■初心者・ワカザワ、初めて冬キャンプに出発するってよ!
最近ハイキングを嗜むようになり、アウトドアに興味津々な編集部員・ワカザワ。「まずはキャンプでしょ!」と意気込んでみたところ、調べてみると“冬キャンプが実は最高”との情報が。とはいえ、キャンプ経験といえばグリーンシーズンのロケだけ。予備知識ゼロで冬キャンプに挑むのは少し怖い。
▲冬キャンプ初体験のワカザワ(写真左)と意気揚々にレクチャーするヤマケン(写真右)
そこで今回はキャンプの達人・ヤマケンをナビゲーターに、冬キャンプのレクチャーを受けることに。達人セレクトのキャンプ道具を積んだクルマに乗り込み、いざ出発!
目的地は、都内から1時間半程ながら冬場は路面が凍結する山梨県・道志村にあるキャンプ場「ウッズマン キャンプグラウンド 道志村」、冬キャンプのデビューにぴったりの場所だ。
■寒さに負けない冬キャンプ道具の選び方とは?

ワカザワ:「冬キャンプってとにかく寒いイメージがあるんですけど、夏と冬とではなにか道具選びが変わったりはするんですか?」
ヤマケン:「そうだね。冬って寒いし、夜は早いし…夏とは気候も違うし、まずはシンプルに寒さ対策が大事だよね。道具面もそうで、そもそも寒冷地で使えるかどうかが見極めのポイント。例えば、調理や湯沸かしに使うバーナーなんかが代表的なアイテムかな」
ワカザワ:「あ、私シングルバーナーを持ってなくて、気になってます。どんなものが良いんですか?」
ヤマケン:「シングルバーナーとひと口に言っても色々あるけど、まず考えたいのは使う燃料。ホワイトガソリンやケロシン(灯油)、ガスがあるけど、最初に選ぶならやっぱりコンパクトで簡単なガスバーナーかな」
ワカザワ:「よく家のガスコンロで使う缶のやつですね!」
ヤマケン:「そう。それはCB缶っていうんだけど、それとは別にキャンプ用にはOD缶というのがあるのよ。プロパンガスの配合率が高いから、低温下や寒冷地でも火力が安定しているのが特徴。中でも寒冷地仕様になったOD缶を使うのが秋冬キャンプではマスト。だから外気温が10℃を下回るような場所に行く場合はOD缶を使うバーナーを選ぶのが定石みたいなところがあったのね」
ワカザワ:「あった…ってことは今はちょっと変わってきてるってこと?」
ヤマケン:「そうそう。もともとCB缶にも寒冷地仕様にしたガス缶があったんだけど、屋外や高地での使用にさらに最適化させたガス缶も開発されるようになってきて、CB缶とOD缶っていう、“ガス缶による差”っていうのが無くなってきているんだ」
ワカザワ:「じゃあどっちのガス缶を選んでも大丈夫なんだ。そしたらOD缶でもCB缶でもなんでも良いってこと?」
▲ SOTO「TrekMaster ST-331」(1万2870円)
ヤマケン:「そう思うじゃん? でももっと大事なのが、ガスバーナー自体の性能。いかにガス缶が寒冷地仕様であっても、バーナーがそうなってないと使えないのね。じゃあ、寒さに強いガス缶が使えて、寒さにも対応した性能を持ってるバーナーってなんぞ? っていうと、SOTO(ソト)の『TrekMaster ST-331』が今はアツいかな。専用のCB缶は登山でも使えるように寒冷地+高地対応のガス配合になっていて、しかも缶自体も特殊な作りになってる」
▲分離式と呼ばれるバーナーとガス缶が分かれたモデルは大きめのクッカーも使えて便利
ワカザワ:「言われてみれば形が普通のCB缶とちょっと違う。ちょうどハイキングが楽しくなり始めてたので、山でも使えるっていいですね! ただ、SOTOって聞いたことがないんですけど…?」
▲液出しタイプなので、使用前にプレヒート。ガス缶を立てた状態で30秒程火をつけるだけの簡単設計
ヤマケン:「キャンプ用バーナーといえば! のブランドよ。パリ五輪の聖火リレートーチの燃焼機構を開発した新富士バーナーのアウトドアブランドで、キャンプに限らず昔からバーナーを作り続けている会社。ガスを使うプロダクトだから、しっかりしたところじゃないと怖いでしょ。SOTOは、信頼性に関しては文句なしだね!」
■冬のお出かけの落とし穴は“道中”にあり! 路面凍結対策も必須

