腕時計の世界には、ときに特別な意味を持つカラーがある。とりわけセイコーファンの心を揺さぶるのが、“ブラック×ゴールドカラー”の組み合わせだろう。歴代でも限られたモデルにしか採用されてこなかったこの配色は、力強さと華やかさを同時にまとい、登場するたびに話題を呼んできた。
そんな、特別な配色をまとった新たな一本が、セイコー プロスペックスから登場する。しかも、国内では「プロスペックスコンセプトコーナー」でしか手に入らないモノだというから、特別感もひとしおである。
■多彩なモデルが揃う「プロスペックスコンセプトコーナー」の価値
「プロスペックスコンセプトコーナー」はセイコーファンに限らず、時計好きなら一度は訪れてほしい場所だ。なぜなら、ブランドの世界観を凝縮した空間の中で、限定モデルや幅広いラインアップに触れることができるから。なかでも、通常の店舗ではお目にかかれないモデルが並ぶのは大きな魅力だ。
また、全国の主要都市に展開されているこの専用コーナーは、ただの販売スペースではない。プロスペックスの世界観を体感できる“特別な場”であり、さらにダイバーズに精通したスタッフによる丁寧なアドバイスも得られるため、時計選びそのものがひとつの体験となる。
では、ここからはプロスペックスコンセプトコーナーで実際に出会える珠玉の3本を順に見ていこう。
【1本目】黒の力強さと金の華やぎ。「SBEJ030」は“魅せるダイバーズウオッチ”の新境地だ
▲セイコー プロスペックス ダイバーズ 1968 ヘリテージ GMT プロスペックスコンセプトコーナー限定モデル SBEJ030(24万7500円)/ケースサイズ:42.0mm、厚さ:13.3mm、ケース材質:SS、キャリバー:6R54、駆動時間:約72時間(最大巻上時)、300m空気潜水用防水、2025年11月8日発売予定
本作でまず目を引くのは、艶を抑えた漆黒のセラミックスベゼルに、計算されたバランスで配されたゴールドの差し色だ。
派手さを前面に押し出すのではなく、控えめな上品さを漂わせながら存在感を示している。
造形の基盤となるのは1968年のオリジナルダイバーズ。力強いケースラインと厚みのあるベゼルは、そのまま信頼感の象徴となっている。
一方で内部はキャリバー6R54を搭載し、ローカルアワーの単独調整が可能なGMT機能を備える。海外渡航時も直感的にタイムゾーンを切り替えられ、300m空気潜水用防水の堅牢さとともに、“道具”としての説得力を一層強めている。
また、ブレスレットにはワンプッシュダイバーアジャスター方式を採用。腕回りの変化に合わせて簡単に微調整でき、日常使いにおいても快適な装着感を実現している。
そして、この時計の存在価値を決定づけるのは、やはり限定性にある。日本国内での取扱はわずか300本のみで、さらにプロスペックスコンセプトコーナー専用という販売形態が、入手のハードルを上げると同時に、所有欲を強くかき立てる。
“黒×金”という特別な配色と希少性、その両輪が揃うことで、「SBEJ030」は単なる新作以上の意味を宿す一本となっている。
【2本目】コンセプトコーナーで出会えるもうひとつの専用モデル「SBEJ021」
▲「セイコー プロスペックス ダイバーズ 1968 ヘリテージ GMT プロスペックスコンセプトコーナー専用モデル SBEJ021」(21万8900円)/ケースサイズ:42.0mm、厚さ:12.9mm、ケース材質:SS、キャリバー:6R54、駆動時間:約72時間(最大巻上時)、200m空気潜水用防水
「SBEJ021」は、本数の縛りこそないものの、「プロスペックスコンセプトコーナー」でしか扱っていない専用モデル。先の「SBEJ030」に注目が集まりがちだが、実は知る人ぞ知る“隠れた名品”として存在感を放っている。
深い海に差し込む光を思わせるブルーのダイヤルに、ブラックベゼルを組み合わせた精悍な顔つき。そこにさりげなく添えられたゴールドカラーのGMT針が、全体を引き締めながら上品なアクセントを加えている。ビジネスからカジュアルまでシーンを問わず寄り添うバランスが魅力だ。
キャリバー6R54を搭載し、約72時間のパワーリザーブとGMT機能を備える。防水性も200m空気潜水用防水を確保しており、実用性の高さは申し分ない。
ケース径42mmに対して厚さは12.9mmと、このスペックとしてはコンパクトにまとめられている。日本人の腕でもすっきり収まり、日常的に使いやすいバランスが取られている。
「SBEJ030」を目当てに足を運んだなら、ぜひ本作も腕にのせて確かめてみてほしい。画面越しでは伝わらない魅力に、思わず心が揺れるはずだ。
【3本目】白と青のコントラストが映える、清涼感あふれる一本
▲「セイコー プロスペックス ダイバーズ 1968 ヘリテージ GMT SBEJ029(24万7500円)」/ケースサイズ:42.0mm、厚さ:13.3mm、ケース材質:SS、キャリバー:6R54、駆動時間:約72時間(最大巻上時)、300m空気潜水用防水
ホワイトダイヤルとブルーベゼルの組み合わせが、爽やかな印象をもたらす「SBEJ029」。これまで同様、1968 メカニカルダイバーズをベースにしながらも、黒金やブルーダイヤルとはまったく異なるキャラクターを放ち、針やインデックスの立体感が視認性と軽快さを両立している。
清涼感のあるデザインは、スーツにさりげない抜け感をもたらし、休日のカジュアルにも自然に溶け込むなど、幅広いシーンで腕元に馴染んでくれるだろう。
さらに、快適な操作性を追求した新開発の中留をレギュラーモデルとして初めて採用。「SBEJ030」にも搭載されているこの仕様は、最大約15mmの調整幅を持ち、約2.5mm刻みで6段階の調整が可能だ。
潜水時はもちろん、季節や時間帯による腕周りの変化にも柔軟に対応し、常に快適な装着感を実現している。
■セイコーダイバーズの魅力を体感できる場所で、新しい一本に出会おう
1968 メカニカルダイバーズの系譜を現代に映し出す今回の3本は、いずれも道具としての信頼性に裏打ちされながら、配色やディテールの違いによってまったく異なる表情を見せている。
とはいえ、写真や数値では伝わらない“モノの良さ”は、実際に腕にのせてこそ感じられるもの。改めてその魅力を確かめに、「プロスペックスコンセプトコーナー」へ足を運んでみてはいかがだろうか。
* * *
2025年10月9日から2025年10月31日まで、同コーナーで対象モデルを予約または購入した方に、先着で「プロスペックス オリジナル折り畳み傘」をプレゼントするキャンペーンも実施中。こちらも合わせてチェックしてみてほしい。
<取材・文/若澤 創>




































