立ちゴケしないバイクも実現!? 人とバイクの協調を目指すヤマハの安全に対する考え方とは

クルマの世界では、ハンズオフが可能なレベルまで自動運転の技術は実用化されていますが、その点ではやや遅れているのがバイクの世界。前走車を追尾するACC(アダプティブクルーズコントロール)を搭載した車両が市販化されているレベルです。バイク用のACCは、これまでKTMやBMW、ドゥカティなどの輸入車のツーリングモデルに搭載されていましたが、ここに来てヤマハがミリ波レーダーを装備した「TRACER9(トレーサーナイン) GT+」を発表。そのタイミングで、安全技術についての説明会が行われました。

 

■サスペンションまで連動する自動ブレーキシステム

バイクの世界でACCの普及が遅れている理由のひとつは、4輪と違って2輪車はブレーキを掛けた際にライダーがバランスを取らないと転倒してしまう恐れがあることです。特にコーナリング中などにライダーが意図しないタイミングでブレーキがかかると、その危険性は高まります。

新しい「TRACER9(トレーサーナイン) GT+」に搭載されるACCは、レーダー連携ユニファイドブレーキシステム(UBS)と呼ばれる機構です。これは、前走車との車間に対してライダーのブレーキ入力が不足している場合、前後配分を調整しながら自動でブレーキ力をアシストするもので、ミリ波レーダーとUBSの連携した機能はバイクでは世界初となります。

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