気分の上がるデザインと確かな描写力。Nikon「Zf」は“趣味カメラ”の理想かもしれない

■光と影の中で「Zf」が見せるレトロな情景

▲Nikon Zf+NIKKOR Z 40mm f/2(SE)、シャッタースピード1/1600秒、F5、ISO180、ピクチャコントロール:ポップ

40mmという画角は、広すぎず狭すぎず、目に入った景色をそのまま写し取るような心地よさがあります。

そこに、フルサイズならではの豊かな階調が加わることで、路地裏に落ちる光や影の濃淡も、より繊細に描写。写真に、空気の揺らぎや温度まで宿ったかのような質感をもたらしてくれます。

▲Nikon Zf+NIKKOR Z 40mm f/2(SE)、シャッタースピード1/2000秒、F4.5、ISO140、ピクチャコントロール:ピュア

▲Nikon Zf+NIKKOR Z 40mm f/2(SE)、シャッタースピード1/2000秒、F4.5、ISO220、ピクチャコントロール:ドリーム

見た目がクラシカルだからか、このカメラを手にしていると、つい古い町並みを歩きたくなります。街を歩きながら、気の向くままにシャッターを切る。その瞬間、フィルムカメラを使っていた頃の感覚が、ふとよみがえってきました。

それに、「ピュア」や「ドリーム」といったピクチャーコントロールを使うと、古い建物の壁や街角の陰影が、よりレトロな雰囲気を帯びて映し出されます。

■「40mm f/2」が生む、自然なボケ味と距離感

▲Nikon Zf+NIKKOR Z 40mm f/2(SE)、シャッタースピード1/640秒、F2、ISO100、ピクチャコントロール:ピュア

午後の光がやわらかく差し込む時間。開放で撮ると、人物の肌はなめらかで、瞳や髪の質感もほどよく残ります。

少し距離をとっても背景が自然にとけ、立体感がしっかりと出る。40mmという画角が、被写体との距離をちょうどよく保ってくれます。

▲Nikon Zf+NIKKOR Z 40mm f/2(SE)、シャッタースピード1/640秒、F3.5、ISO220、ピクチャコントロール:トイ

「Zf」と「NIKKOR Z 40mm f/2(SE)」の組み合わせは、AFの反応も正確。歩きながら軽く振り返ってもらっても、瞳にしっかりピントが合います。

レトロなデザインに気持ちはゆるむけれど、撮影そのものは最新の機能に支えられていて、安心してシャッターを切れます。

▲Nikon Zf+NIKKOR Z 40mm f/2(SE)、シャッタースピード1/320秒、F3.5、ISO1100、ピクチャコントロール:ピュア

▲Nikon Zf+NIKKOR Z 40mm f/2(SE)、シャッタースピード1/320秒、F2、ISO250、ピクチャコントロール:ピュア

40mmは、少し狭い室内でも取り回しがしやすく、被写体との距離感も心地よいです。絞りを開けても描写が安定しているので、感度を上げすぎずに撮影できます。

少し絞れば、シャープさが増して引き締まります。本機のフルサイズセンサーは高感度でも破綻せず、ノイズが穏やかで、空気の透明感まで写し取ってくれます。

■心地よいシャッター音が、“撮る”という行為の楽しさを後押しする

このカメラは、撮っているうちに「写真を撮る楽しさ」に自然と集中できるカメラだと感じました。豊富なピクチャーコントロールは、ファインダーをのぞくいつもの景色を少しだけ特別なものにしてくれます。

また、背面モニターを閉じて、ダイヤルを回しながら設定を変えていくと、まるでフィルムカメラで撮っていた頃のような感覚がよみがえります。

こうした“撮る体験の心地よさ”があるからこそ、たとえ見た目のかっこよさで選んだとしても、後悔することはないと思います。

そして、使っていて印象的だったのがシャッター音の心地よさです。最近のカメラは静音化が進んでいますが、このカメラにはしっかりとした音が残っています。

最初は少し驚きましたが、撮影を重ねるうちにその音が癖になっていきました。ぜひ、実際に「Zf」を手に取って、そのシャッターフィーリングを味わってみてほしいと思います。

■フィルムの記憶を今に写す、趣味カメラの理想形

改めて、Nikon「Zf」と「NIKKOR Z 40mm f/2(SE)」の組み合わせは、“見た目だけクラシカル”では終わりません。写し出される写真は本格的で、スナップからポートレートまで、40mmという絶妙な画角が幅広いシーンに対応します。なにより、撮る行為そのものが心地よく、撮影体験が楽しくなるカメラです。

そして、フルサイズセンサーを搭載した現代的なカメラでありながら、このデザイン性の高さは他にない魅力があります。

フィルムカメラに憧れる人も、最新のデジタル機で安心して撮りたい人も、どちらの想いも満たしてくれる。その“二つの顔”こそが、本機の最大の魅力だと感じました。

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<取材・文・写真/田中利幸 モデル/田淵瑚都(@tako_ism)  取材協力/Nikon>

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