■アップル・パークから数千脚を受注
アメリカのアップル新本社ビルを有する施設「アップル・パーク」内で使用する椅子として発注され注目を集めているのが、マルニ木工が2008年に立ち上げたブランド“MARUNI COLLECTION”の「HIROSHIMAアームチェア」。マルニ木工の本社がある広島にちなんで名づけられた同社を代表する椅子です。一度に年間の生産数に匹敵する数の発注を受けたため、納品は2016年より段階的に実施しているそう。
プロダクトデザイナー深澤直人さんがデザインしたこの椅子の90周年記念モデルは、ビーチの白木と青緑のベルベッドの組み合わせ。生地は従来のものと同様に、和歌山県産のものを使っています。
▲幅560×奥行530×高さ765㎜。価格は11万3000円(税別)
▲継ぎ目の美しさにも注目。まるで1本の木から磨き出したかのような凹凸を感じない仕上げは感動レベル
▲座面裏には、通常のモデル名のほか、90周年限定モデルであることを示すプレートも付けられています
90周年モデルとしては他にも、ジャスパー・モリソンがデザインした定番モデル「T&O T1チェア」も登場。こちらは、背面を支える厚さ6㎜のスチール部分のカラーが限定のシルバーになっています。
▲T1チェアの90周年限定モデル。価格は6万2000円(税別)
▲接続部に使うボルトなども、すべてシルバーのものを使用
これら限定モデルの発売は、maruni tokyoとmaruni hiroshimaでは5月28日から始まっています。また7月2日からは公式オンラインショップでも販売を予定しています。
■海外からのニーズにも対応できるシェーズロングも追加
マルニ木工の商品は、2009年のミラノサローネへの出展から世界での販売も拡大。ヨーロッパ・北米を中心に世界29か国・51店舗で販売しています。そのため、2018年の新作では、海外からのニーズに応えるべく「HIROSHIMAソファ」のラインナップにシェーズロングを追加。大型のオットマンや背面のないソファとして使えるほか、サブベットにも対応可能なサイズ。カバーの色には、ライトブルーなど新色・新布が追加され、16種・全79色の布から選べるようになりました。
▲ライトブルーの張地を使ったHIROSHIMAソファ。写真右手奥がシェーズロングで、向右肘サイズで幅950×奥行1500高さ715㎜、カバーリングか張り込み、木の素材とカラーが選べる
▲オプションでソファにつけられるヘッドレストも追加されています
■深澤直人デザインの新作「Roundishアームチェア」
マルニ木工の広報・PR担当、橋爪沙織さんによると、MARUNI COLLECTIONの購買層の中心は、30代から40代。購入のタイミングは新居への移転などさまざまですが、購入の傾向としてはダイニングで揃えるためというよりは、ひとつのテーブルに異なる椅子を揃えるなど、座る楽しみを求める人が増えているようです。
「もともと猫足などのクラシックなタイプの家具を作ってきた会社です。この先100年後も定番として残っていってほしいという思いを込めて作っています」
椅子の新作も、従来のモデルと並べたときに突飛な印象にならないたたずまいを持つものを発売。
製品の納期は一部製品を除き、約3週間となっています。
▲Roundishアームチェアはオーク材。カラーは3色。価格は9万9000円(税別)
▲ジャスパー・モリソンデザインの「Fuguチェア」は、アームあり・なしがあります
>> マルニ木工
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(取材・文/北本祐子)
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