■
▲上級グレードには12.3インチモニターがつきGoogle搭載インフォテイメントシステムで音声コマンドが可能
悪路走破性は、三菱車のこだわり。たとえ軽自動車でもゆずれなかった部分だといいます。4WD車の場合は、前後輪をつなぐプロペラシャフトの中央にビスカスカプリングを用いてトルク配分をコントロール。
左右輪の差動は、ブレーキ制御で行います。走行状態に応じて効果的にブレーキを制御するのは、カーブでの姿勢制御にも効果を発揮しているようです。
基本設計として、最低地上高を高めにとっているのと、サスペンションアームを長めにしているようです。なので、深雪でなければ、前輪駆動仕様(同じグレードだと約16万円安)でも、タイヤさえ適切ならば問題なくいけそうです。
全車速域における先行車追従走行機能、車線維持支援機能、死角にいる他車の検知およびその場合の操舵制御など、走行支援システムは充実。
カメラを使って、車両の周囲360度がモニターできたり、駐車場までほんの少し鼻先を出しただけでドライバーには見えない左右の映像が確認できたり、前輪の下が透視できるように見えたりと「3Dマルチアラウンドモニター」も上級グレードには標準装備です。
▲シートでからだが触れる部分には手触りのよいファブリック採用
室内の使い勝手も、デリカミニのセリングポイント。リアシートへは電動スライドドアを開けて乗り込みます。シートのバックレストは可倒式なので、荷物によって1人だけ、2人で、あるいは3人で、と使えます。
車中泊が好きなひとは、ドライバーズシートもフルフラットにして2人並んで横になることもできます。
▲後席シートは前後に320mmスライド可能で荷室からも操作できる
人気が高いスーパーハイトワゴン(全高1815mm)で、荷室の開口高も1080mmあるため、27インチの自転車をそのまま積めます。後席は320mmの前後スライド機構をそなえているので、荷室に積むものに応じて調節可能。めいっぱい後ろに下げるとまるでリムジンなみのレッグスペース。前に出しても窮屈さは感じられません。
▲荷室には機能性のため6つのフックがつく
「このクルマを買う人も、”軽”だと思ってはいないと思います。デリカミニはデリカミニ。割り切りはなく、真剣にクルマをつくるつもりで開発しました。そうでなくとお客さんにはそっぽを向かれてしまいますから」
開発者の言葉にウソも誇張もないと感じられる、デリカミニなのです。
モデルは、前輪駆動と4WDがあり、エンジンはターボとノンターボ。その組合せでラインナップが構成されていて、あとは装備の数で価格が決まってきます。
▲スノーとグラベルというオフロード用モードはデリカミニ専用
ノンターボ「G」の前輪駆動の196万4600円がスターティングプライスで、ターボ「T」の前輪駆動は204万2700円から。その上に「T」と「G」ともに「プレミアム」があり、トップモデルはここで紹介している「プレミアム・デリマル・パッケージ」です。
【SPECS】
三菱デリカミニ Tプレミアム・デリマルパッケージ4WD
全長×全幅×全高:3395×1475×1815mm
車重:1050kg
ホイールベース:2495mm
エンジン:659cc 直列3気筒
最高出力:47kW
最大トルク:100Nm
変速機:CVT(無段変速機)
駆動:4輪駆動
燃費:17.8km@L
乗車定員:4名
<写真と文/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中
【関連記事】
◆デリカミニ、eKスペース、ルークスにジャストフィット!ボックス追加で運転席周りを使いやすくしちゃおう
◆スポーティ&インテリア充実!マイナーチェンジの三菱「アウトランダーPHEV」はプレミアム感のある仕上がりで好感度大!
◆“防災キャンプ”にTRYしてみてわかった 三菱自動車「アウトランダーPHEV」は日常・非日常問わず大活躍の最強SUVだ!
- 1
- 2
























