「メガネをかける理由、説明できますか?」眼鏡市場の社長と、&GP編集長が語るメガネの本質【動画付き】

「視力矯正のため」「ファッションとして」「なんとなく習慣で」——メガネをかける理由は人それぞれですが、その本質について深く考えたことがある人は、実はそれほど多くないはず。

そんな「メガネの本質」を探るべく、眼鏡市場と&GPのコラボ企画"見えるを探求する"プロジェクトが始動。その記念すべき第一弾として、眼鏡市場の冨澤社長と&GP編集長・澤村が「人はなぜメガネをかけるのか?」をテーマに徹底的に語り合いました。

本記事では、その鼎談の模様をダイジェストでお届けします!

■動画本編はこちら

■眼鏡市場とは?ブランドの原点を深掘る

&GP若澤(以下若澤):まずは冨澤社長、簡単に自己紹介をお願いします!

▲株式会社メガネトップ代表取締役社長:冨澤昌宏(とみざわまさひろ)

冨澤社長(以下冨澤):私はメガネトップの社長を務めて今年で17年目になります。元々は父が創業した会社で、私は2代目です。28歳で社長に就任し、当時のメガネトップの業態から、今の「眼鏡市場」の業態にシフトさせてきました。

若澤:メガネトップよりも“眼鏡市場”の名前の方が広く知られている印象がありますね。

冨澤:そうですね。もともとはメガネトップとしてスタートしましたが、今は眼鏡市場が主軸のブランドになっています。

▲&GP編集長:澤村尚徳(さわむらひさのり)

&GP澤村(以下澤村):眼鏡市場といえば、機能が豊富で手に取りやすい価格設定ですよね。店舗も多く、選びやすいブランドだと思います。

■社長の“推し”メガネは?50本以上のコレクションから厳選!

若澤:そんなメガネトップの社長は、普段どんなメガネをかけているのか気になりますね! ちなみに今日のメガネは?

冨澤:今日はカッチリした場なので、黒フレームにゴールドのアクセントが入ったものを選びました。やっぱり対面する方への印象を考えながら、シーンに合わせて選びますね。

▲ヨウジヤマモト「19-0073 LIGHT GOLD/BLACK MATT」

澤村:普段からメガネは使い分けているんですか?

冨澤:はい、TPOに合わせて変えるのが楽しいですね。カジュアルな場ではカラーレンズを入れたメガネを使ったりもします。

若澤:特にお気に入りの一本は?

▲ARDITO(アルディート)「ARD-009 BLUSS」

冨澤:PBフレームの「アルディート」ですね。これは私自身が商品開発に携わっているフレームで、フロントの形状や生地選びなど細部までこだわっています。

■メガネは“単なる道具”ではない? その存在意義とは

若澤:お二人にとって、メガネはどんな存在ですか?

澤村:僕はもともと視力が良いんですが、編集作業で目の下のクマがすごくて(笑)。それを隠すためにメガネをかけるようになったのが最初ですね。今ではアイデンティティの一部になっています。

冨澤:私にとってメガネは“パートナー”ですね。印象をコントロールできるアイテムでもあり、何よりも私たちにとってはお客様との接点になる非常に大切な存在です。

若澤:機能的な役割だけでなく、自己表現の一部としても重要なアイテムということですね。

■メガネを愛する二人が考える「人がメガネをかける理由」の答え

若澤:今回のテーマは“人はなぜメガネをかけるのか?”ですが、視力矯正以外の理由もありますよね。

冨澤:一つは、自分の印象をコントロールするアイテムとしての役割があると思います。例えば、フォーマルな場ではシャープなメタルフレーム、カジュアルな場では少し遊びのあるデザインを選ぶなど、自分をどう見せるかを考える人も多いですよね。

澤村:メガネをかける文化って、実は昔からあるんですよね。例えば、1800年代後半に流行った片側のメガネ(モノクル)は、貴族が執事に対して自分たちの権威を示すために使っていたという話を聞いたことがあります。つまり、メガネはただの道具ではなく、社会的なアピールの手段でもあったんです。

若澤:なるほど。歴史的にも、メガネはファッションや視力矯正以外の意味を持つアイテムでもあったんですね。

澤村:そうなんです。例えば、メタルフレームとセルフレームでは印象が大きく変わりますよね。クールで知的な印象を与えたり、逆に親しみやすさを演出したり。そう考えると、メガネは“コミュニケーションツール”としての側面もあるのかもしれませんね。

■メガネの品質とは。明確な基準はあるのか

若澤:そもそも、高品質なメガネってどういうものなんでしょう?

冨澤:実は、メガネの品質には明確な基準がないんです。でも、まず大事なのは“壊れないこと”。開閉の耐久性やフレームの歪みの少なさなど、長く安心して使えることが品質の基本だと思います。

澤村:そういえば、御社は自社工場を持っていますよね?

▲福井県鯖江市にある眼鏡市場の自社工場「キングスター」/提供:メガネトップ

冨澤:はい、鯖江に“キングスター”という自社工場があります。そこでしっかり品質管理を行いながら、より高品質なメガネを提供しています。

若澤:やはり自社工場があると、品質管理の面で強みがあるんですね。

冨澤:そうですね。社内で一貫して生産できるので、細かい調整や品質テストも徹底できるのが大きなメリットです。

■価格と品質の関係。“安くても高品質”は可能か?

若澤:眼鏡市場って、そんなに高いというイメージがないんですが、それでも品質はしっかりしている印象があります。

冨澤:おっしゃる通りで、原価をかけた高品質なメガネを作りながらも、コストを抑えて提供しています。全国に1000店舗以上展開しているため、量産効果でコストダウンができるんです。

澤村:大量生産によって、高品質なメガネを手ごろな価格で提供できるというわけですね。

冨澤:はい。素材や設計にこだわりながらも、できるだけリーズナブルに提供できるよう工夫しています。

■メガネの未来はどうなる?

若澤:これからのメガネってどう進化していくと思いますか?

冨澤:アイケアの要素がより重要になると思いますね。紫外線やブルーライト対策など、目を守る機能はどんどん進化していくはずです。

若澤:ちなみにスマートグラスは一般化しますかね

冨澤:ウェアラブルデバイスとしてのメガネは今後もっと普及していくと思います。一般化するにはもう少し時間がかかるかもしれませんが、可能性は十分ありますね。

■「メガネの可能性はまだまだ広がっていくと思います」(冨澤社長)

若澤:今回の対談を通して、“人はなぜメガネをかけるのか?”をさまざまな角度から探ってきましたが、改めていかがでしたか?

澤村:改めて、メガネの役割って多様だなと思いました。視力矯正だけでなく、見た目の印象を変えたり、TPOに合わせた使い分けができるのも面白いですよね。

冨澤:そうですね。メガネの可能性はまだまだ広がっていくと思いますし、これからもいろいろな角度からその価値を追求していきたいです。

若澤:今回の鼎談を通じて、読者の皆さんも改めて“自分にとってのメガネ”を考えるきっかけになったらうれしいですね。

>> 眼鏡市場

>> 見えるを探求する“プロジェクト

<取材・文/若澤 創 撮影/田中利幸>

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