手軽にPCを高音質化!小型サウンドバー「Creative Stage SE」「ED-MG300」比較レビュー

■どちらも結構音質がいい!

まずはクリエイティブメディア「Creative Stage SE」の紹介から。

▲「Creative Stage SE」。撮影用にMacと接続しています(Macでもサウンドデバイスとして認識)

商品説明によると“スリム&ロープロファイルなボディ”(=コンパクトで背が低いということ)のサウンドバーで、サイズは約410x68x108mm。想定する使用環境はPCモニター下の隙間です。高さ約6.8cmはたしかに収まる高さだし、幅41cmはむしろ目一杯に幅を取ったイメージ。最大48Wの2.0スピーカーにパッシブラジエーター、バスレフポート搭載とサイズを活かした設計です。

▲サウンドバー側の入力端子はUSB type-C。なお別途、付属のACアダプタも必要

▲右のホイールで音量操作。ホイール中央のボタンで各種操作が可能

▲リモコンが付属する点も特徴。リモコンからの音質調整にも対応

 

続いてEdifire「ED-MG300」を紹介。

▲スリムなEdifire「ED-MG300」。こちらもMacでもサウンドバイスとして認識

コンセプトはゲーミングで、マイク内蔵とピカピカ光るLED搭載が特徴。サイズは約400x85x75mmでこちらの方がスリムデザイン。本体下に足があり、キーボードのケーブルを通せるようになっているのがポイントです。USBバスパワー駆動で、内蔵スピーカーは定格5W(2.5W+2.5W)。

▲本体上部に操作ボタンを集約していて分かりやすいデザイン

▲マルチカラーのLEDが光る。なお、左上のボタン長押しで消灯も可

 

■音楽と映画で音質チェック

テスト環境をWindowsデスクトップPCに移して、「Creative Stage SE」から音質チェック。ちなみにPC周りに設置すると、音量調整ダイヤルが手元にあってスムーズに動くところがいいですね。

▲「Creative Stage SE」で音楽リスニング

宇多田ヒカル『あなた』から聴いてみると、デフォルトでも低域までサイズの余裕たっぷりの音質。「Creative Stage SE」はリモコンで音質カスタマイズでき、TONEを+1~+2すると歌声にシャープさが加わり高域もカバー。SURROUNDで臨場感アップも有効だし、DIALOGボタンで声の強調も有効。BTS『Dynamite』はディープな重低音と臨場感あるサウンドがデスクトップPCスピーカーとして、なかなかの高音質。

▲映画『トップガンマーヴェリック』(5.1ch)を視聴

そして『トップガンマーヴェリック』(5.1ch)を視聴してみると…、これが驚きの相性の良さ。余裕ある音で、映画の重低音の迫力満点。SURROUNDにすると、離陸時の距離感や無線の音などが耳元まで回り込み、空間表現もバッチリ。PC用サウンドバーでここまで効果が出るとは…、予想外の出来の良さです。

次にEdifire「ED-MG300」をチェック。こちらも音質的な出来は優秀です。中央部に集約されている操作ボタンも手が届きやすく便利。

▲Edifire「ED-MG300」で音楽リスニングとNetflixをテスト

低域から高域までよく整えられた、ナチュラル志向な高音質。宇多田ヒカル『あなた』は歌声も楽器も丁寧な情報を出し、BTS『Dynamite』では臨場感と引き締まった重低音をしっかり再生します。

『トップガンマーヴェリック』(5.1ch)を視聴してみると、映画の臨場感が段違い。スピーカーのサイズを超えて画面間近な位置が広がるし、前方ではあるものの空母から航空機が飛び立つ移動感もリアル。低音もデスクトップ環境として必要十分。最大音量は大きくないけど、個人的にはこれ以上は不要かなと。

「Creative Stage SE」と「ED-MG300」、正直言って音質面はどちらも“当たり”でした。

クリエイティブメディア「Creative Stage SE」は本体サイズ大きめで低音も得意。そしてリモコンで音質カスタマイズもできるこだわり派向け。ただし、USB接続の他にACアダプタから電源を取らなければいけないので、ノートPCユーザーは要注意です。

一方、Edifire「ED-MG300」はUSBバスパワーで動くので、ノートPCには便利。音質カスタマイズはできないけど、デフォルトのサウンドは良くできていて、手軽に音質パワーアップする用途には必要十分。

音質面でも粒ぞろいの機種が揃うPC用小型サウンドバーは、PC周りのサウンドパワーアップにオススメですよ!

ちなみにどちらもBluetoothでのスマホ接続も可能。この用途の場合は、ACアダプタで駆動する「Creative Stage SE」のほうが便利かも。

 

<取材・文/折原一也

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube

 

【関連記事】

◆聞いて、眺めて大満足。Marshallの新しいワイヤレススピーカー「Homeline III」が欲しい!
◆80年代リバイバルなORIONの「ラジカセ」をレビュー。SONY、AXIA、maxellのカセットで音質比較も
◆ソニーの最新"ながら聴き”イヤホン「Float Run」レビュー。骨伝導、Oladanceとの音質比較も

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする