「ハイエース」などを後付けで車中泊仕様に!「SAny.VAN」に泊まってみた

■実際に泊まって寝心地を検証

今回はCarstayのシェアリングサービスでも使用されている車両を借りて、実際に車中泊をしてみました。泊まった場所は同じくCarstayが運営する「Vanlife BASE」という車中泊スポット。

千葉県の山武郡九十九里町にあり、海が近いロケーションであるほか、利用者が使えるお風呂やシャワー、洗濯機なども完備されています。

借りた車両には、オプションのエアコンやFFヒーター(エンジンを止めたまま使えるヒーター)が装備されているので、季節を問わず車中泊できるのが魅力。同じくオプションのサブバッテリーキットも装着されているので、電源も気にせず使えました。

外観はキャンピングカーっぽくない普通の「ハイエース」。横や上に張り出している箇所もないので、運転しやすく立体駐車場などにも入りやすいのもポイントです。それでいて、寝心地は非常に快適でした。

筆者もベッドキットを装着した「ハイエース」に乗っていて、実際に車中泊などでも使用していますが、「SAny.VAN」はそれと比較してもワンランク上の快適さ。市販のベッドキットはマットを併用しないと寝心地が悪いものもありあますが、「SAny.VAN」のベッドはクッション厚も十分で普通のベッドと変わらないと感じる心地よさでした。

泊まった日はちょっと寒さを感じる中でしたが、FFヒーターを使えば毛布1枚で寝られるくらいの車内温度に。温度やタイマーもセットできるので、暑くなりすぎることもありませんでした。そして天井にもウッド素材が貼られ、家庭用のような遮光カーテンも装備されているので、ログハウスに泊まっているような気分で就寝できます。クルマの中で泊まっているという感覚が好きではない人も、これなら安心して寝られそうです。

キットはセカンドシートを活かしたまま装着できるので、2列シート車なら乗車定員などを変更しなくて済むのもメリット。セカンドシートを畳めば結構広い空間が出現するので(この部分にもウッド素材の床が貼られています)、キャンプで使用した道具などを入れておくこともできます。そのスペースで靴を履いて、サイドのスライドドアから出入りできるので、夜中にトイレに行くときも出入りしやすかったのが印象に残っています。

内部の快適さは本格的なキャンピングカー並みですが、外観はそのままなので普段使いしやすいのもポイント。商用車っぽい雰囲気を変えたい人には、サイドにストライプを入れることもできます。「ハイエース」であればワイドボディなど全サイズ・全グレードに対応。オプションやカラーなども選べるので、既に車体を所有していて車中泊仕様にしたいと考えている「ハイエース」オーナーはもちろん、これからキャンピングカーの購入を考えている人にも気になる存在でしょう。

ちなみに、今回借りた車両をシェアリングサービスで利用した後に「SAny.VAN」を購入した場合、利用料金分を購入価格から割り引きしてくれるとか。購入を考えている人は、一度試乗ならぬ試泊をしてみてはいかがでしょうか。

>> SAny.

>> Vanlife BASE

<取材・文/増谷茂樹

増谷茂樹|編集プロダクションやモノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。専門的な情報をできるだけ分かりやすく書くことを信条に、さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している。

 

 

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