ワカザワ:「へー。そうなんだ。知らなかったっす。そういえば山道に入ってきましたね」
ヤマケン:「ここから、キャンプ場まではこんな道。冬場は路面が凍るから注意しないとね。外気温が3℃以下だと凍結の可能性があるし、特に橋や日陰は凍結しやすいからね。だから雪が降っていなくても要注意なんだ。冬キャンプは冷えるから夕方頃によくお風呂に入りに行くんだけど、帰って来る頃には真っ暗で気温も氷点下。その時、雪降ってないしノーマルのタイヤでも大丈夫でしょ!ってキャンプに行ったんだけど、カーブでちょっと滑ってヒヤリとしたことがあって。それ以来、ちゃんとしたスタッドレスタイヤを履かなきゃって思って」
ワカザワ:「え、こんなに都内から近いのに! スタッドレスも準備した方がいいんですね。ちなみにどれがいいんですか?」
ヤマケン:「やっぱブリザックじゃない! っていうのも今年の頭に、スキー場をクルマで走る『SUBARUゲレンデタクシー2025 in 苗場スキー場』ってイベントに参加したんだけど、雪の坂道なのに滑らずにしっかり登るし下るし。ブリザックってこんなにすごいのか! って実力を体感したんだよね。後から調べたら、ブリザックって北海道・北東北主要5都市で24年連続装着率No.1※のスタッドレスタイヤなんだって」
ワカザワ:「そうなんだ。でもブリザックにも色々ありますよね? どれでもいいんですか?」

ヤマケン:「今だったら『BLIZZAK WZ-1』だね。今年発売された新商品で、氷や雪道に強いのはもちろん、普通の道も違和感なく走れるから快適なんだよね。スタッドレスって、カーブだったり雨の日だったりが少し苦手だったりするんだけど、今けっこう軽快じゃない?」
ワカザワ:「あ、もう履いているんですね。全然気づかなかった。あとスタッドレスってロードノイズもするイメージだったんですけど、静かですね」
ヤマケン:「でしょ。なんてドヤってるけど(笑)、今回初めて履いてびっくりしたところ。ウチからここまで街中を走って来たけど、ノーマルタイヤと遜色なく快適なんで」
■実は気温が大敵!? 冬キャンプで頼れる電源とは

ワカザワ:「そうこうしてるうちにキャンプ場に着きましたね…」
ヤマケン:「まずはサイト設営だ。テントを立てよう」
ワカザワ:「テント選びにはポイントってあるんですか?」
ヤマケン:「どんなスタイルでキャンプをしたいかにもよるけど、まずは小型のテントでトライするのがいいかな。小さいテントほど、自分の熱がこもりやすいから、寝ている時の寒さが和らぎやすい。メッシュテントもあるけど、冬なら断然フルインナーって言われるテントだね」

ワカザワ:「へー。テントにも色々あるんですね。他にはどうですか?」
ヤマケン:「うーん。意外とノーマークになりがちなのは、ポタ電(ポータブル電源)かなぁ。キャンプとはいえ、スマホ手放せないでしょ?」
ワカザワ:「あっそうか。スマホは寒いとバッテリーの減りが早いっすもんね」
ヤマケン:「そう。でもそれだけじゃなくて、最近のキャンプって、LEDランタンをはじめ電気を使うアイテム持ってくことが多いから、ポタ電はキャンプのマストアイテムなんだよね」
ワカザワ:「電源使うのは夏でも同じで、冬だからって関係ないんじゃないですか?」
ヤマケン:「ポタ電も基本は電池じゃない。だからスマホ同様、寒すぎると減りが早いやつがあるから、耐用温度をしっかり見ないといけないんだ」
ワカザワ:「えー! 知らなかった。今だとどんなのがいいんですかね?」
▲Jackery「Jackery ポータブル電源 500 New」(5万9800円)
ヤマケン:「今日持ってきたのは、Jackery(ジャクリ)の『Jackery ポータブル電源 500 NEW』ってモデル。−20℃〜45℃までの環境下に対応しているから、冬キャンプでも安心だよね。USB-Cはもちろん、USB-A、シガーソケット、ACも使えるから、隙がない。このLEDライトも意外と便利で、前にランタンを積むのを忘れちゃったときは、このライトだけでキャンプしたこともあるよ(笑)」

