■価格が高くなる理由
エンドウ フレームのカタチでいうと、外側が上がっていたり下がっていたりで印象が変わるじゃないですか。僕は垂れ目になるんですが、そういう人に似合うカタチってあるんですか?
志岐さん これはもう人それぞれですね。目のカタチと逆のカタチのフレームを選んだほうが魅力的な人もいれば、合わせちゃったほうがまとまるという人もいます。
▲垂れ目×下がりめフレーム
エンドウ どういう印象を与えたいかによって選んでみるのもいいのかもしれないですね。
志岐さん あとは素材やフレームの太さもありますよね。セルとメタルのコンビネーションだと、メタルが入るだけで印象が軽くなりますよ。
宇田川さん サーモントだと、アメトラ感が出ますよね。
▲サーモントがよく似合う宇田川さん
エンドウ そうそう、実は最近、目の下の隈(クマ)がすごいんですよ。ド近眼だからメガネを外して鏡を見ることがほとんどなく、気付かなかったんですが…。結構ショックで、これをメガネでなんとかごまかしたいなと。
志岐さん そういった方は女性でも男性でもいらっしゃいますよ。フレームの下側、アンダーリムでクマが隠れるようなものが欲しいって方は多いですね。
エンドウ みんな悩むところは同じか…。
志岐さん そうなると、やっぱり太いセルフレームのほうがいいかもしれないですね。
エンドウ いわゆるセルフレームでいうと、素材がいくつかあるじゃないですか。石油由来のプラスチックだったり植物由来(セルロース)のアセテートだったり、はたまたセルロイドだったり。
▲アセテートで作られているMAX PITTION for Continuer「MAESTRO(DEEP BROWN)」
志岐さん 現在お店で数多く展開しているアセテートフレームは熱を加えるとやわらかくなる素材です。着用者の顔の形状や特徴に合わせて一定レベルの調整は可能です。
エンドウ じゃあ例えば、鼻当て部分が鼻骨に当たって痛いなんて時も、なんとかできるんですか? セルフレームみたいな鼻当て一体型は無理だと思っていたんですが。
志岐さん アセテートによく見られる鼻当て一体型のタイプも、パッド自体をつけ替えることができますよ。樹脂製のフレームの場合は難しい場合もあるのでご相談ください。
エンドウ セルフレームで気に入ったものがあったけどフィット感が…、なんて場合も大丈夫かもしれないんですね。それはうれしい。選択肢が広がりますね。
志岐さん 掛け心地の調整を細かくすることで大きくフィット感が変わるのでお気軽にご相談いただければ。

エンドウ それと、ちょっと聞きづらいんですが、やっぱり価格が気になりまして…。いわゆるチェーンの眼鏡店と比べると、高価格なものが多い印象です。何が違うんでしょうか。
志岐さん 素材そのものの品質の違いや、構造の複雑さ、精巧さなどさまざまな要素はありますが、あえてひと言でいうと「人の手が多く入っている」ということかと思います。例えばアセテートなんかは、磨きの工程だけでもかなりの時間がかかります。人の目で一つひとつチェックして、手磨きまで行います。
エンドウ そこまでしているんですね。
志岐さん そうなんです。こういったメガネを1本作る工程って150から多いもので300ぐらいになります。そこに数多くの人の手が入る。だからこそ精度が高くなり、そして掛け心地に直結します。それに耐久性も高くなりますし。
エンドウ メガネの耐久性って考えたことないかも。
志岐さん 良いメガネと言ってもモノである以上、壊れないわけではないし、劣化しないわけでもないですが、手間をかけて作られたものと簡易的に作られたものでは、耐久性という部分で一番違いが出てくると思います。それと、大事に手入れして使えば独特の風合いを感じていただけると思います。
エンドウ しっかり人の手を掛けることで高品質なものが作られていて、だからこそ高耐久で長く使えるということなんですね。しかも素材が良い。そう考えると、価格が高くなるのも納得です。まさに、長く使える相棒として自分へのご褒美にぴったりだわ。

