【使ってみた】LTEに対応した「Surface 3」は“仕事に使える”タブレット

Surfaceの新モデル「Surface 3」が発売されました。タブレットとしても、ノートPCとしても使える“2in1”のデバイスとして人気が高いSurfaceですが、最新のSurface 3には、従来モデルとは大きく異なるセールスポイントがあります。それは、LTEと3Gのモバイルデータ通信に対応したこと。Wi-Fiに接続できない状況でも、スマートフォンと同じように携帯電話のデータ通信回線に接続できるわけです。

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Surfaceは、そもそもハードウェアのキーボードを搭載しないタブレットですが、実際にはキーボード付きのカバーを付けて、PCライクに使っていた人が多いのではないかと思います。今回、モバイルデータ通信に対応したことで、iPadなどと同じように純粋にタブレットとして使いたい人にも訴求するモデルになったのではないかと思います。

実際の使用感をチェックするべく、1週間ほど使ってみたので、率直なインプレッションをお話しさせてください。

◼︎持ち歩きが苦にならない絶妙なサイズ感

本体はA4サイズの雑誌『GoodsPress』よりもひと回り小さいです。前モデル・Surface 2よりも大きい10.8インチのフルHDディスプレイを搭載していますが、0.2mmほど薄くなり、25gほど軽い約641gに抑えられており、スペック以上に軽くなったと感じました。筆者は、Surface 2ではなく、Surface Pro 2を使っていたので、余計そう感じたというのもありますが……。

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もちろん、iPadと比べると、まだまだ重いと言わざるを得ませんが、iPadよりも画面が大きく、PCと同等の性能を備えていることを考えると、納得できる仕様。持ち歩くのに苦にならない重さで、ひと通りの仕事をこなせるのは魅力だと思います。

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ただし、別売のキーボード付きカバー「タイプカバー」(265g)を付けると約906gとなります。

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◼︎Windows 10へのアップデートも楽しみ

従来のSurfaceは、機能に制約があるWindows RTを搭載するモデルと、PC向けと同じWindows OSを搭載する「Pro」に分かれていましたが、Surface 3には、通常のPCと同じWindows 8.1が搭載されています。いまWindows PCで使っているソフトをそのまま使い続けられるので、利便性は大きく向上したと言っていいでしょう。

スタートボタンを押すと、タイル状のスタート画面が表示され、上方向にスワイプするとアプリ一覧を呼び出せます。PCと同じデスクトップ画面も表示できますが、タブレットとして使う場合は、スタート画面から使いたいアプリを起動するだけで事足りそうです。

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PCとして使う場合は、デスクトップ画面に切り替えたほうが使いやすい状況が出てきます。その場合でも指のタッチで操作できないわけではありませんが、やはりタイプカバーがあったほうが便利です。

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別売のSurfaceペン(6458円)でも細かい操作はできますが、ペンで全ての操作をこなそうとすると無理が生じますね。ペンは、手書き入力のアプリを使わない人は、買わなくてもいいかもしれませんね。

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ブラウザを見たり、メールをチェックしたりという基本操作では、なめらかに操作できましたが、複数のアプリを次々に立ち上げていくと、動作がややもっさりすることもありました。iPadほどのキビキビとして軽快さはないものの、ストレスなく使えるレベルというのが率直な印象です。

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なお、Windowsは、まもなく新しいWindows 10がリリースされますが、そのWindows 10への無償アップデートも保証されています。

◼︎モバイルでも10Mbps超の速度は見込めそう

Surface 3は、Band 1(2.1GHz)、Band 3(1.7GHz)、Band 8(900MHz)のLTEと、Band 1とBand 8の3Gに対応しています。これらは、すべてソフトバンクが対応している周波数帯で、ソフトバンクグループのY!mobileのSIMと組み合わせた販売も行われています。

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筆者が試したモデルには、あらかじめY!mobileのSIMがセットされていたので、モバイル通信での使い勝手も確認できました。速度測定サイトでチェックしたところ、屋外では10Mbpsを超える速度を得られることが多く、建物の中でも2〜5Mbps程度は出ました。

東京都内の筆者の行動範囲(世田谷区、渋谷区などが中心)での印象ではありますが、Web閲覧には支障がない印象。Wi-Fiだけでなく、LTEでもつながるのは、やっぱり便利ですね。

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なお、Surface 3はSIMフリーなので、対応する周波数帯の他社のSIMを使うこともできます。MVNOが販売する格安SIMの多くはNTTドコモの回線を利用しています。Band 1とBand 3はドコモも対応しているので、ドコモ回線を利用する格安SIMでも利用できます。