ワカザワ:「ちょっと持ってみてもいいですか? って、軽いっすね! ポタ電ってもっと重いものだと思ってました」
ヤマケン:「そうなんだよ。5.7kgだからけっこう軽くて、サイズも小さいから荷物になりにくいの。ものすごく容量がある訳じゃないけど、512Whだから1泊2日程度のキャンプだったら余裕だし、必要十分って感じ」

ヤマケン:「寝ている間にスマホの充電をしておいたり、モノにもよるけど電気毛布も使えるから、予想外に冷えた時にも安心なのよね」
ワカザワ:「へー。なるほどなぁ」
ヤマケン:「少し技術的な話をすると、電気自動車に使われるような制御装置や、バッテリーの安全性を高めるようなシステムが組み込まれてるのね。万が一誤作動が置きたとしてもショートを自動検知して、充電を停止したりしてくれるみたいな。寝ている時に使うことも多いから、安心感があって良いよね。あとは落下衝撃に強いのもジャクリの強みだから、キャンプにもってこい!」
■早めの準備で安心感を。頼れる冬の相棒、ブリヂストン『BLIZZAK WZ-1』

ワカザワ:「ところでさっき聞き流しちゃったんですけど、スタッドレスタイヤって、もう履いてるんですか? まだ雪の時季には早いし、もったいない気がしちゃうんですけど…」
ヤマケン:「さっきも言った通り、雪が降ってなくても気温がグッと下がると路面凍結の可能性もあるし、キャンプ場って標高の高いエリアにあったりするから、平地とは状況が全然違うことも多いんだよね。だから保険的にもこの11月くらいからは履くようにしてる。『BLIZZAK WZ-1』は長持ちも売りのひとつだから、気にせず乗れちゃうのよね」
ワカザワ:「そうかそうか。冬のお出かけを考えると、早めに履いておいて損はないですもんね」
ヤマケン:「しかも、タイヤって実はハガキ1枚分くらいの面積しか路面に接地してないんだって。つまり、ハガキ4枚分の大きさに命がかかっているんだよ。だから、路面凍結しやすい冬なんて特にちゃんとしたスタッドレスタイヤを履きたいと思うんだよね」

ワカザワ:「確かに! でもなんでそんなに冬の道にいいんですかね? 溝のパターンとかってこと?」
ヤマケン:「いい質問だね! めっちゃ調べたからよくぞ聞いてくれたって感じ!(笑) そもそも凍結した路面で滑るのって、氷の表面の水の膜が原因なんだよね。BLIZZAK WZ-1は細かな溝(サイプ)が接地面の水を排出してくれるように設計されてるの。あとはゴムが柔らかいのが特徴かな。氷に密着してくれる効果があるし、ゴムに配合された新素材の効果と合わせて、しっかりグリップしてくれるってワケ。もっと詳しいことを言うと、ブロックパターンの配置を最適化して接地圧を均一化したことで、冬の道だけじゃなく乾いた路面や雨天でも快適で安心感のある走りを実現しているのよ」
ワカザワ:「急に饒舌(笑)」
■寒い冬だからこそ、温かさをキープしてくれる “マグ”にはこだわりたい

ワカザワ:「他にはなにか準備したほうがいいモノってありますかね?」
ヤマケン:「まさにワカちゃんが今使ってるマグだね」
ワカザワ:「あ、これ? 何気なく渡されたからそのまま使っていたけど、これがいいんだ?」
ヤマケン:「やっぱりどうしても寒いから、温かい飲み物が欲しくなるワケよ。そういう時にこういう保温がしっかりしたボトルがあると何かと便利なの。朝はホットコーヒー、夜はお湯割りなど、温かい飲み物をゆっくり楽しめる。今回持ってきたのはイエティの『ランブラー20oz トラベルマグ』ってアイテム」
ワカザワ:「イエティはよく聞くかも! マグのイメージが強いんですけど、どういうブランドなんですか?」
ヤマケン:「キャンプシーンでイエティっていうと、高性能なクーラーボックスのイメージが強いかな。保冷力がとんでもなくて、夏場でも数日氷が解けないとか、いつだってビールがキンキンで飲めるみたいな(笑) でも1番のポイントはタフさ。そもそも、冒険中に使っていたクーラーボックスのひび割れとかの故障をなんとかしたく立ち上げたブランドだから、耐久性はピカイチなんだよ。その設計思想はクーラーボックス以外にもしっかり根付いているって感じかな」
ワカザワ:「へー!保温力とタフな設計がウリなんですね」