宇田川さん 近視や老眼が進んでもレンズを変えればフレームは使えますしね。
エンドウ あと、僕のような近視や老眼の人にとっては、気になるのがレンズなんですが、こちらではレンズ込みでいくらみたいな販売はしてないんですよね?
志岐さん そうですね。このフレームに付けてあるタグの価格は、フレームのみで、レンズは別途になります。選べるレンズの種類は多いと思いますよ。厚さはもちろん、メーカーでも選べるようになっています。ただ、さすがにすべて在庫で持つことはできないので、1週間から10日ほどお時間をいただくことになります。
エンドウ ちなみにレンズもピンキリだとは思いますが、だいたいどのぐらいの予算を考えておけばいいですか。
志岐さん そこまで強くない近視の方のように特殊なレンズではなければ、2枚1組で1万円台からご用意しています。もちろん、薄型レンズになると2万円台や3万円台、遠近両用だと3万円ぐらいからになりますね。まずは目を調べさせていただいて、その目にあったモノとお客様のご予算に合わせて最適なものをご案内しています。
エンドウ フレームだけ買うってこともできたりするんですか。
志岐さん はい、フレームだけでも大丈夫ですよ。
エンドウ そうなんですね。実はぶっちゃけると、こちらのようなお店って、入ると買わなきゃいけない雰囲気になりそうな気がして、二の足を踏んでいたんです。でも、気軽に入って今みたいに相談して、ちょっと考えてみます、みたいな感じでも大丈夫なんですよね。
志岐さん もちろんもちろん。メガネって掛けなきゃわからないですからね。気軽に来ていただいて、試していただければ。それに当店は写真や動画を撮ってもらっても構いません。それを見ながらじっくり検討していただくのが一番いいと思いますよ。

エンドウ それいい! 写真なら、鏡を見るだけでは分からない角度からの見た目も確認できますしね。ちょっとこのあと、しっかり試してもいいですか?
志岐さん もうぜひぜひ。ご自身のスマホで写真を撮ってもらって、ご検討ください。
■最終的に選んだのはこれ
初めてメガネを作った約30年前は、メガネは高価なモノでした。しかし、レンズとセット販売されるお手頃価格のチェーン店が登場したことで、メガネは身近なモノとなり、今や複数作ってファッションやシーンに合わせて掛け変えるという新たな使い方もできるようになりました。
一方で、工芸品のような職人が手掛けるメガネも存在します。今回試したMAX PITTION(マックス ピティオン)というフランスの老舗ブランドは、休止期間を経て2023年に再始動した後は、アーカイブ資料をもとに、日本とフランスの製作チームが新旧の技術を結集し名品たちを復刻。最終的な製造は福井県の鯖江で行われています。世界的なメガネの生産地である鯖江の高い技術を持つ職人が、フランスの傑作と言われるメガネを手掛ける。このような一生モノとも言えるメガネこそ、メガネユーザーにとっては自分へのご褒美になることは間違いありません。
今回は、自分の好みは一切伝えず、スタイリストの宇田川さんと「Continuer 恵比寿本店」店長の志岐さんに選んでもらったモノの中から、最終的に3本に絞りこみました。

そしてこの中から、宇田川さん、志岐さんのふたりに「いいですね」と言われただけでなく、掛けた瞬間に撮影をしていたカメラマン高橋さんがカメラレンズ越しに「あ、似合う」と思わずつぶやいた1本、MAX PITTION for Continuerの「MAESTRO(DEEP BROWN)」(上の画像の真ん中)をこの日のご褒美ギフトに決めました。
▲どうですか? 似合ってますか?
買ったのかって? それはまたのお楽しみということで。
それにしても高品質なメガネって、掛けると本当に欲しくなりますね。“メガネ沼”にハマる人の気持ち、よく分かりました。これも大きな収穫のひとつかな。

Continuer 恵比寿
住所:東京都渋谷区恵比寿南2-9-2 カルム恵比寿1F
TEL:03-3792-8978
営業時間:12:00~20:00
休み:水曜
>> Continuer
>> 【大人のご褒美ギフト】
<取材・文/円道秀和(GoodsPress Web) 写真/高橋絵里奈 協力/Continuer 恵比寿>
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