“世界一タフ”なヨットレースのために開発された腕時計とは?

 

世界で最も過酷なヨットレース、ヴァンデ・グローブ

ヴァンデグローブ

(c) YOICHI YABE

 

ただでさえ危険と隣り合わせのヨットレース。その中でも最も過酷とされているのが、「ヴァンデ・グローブ」だ。4年に一度開催されるこのレースでは、単独無寄港無補給で世界一周を目指す。コースは南半球1周約2万6000マイル。それを80〜100日かけて帆走する。

通常は10人前後で操舵する全長60フィート(約18m)の外洋レース艇をたったひとりで操るため、睡眠も一度に長時間とることができない。また、単独、無寄港、無援助が条件とされており、途中で外部からのいかなる物理的援助も受けられないという厳格な条件も設けられている。

そうした過酷なレースであるため、棄権者も続出し、完走できるのはおよそ半数という。そんな「ヴァンデ・グローブ」に今年、アジア人として初めて、海洋冒険家の白石康次郎氏が参戦。すでに3度のヨット世界単独一周を成し遂げている彼だけに期待が膨らむ。

 

shiraishi koujirou

海洋冒険家 白石康次郎氏 1967年東京生まれ鎌倉育ち。高校卒業後、単独世界一周レース優勝者の多田雄幸氏に弟子入りする。1993年(26歳)に世界最年少単独無寄港世界一周を達成する。2006〜07年に単独世界一周ヨットレース「5OCEANS」クラスI(60フィート)に参戦し、歴史的快挙となる2位でゴールする。2008年フランスの双胴船「Gitana13」にクルーとして乗船、サンフランシスコ〜横浜間世界最速横断記録を交信する。今年、「ヴァンデ・グローブ」のアジア人初の出場を決めた。(c) YOICHI YABE

 


白石康次郎氏 応援クラウドファンディング

たったひとりで大型ヨットを操り、80〜100日間をかけて世界を一周する「ヴァンデ・グローブ」に参戦するために準備中の白石氏。出場には約3億5千万円もの資金が必要となるが、あと一歩の所まできている状況だ。現在、白石氏を応援すべくクラウドファンディングで支援を集めている。支援金はヨットの動力源になる帆(セイル)の購入費などへ充てられる予定だ。ぜひ、アジア人初の快挙を成し遂げるべく準備中の白石氏を応援しよう!

実施サイト:A-port

https://a-port.asahi.com/projects/vendeeglobe/


世界一タフなヨットレースのために開発された
「セイコー プロスペックス マリーンマスター オーシャンクルーザー」

SBED001 35万6400円 マリンブルーのダイヤルを採用した白石康次郎スペシャルモデルは限定1500本

 

白石康次郎氏は、「ヴァンデ・グローブ」に参戦するにあたり、1本の腕時計の開発を監修した。過酷なレースを乗り切るために、優れた時計は必須のギアだからだ。そして誕生したのが、「セイコー プロスペックス マリーンマスター オーシャンクルーザー」だ。

この時計には、幾度ものハードな航海で白石氏が培った経験と知恵が存分に反映されている。荒れ狂う海の上で作業しても壊れない堅牢さと防水性、あらゆる条件下で瞬時に時刻が分かる視認性の良さ、作業のしやすさと安全性を考慮したデザインなど、白石氏のプロとしての要望を具現化した形だ。

中でも特筆すべきなのが、GPSソーラー機能だ。南極周辺を航行する「ヴァンデ・グローブ」では、およそ3日に一度というペースでタイムゾーンを移動する。そのため、頻繁に手動で時計のタイムゾーンを切り替える必要があった。その点、オーシャンクルーザーは、GPS衛星からのシグナルを受信して、ワンプッシュで現在地の正確な時刻に修正することが可能なのだ。

また、6時位置のサブダイヤルで、任意のタイムゾーンの時刻を表示可能なため、本大会本部との定時交信など、レース中の時間管理に役立つ。さらに、ソーラー充電式であるため、80〜100日にわたるレース中に電池切れになる心配がないというのも心強い。まさに「ヴァンデ・グローブ」仕様の機能だと言えるだろう。

「セイコー プロスペックス マリーンマスター オーシャンクルーザー」が選ばれる4つの理由

孤独で過酷な航海において、頼れる相棒として活躍してくれるであろう、オーシャンクルーザー。その真髄を見極めるべく、ここからさらにディテールを掘り下げていこう。

①最新のレース艇からインスパイアされた堅牢なケース

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機能性だけでなく、優れたデザインも兼ね備えているのがオーシャンクルーザーの魅力。インデックスやボタンはスピード感あふれるレース艇の形状をモチーフにデザインされている。ベゼルからケースに続く美しいラインにも注目したい。強風で想定外の動きをするロープなど、ヨットの装備が時計に引っ掛かることのないように、余分な部分をカットして円錐形状に仕上げられている。

 

②高波に負けない防水性

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ステンレススチールよりも比重が軽く、海水の影響を受けにくいチタン製のケースを採用。また、激しい高波に襲われる可能性がある「ヴァンデ・グローブ」を想定して、20気圧の強化防水仕様となっている。他にも、ベゼル部とリュウズ部に耐食性・耐摩耗性に優れたセラミックス素材を採用するなど、堅牢性を高める工夫が随所になされている。

③夜間でも見やすい高い視認性

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日中の太陽光の反射による見づらさを防ぐため、風防のサファイアガラスに反射を抑える「スーパークリア コーティング」を採用。一方、長時間発光する蓄光塗料をインデックスと針に施すことで、夜間の視認性も確保している。また、太く存在感のある時分針も判読のしやすさに貢献。タイムゾーンと都市名をダイヤルではなく、ベゼルに記したデザインも判読性を向上させている。

④アウターの上からでも装着できるバンド

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気温や天候が目まぐるしく変化する外洋ヨットレースでは、アウターを頻繁に着脱する。そのため、服の上からも簡単に装着できるように、バンドは長さ調整が可能なエクステンション仕様となっている。また、グローブを装着していても操作しやすいように、ボタンとリュウズは大きめに設定。

セイコー プロスペックス マリーンマスター オーシャンクルーザー

限定モデルのほかに、レギュラーモデルが2本用意される。SBED003はサンレイ仕上げのブラックダイヤル仕様。バンドに採用されるのは、限定モデル同様のチタン。SBED005はネイビーのシリコンバンドを採用し、マリンスポーツの世界観を演出するデザインに仕上がっている。スペックは3本とも同様だ。

SBED003 30万2400円

SBED005 27万円

SBED005 27万円

【Spec.】
クォーツ(GPSソーラー)、Cal.8X53。チタン(ダイヤシールド)ケース/バンド、20気圧防水、ケース径48.5mm。

http://www.seiko-watch.co.jp/prospex/sea/marinemasteroceancruiser/gpssolar

(文・高須賀 哲/写真・江藤義典)