有楽町→六本木→代々木公園の約8kmを特定小型原付「電動キックボード」で走ってわかったメリットと注意点

ひとまず幹線道路に出て、法で定められた通りに車道の左側を走ります。近年は自転車のナビライン表示も進んできているので、それに沿って走るとわかりやすい。

▲路駐が少ないと助かる

日比谷通りに出て霞が関方面に進みますが、この辺りは路駐のクルマも少ないので、走りやすい。クルマの流れは速めですが、電動キックボードも20km/hで走れるので、速度差はそれほど大きくなく、思ったほど怖さは感じませんでした。

▲歩道走行モードならどの歩道でも走れるわけではない

せっかくなので歩道も走ってみることに。YADEA「KS6 PRO」は“特例”特定小型原付に適合しているので、「普通自転車等及び歩行者等専用」の標識が設置されている歩道は走行できます。

歩道を走行するにあたっては、走行モードを6km/h以上出ないものに切り替えなければなりません。切り替え操作は一度停止する必要があるので、車道で一度停まってモードを切り替え、電動キックボードを押して歩道に入りました。

▲歩道走行モードに切り替え

▲6km/hは想像以上にゆっくり

歩道を6km/hで走ってみると、車道を走る速度と比べてかなりゆっくり。移動速度としては遅いうえに、歩行者に道を譲りながら走る必要があるので、積極的に走りたいとは思えませんでした。路駐のクルマが多すぎたりして、緊急的に通行させてもらうというくらいに考えておいた方がいいでしょう。

また、歩道に入る際や、逆に歩道から車道に出る際は、きちんと停止して周囲を確認したほうがいい。クルマを運転している人なら、歩道からいきなり車道に出てくる自転車やバイクの危なさは理解できると思いますが、電動キックボードも同様です。

そして電動キックボードのシェアリングサービスを利用したことがある人は、「交差点の二段階右折は禁止」と記憶しているかもしれませんが、今回の法改正で、特定小型原付は信号のある交差点では二段階右折が義務付けられました。交差点で右折する場合、車道の左端を直進し、道を渡ったところで停止。進む方向を変えて当初の右折方向の信号が青になってから進むというやり方です。

▼交差点では二段階右折

簡単にいえば自転車と同じ曲がり方なので、難しく考える必要はありません。実際に交差点で右折してみると、危険が少なく、交通の流れを阻害することもありませんでした。シェアリングサービスでも電動キックボードに乗ったことがあるのですが、右折車線でクルマと一緒に曲がるのはかなり怖かったので、今回の法改正は妥当だと感じました。

 

■自転車レーンでは自転車と譲り合いを

ちなみに特定小型原付は自転車レーンも走ることができます。走ってみると、路面に青く表示があるので、なんとなくクルマが入ってくることも少ない印象で走りやすい。ただ、自転車と一緒に走行するようなシーンでは注意が必要だと感じました。

電動キックボードは20km/hまでしか出ませんが、ロードバイクなどの自転車はもっと速度が出るので電動キックボードが邪魔になってしまうことも。しかし、停止状態からの加速は電動キックボードの方が速かったりもするので、自転車のほうが速いシーンと遅いシーンがあります。その点を理解して、お互いに譲り合って走行する必要がありそうです。

 

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