ヤマケン:「あとこのトラベルマグで言えば、ほとんどのクルマのカップホルダーに収まってくれるのも嬉しいんだよね。自宅でホットドリンクを入れて、キャンプ場に向かう道中に飲める。ハンドルがついているから、うっかり取り落とすなんてこともないし、飲み口にあるギミックのおかげで万が一倒しても車内を汚す心配も少ないの」

ワカザワ:「へ〜。なるほど。確かにかなり冷えてきたので、温かいコーヒーが染みますね」
■日没が早い冬こそ、頼れる灯りを確保せよ
▲レッドレンザー「H8R SE」(1万3200円)
ヤマケン:「あと持っておきたいのは、光量がしっかりしたヘッドライトかな。登山をやっている人は当たり前に持っているんだけど、キャンプだけだと意外と持ってなかったり。でも冬キャンプだったらあると便利だね」
ワカザワ:「えー。なんで冬だと便利?」
ヤマケン:「冬って日暮れが早いじゃない。それに山間部のキャンプ場だと平地よりももっと早く暗くなるのよ。つまり灯りが必要な時間が普段よりも多い中で活動するから、しっかり照らしてくれるライトがあると便利なんだよ」

ワカザワ:「ライトが必要っていうなら、手持ちのランタンとかでも良さそうですけど、なんでヘッドライト?」
ヤマケン:「トイレに行くくらいとかだったら、手持ちのライトでも問題ないんだけど、ご飯の準備や洗い物をするときって、両手にクッカーや食材を持って炊事場に向かうのよ。そういう時に片手が塞がっていると効率が良くない。あとは、キャンプ場にもよるけど、炊事場の灯りが早くに消えてしまうこともあるから、そういう時に手元をしっかり照らして作業するのに使えるかな」

ワカザワ:「なるほど〜。今、夕方の5時ですけど、確かに場所によってかなり暗くなってきましたね。こんなに明るくなるってすごい!」
ヤマケン:「あと周囲がぼんやりせずに真円になるので、隅々までくっきり。このモデルは新製品なんだけど、実は全世界累計80万個もの出荷実績を誇るベストセラー『H8R』の特性を受け継いだスペシャルエディション。そもそもレッドレンザーって世界の軍や警察でも使われてるライト専用メーカーなんだよね」
■冬キャンプを支えるのは“安心感”のある道具たち

ヤマケン:「今日体感してもらってわかったと思うけど、冬キャンプって道具選びがかなり重要なんだよね。寒い環境でも安定して使えるかどうかっていうのをしっかり考えたうえでセレクトしていくと良いと思うよ。しかも冬の寒さは命に直結することもあるから、過酷な環境でも使える間違いのないブランドのプロダクトを選んだ方がいいと思うよ」
ワカザワ:「なるほど! かなり学びがありました。個人的には、雪が降らないエリアでも路面凍結の心配があるってことにビックリしました。せっかく遊びに出かけるなら、道中の不安を取り除きたいですもんね」

ヤマケン:「そうそう。せっかく冬キャンプに頼れる道具を揃えても、移動で何かあったら楽しめないからね。その点、この『BLIZZAK WZ-1』なら安心感があると思うから、この冬の外遊びがめちゃくちゃ楽しみなんだ。信頼できる道具があれば、冬でも安心して行動範囲を広げられる。安全性と快適さを両立できれば、寒い季節の外遊びはもっと楽しくなるんじゃないかな」
ワカザワ:「そうですね。最近僕もクルマを探してるので、買ったらスタッドレスタイヤにこだわってみよう」
※詳細は下記の商品サイトをご参照ください。
<取材・文/山口 健壱 撮影/逢坂 聡 撮影協力/WOODSMAN CAMPGROUND>









