ただし、ドコモのBand3は東名阪に限られますし、LTEを利用できるエリアの広さではY!mobileに軍配が上がります。発売に先駆けて、Y!mobileの回線でのテストも行っているそうなので、モバイル回線も利用したいなら、お店で勧められる通り、Y!mobileのSIMを同時に契約したほうが安心度は高いと思います。

もちろん、Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g.n/ac)にも対応しているので、自宅や職場を中心に使うのなら、Wi-Fiだけで利用することもできます。ときどき屋外でも使うという人は、モバイルWi-Fiルーターと組み合わせたり、スマートフォンのテザリング機能を利用したりするのも得策です。

◼︎PCライクに使いたいならタイプカバーは必須

別売のタイプカバーは1万6934円。これ、期待していた以上に使いやすかったです。

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Surface 3の背面のキックスタンドを利用して、本体を見やすい角度に立てて、タイプカバーも入力しやすいように、やや傾斜をつけた状態で置くことができます。キーボードは一見フラットですが、適度な押した感が得られ、一般的なPCのキーボードと同じ感覚でタイピングできます。お値段はそこそこですが、持ち歩く際にはカバーを付けたほうが安心ですし、質感も悪くない。買って損はないと思います。

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個人的な意見ではありますが、そもそもタブレットのソフトウェアキーボードって入力しづらいと思うんです。筆者は、iPadは初代モデルから5年使っていますが、いまだにソフトウェアキーボードで長い文章を入力しようとすると、時間を要してしまいます。

QWERTYキーを両手で打つ場合、どうしてもPCのハードウェアキーボードの感覚でタイプしてしまい、うっかり隣のキーに触れてしまったり、タッチが軽すぎて反応しなかったりといった誤操作を多発してしまいます。

友人・知人の中には、ソフトウェアキーボードでもスピーディーに入力している人がいますが、慣れるまでには多少時間がかかるようです。筆者の場合、慣れる前にタブレットでの長文入力はあきらめて、タブレットは主にビューアーとして活用しているといった状況です。

Surface 3の購入を検討している人は、PCライクに使うのか、Webや地図、動画、電子書籍などを見るビューアーとして使うのか、用途を明確にしたほうがいいでしょう。

前者の場合は、タイプカバーは必須だと思います。この場合、ハードウェアキーボードでの操作が中心となって、タッチ操作を利用することは少なくなってくるかもしれません。後者の場合は、あえてタイプカバーは購入せず、純粋にタブレットとして使い、ソフトウェアキーボードの操作に慣れるように頑張るというのもアリかもしれません。

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◼︎Apple製デバイスを中心に使うユーザーも惹かれるかも……

筆者は、現在、iPad Airを使っています。先述の通り、ビューアーとしての用途が中心で、日経新聞の電子版を読んだり、スケジュールを確認したり、仕事に必要な資料をPDF化して、クラウドに入れておくということもしています。PCは、MacとWindowsを併用しています。iPadとの相性ではMacが適していますが、仕事上、Windowsでないと利用できないWebサービスやアプリケーションがあったりもします。

言ってみれば、仕方なくWindowsを使っている部分があるのですが、筆者のような限定的な用途でWindowsを必要とする人にも、Surface 3はもってこいと感じました。日常的に情報をチェックするタブレットとして使えて、自宅に持ち帰る仕事や、出張先での仕事にも活用できますからね。アプリも今後さらに充実してくるでしょうし、15GBまで無料で使えるオンラインストレージ「One Drive」の使いやすさも、あらためて実感しました。

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これまで、Windows RTを搭載した初代Surfaceと、Windows 8.1を搭載したSurface Pro 2を購入しましたが、今回のSurface 3に触れて初めて「常に携帯して活用できるタブレット」という印象を受けました。

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【Surface 3(4G LTE)】
OS⚫︎Windows 8.1(64ビット)
CPU⚫︎インテルAtom x7-Z8700(クアッドコア、1.6GHz〜最大2.4GHz)
メモリ⚫︎2GB/4GB
ストレージ⚫︎64GB/128GB
ディスプレイ⚫︎10.8インチ(1920×1080ドット)
カメラ⚫︎前面:3.5メガピクセル/背面:8.0メガピクセル
サイズ⚫︎約267×187×8.7mm
重量⚫︎約641g
価格⚫︎64GB:8万8344円、128GB:9万9144円

(文/村元正剛)