キヤノン「PowerShot V1」は写真好きも満足できる“動画コンデジ”という絶妙な一台だ

■ ポートレートで実感。「PowerShot V1」は写真用途でも想像以上に“アリ”でした

このサイズのカメラで、きちんとポートレート撮影をするのはちょっと新鮮でしたが、軽さのおかげで撮影中のストレスが少なくてすごく快適でした。

一眼に大きなレンズを付けていると、それだけで相手が少し身構えることもあります。でもこのカメラは、スマホをひとまわり大きくしたくらいのサイズ感。

カメラの存在を主張しすぎないから、被写体も自然体でいられて、表情もやわらかくなりやすいんです。ポートレートでは、そういう“撮りやすさ”が意外と大事だったりします。

▲ PowerShotoV1、シャッタースピード1/320秒、F4、ISO100、8.2mm(約16mm:35mm判換算)

写りに関しては、広角側で背景までしっかり入れつつ、パースを効かせたちょっと大胆な一枚に仕上がります。

超広角って、構図が決まればそれだけでインパクトが出せるので、広がりを活かしたカットを撮るときにはけっこう頼りになるんですよね。

▲ PowerShotoV1、シャッタースピード1/320秒、F4.5、ISO100、25.6mm(約50mm:35mm判換算)

テレ端の開放F値は4.5と、そこまで明るいわけではないんですが、しっかり寄ってあげれば背景もちゃんとボケてくれます。そのぶんモデルが引き立って、ポートレートっぽさもちゃんと出せるんですよね。

1.4型センサーって、このサイズ感のカメラとしてはなかなか頼れる存在だなと思いました。

▲ PowerShotoV1、シャッタースピード1/320秒、F5、ISO100、25.6mm(約50mm:35mm判換算)

AFの追従も思った以上に優秀で、モデルが動いていてもちゃんと追いかけてくれました。逆光気味のカットだったのにも関わらず、迷わずピタッと合焦。こういうときに、カメラ任せで安心できるのって大事だなあと、改めて実感します。

▲ PowerShotoV1、シャッタースピード1/320秒、F4.5、ISO100、25.6mm(約50mm:35mm判換算)

▲ PowerShotoV1、シャッタースピード1/320秒、F4.5、ISO100、25.6mm(約50mm:35mm判換算)

▲ PowerShotoV1、シャッタースピード1/320秒、F4.5、ISO100、25.6mm(約50mm:35mm判換算)

▲ PowerShotoV1、シャッタースピード1/320秒、F4.5、ISO100、17.5mm(約35mm:35mm判換算)

▲ PowerShotoV1、シャッタースピード1/320秒、F4.5、ISO100、17.5mm(約35mm:35mm判換算)

本格的にモデル撮影で試してみましたが、想像していた以上に使いやすいカメラでした。1時間ほど街を歩きながらの撮影でも、軽くて小さいから、いつもよりもずっと楽でした。ズームの幅も扱いやすくて、「あ、ここも撮っておこうかな」と、寄ったり引いたり。自然といろんな構図に挑戦したくなります。

スマホみたいなサイズ感なのに、写りはしっかりしていて、背景のボケ感や立体感もちゃんと出てくれる。高感度でもノイズは気にならず、写真としてのクオリティは十分でした。

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