「iPhone Air」って薄いだけ?カメラは?どんな人に向いてる?使って分かる個性をレポート

となると、先述の通り、外出に備えるうえでの保護ケースやバンパーの類のアクセサリをどうするかが悩ましい…。Apple純正アクセサリのなかでは、おそらく「iPhone Airバンパー」(6480円)と「クロスボディストラップ」(9980円)の組み合わせが推されている模様。

▲うーん、iPhone Airならではの良さは半減するけど…、安心して使いたいならこのセットですね

使ってみた印象としては、(1)バンパー自体にストラップホールが2箇所ついていて、ストラップを固定できること。(2)ストラップ内部にマグネットが仕込んであるのでたわみが起こりづらく、装着時の姿が美しいこと。そして(3)バンパーからストラップ本体を着脱しやすいので、不要なときに外しやすいこと(紐部分は残ってしまうけれど…)。という3点が魅力だと感じました。

ただ筆者としては、バンパー&ストラップの組み合わせが自身のスタイルに合わせづらいのと、iPhone Airならではの薄さという魅力を薄めてしまいそうな気がするのが悩みどころ。

いろいろ考えてみた結果、iPhone Airの格好良さを活かすならば、メタリックな光沢感があるMagSafe対応のリングを探して合わせた方が良いかも、と思い至りました。もちろん、“防御力の低さ”を度外視することにはなるので、自己責任での選択になりますが…、せっかくiPhone Airを選ぶなら、ね。

▲私用のiPhoneで使っているMagSafe対応プレート+スマホリングの組み合わせを試してみる。個人的にはこっちの方向性でしっくりくる組み合わせを探した方がテンションが上がりそう。ただし、もしコンクリートにでも落としたら終わるので、クルマの乗り降りの時なんかはズボンのポケットには入れられない。結局は複数スタイルの使い分けに迫られそうだ

 

■カメラは単眼だけど綺麗

ん? 誰ですか「iPhone Airの背面カメラは、シングルカメラだから残念」って思っていた人は(※私です)。

▲iPhone Airの背面カメラは、48MPのFusionメインカメラ(2倍ズームでも解像感を保てる)のみ。超広角やマクロ撮影、空間ビデオなどの撮影はできない

iPhone Airのカメラで静止画を撮ってみましたが、めちゃめちゃ綺麗です。普段使いしている「iPhone 15 Pro」と比べても、気になるところはほとんどありません。いや、むしろiPhone Airで撮った写真の方が好きかもしれないくらい…。

▲掲載用にリサイズしてあるから伝わりづらいかもですが、ヒラメの鱗の精細感とか、すごい…(語彙力)

もちろん、選択できる画角は限られるので、「超広角カメラがないと景色を含めた画角で撮れないじゃないか!」とか、「望遠レンズじゃないと被写体歪むから嫌だ!」みたいなこだわりがある場合には当然デメリットにはなるのですが、それも恐らくは少数派。

きっとiPhone 12〜13辺りの世代から機種変更したら、堅実に撮れ方が綺麗になっていて感動するレベル。望遠に関しても2倍程度ならば解像感を保って撮影できますからね。

▲「カメラ」アプリのUIは、1xと2xのみでスッキリ

▲1x(左)と2x(右)で撮影。2倍ズームでもディティールが綺麗に撮れるのは最近のiPhoneではお馴染みの特徴だ。食事の撮影で手の影を入れないようにしたり、画角を少し調整するくらいなら、まず困ることはないだろう

あと、これはiPhone Airだけの機能ではありませんが、インカメラで縦持ちのまま横長撮影ができる新機能も良い感じ。特にiPhone Airのような端末だと横向きに持ち替える際に落とすリスクが減りそうで、単なる使いやすさ以上に理にかなっている気がしました。自撮りする機会が多い人ならば今年の新モデルは買いだと思います。

▲2025年モデルのiPhoneでは、インカメラに正方形に近いイメージセンサーが搭載されており、インカメラ撮影時に画面に表示されるアイコン(写真の赤枠部分)をタップすることで、縦持ちのまま縦長・横長の比率を切り替えられるという仕組み。側面のカメラコントロールでのシャッター操作も相性が良い

ちなみに、iPhone Airといえば、バッテリー持ちも心配されがちですが、Wi-Fi接続下でYouTubeで1時間動画を視聴したくらいでは、ほとんどバッテリーが減っていなかったのに驚きました。これなら、おそらく旅行先で写真を撮りまくるような使い方をしても、過去モデルのiPhoneと比べてさほど困ることはないはず。

もちろん、iPhone Air専用のモバイルバッテリー「iPhone Air MagSafeバッテリー」(1万5800円)も展開されているので、端末の購入後にバッテリー持ちが心許ない、と感じた場合には、こうした周辺機器を拡張させることで十分カバーできると思います。

▲常にモバイルバッテリーをつける使い方は、iPhone Airならではの魅力を損ねてしまって本末転倒なので、あくまでも「転ばぬ先の杖」としての役割を想定するのが良いだろう。あと余談だが、iPhone Airに装着した姿は、「iPhone 11」時代のSmart Battery Caseを連想させて、どこか懐かしい気持ちになった

*  *  *

iPhone Airを実際に手にするまでは、てっきり“薄さこそ正義”な癖強めの端末かと思っていたのですが、どうやら単純にそういうことだけではないのかも。

ひょっとすると、「薄さ」というのは見た目や手触りであって、Appleが提案している「機能」は恐らく別のところにある…のかもしれません。

>> Apple「iPhone Air」

<取材・文/井上 

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X

 

 

 

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