカーナビと接続して音楽を聴くはず。もし通信が使い放題になると、容量を気にすることなくAmazon MusicやSpotify、LINE MUSICなどのストリーミング系音楽アプリを存分に活用できる。聴きなれた曲ばかりではなく、最新ヒット曲やドライブシーンに合ったいろいろな曲が楽しめるようになるわけだ。実際、今回の移動中でも安定した通信状態をキープし、ストレスなく利用できた。

▲「楽ナビ」は通信でスマートループ渋滞情報や周囲の駐車場満空情報、ガソリンの価格情報の確認も行える

そして同社のカーナビ、楽ナビ「AVIC-RQ911」など、通信機能付きカーナビを愛車に装着していれば、スマホを介して最新の渋滞情報や駐車場満空情報、ガソリン価格情報などの取得もデータ量を気にせず行える。

もちろん、カーナビを装備していない場合でも、データ使用がきわめて多いスマホの地図アプリを、データ量を気にせずフル活用できるというメリットがある。また、クルマで移動する仕事ならばノートPCを車内に持ち込んで、停車中にインターネット検索やメールの送受信もできる。テレワークにも便利だ。

▲Amazon Fire TV StickをHDMI端子付きの「楽ナビ」と接続すれば、豊富な映像コンテンツが楽しめる

ドライバーはもちろん、後席に座る家族や友人もWi-Fiを使い放題。同時接続台数は最大5台までOKだ。オススメなのはAmazon Fire TV Stickなどのストリーミングメディアプレーヤーの持ち込み。HDMI入力を持つ「楽ナビ」と組み合わせれば、映画や音楽ライブ、スポーツ中継など、あらゆる映像コンテンツが楽しめるようになる。

▲通信機能を搭載した携帯ゲーム機もオンラインプレイで遊べるなど、自宅と変わらない環境が手に入る

▲スマホやタブレットをHDMI端子付きのプライベートモニター「TVM-PW1000T」と接続すれば、YouTubeなどの映像も大画面で見られる

スマホやタブレットではWebサイトやYouTubeを閲覧するほか、通信系のアプリも利用可能。通信機能を持ったゲーム機も制限なく使える。車載用Wi-Fiルーターを利用すれば、後席はまるでリビングのようなリラックスできる空間になるはず。

 

■低コストで思う存分、オンラインを楽しめるように

車載用Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」は、「docomo in Car Connect」というサービスを活用したもの。ドコモのLTEデータ通信を使用するため山間部やトンネル内も含め、全国津々浦々で使えるのは見逃せないポイント。しかもクルマの特性を考えたサービスなので走行中にもストリーミング映像が不満なく見られる。走行中の使用を目的としているが、アイドリング状態の停車中でも最大1時間まで(走行前は30分まで)は動作するので、待ち合わせ場所に早く着いてしまった場合などにも役立ちそう。

気になる利用料金は、1年プランで1万2000円(1日プラン・500円/1カ月プラン・1500円もある)。車載用Wi-Fiルーターの本体価格が2万5000円(税別)なので、2年間のコストは1カ月あたり2042円(税別)となる。一般的なポケットWi-Fiと比較してもリーズナブルだ。

休日にクルマでのレジャーを楽しんでいる人、愛車での通勤をしている人、仕事の足としてクルマを活用している人など、多くのドライバーに役立つのは間違いなさそうだ。

>> カロッツェリア「DCT-WR100D」

<文/浜先秀彰 写真/金沢文春>

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