■伝統と味を磨き続ける、四代目店主の飽くなき挑戦
▲最高金賞の賞状を掲げる芹澤隆博さん
「現状に満足せず、絶えず進化し続けることが大切なんです」と語るのは、四代目店主の芹澤 隆博(せりざわ たかひろ)さん。その探求心こそが、長年愛される味を支えてきた原動力となっています。
「富士山麓こだわりカレーパン」もオープン当初のものから少しずつ改良を重ね続けて辿り着いた味。その価値を更に高めるため、カレーパングランプリにも参加。2023年は金賞受賞、2024年には最高金賞受賞という快挙を達成。絶えず進化を続けてきた努力が実を結び、御殿場の味が全国の舞台で輝いた感動の瞬間でした。
しかし、その裏側には変わらぬ日々の積み重ねがあります。その日の状況を見極め、調整しながら少量ずつ何度も焼き上げること。手間のかかる方法にこだわるのは“焼き立てのパンを多くの人に食べてもらいたい”という想いが強いからこそ。スタッフ総出で焼き続ける姿は、まさに職人の矜持そのものです。
■感性が違う父と息子の多彩なパン
▲様々なパンと共に数々の賞状とトロフィーが並ぶ
長年愛されてきた定番に加え、数年前からは新たなパンが仲間入り。伝統的な手法に最新製法や珍しい食材を取り入れた遊び心のあるパンに、ファンが着実に増えつつあります。それが新ブランド「ともパン」です。
手掛けるのは息子の芹澤 友哉(せりざわ ともや)さん。父親の背中を見てパン職人を志し、東京の名店で修業を積み、帰郷して3年目。若くして国内外でのセミナー講師を務め、数々のコンテストで好成績を収める実力派です。
▲左が五代目の芹澤友哉さん
「これまでの良いところは活かしつつ、物足りない部分のテコ入れをするのが僕の仕事。父の仕事を裏切らず、クオリティを上げていきたい」と友哉さん。父を深く尊敬しながらも、自らの味を追求し続ける飽くなき向上心が伝わってきます。
父と息子。性格も感性も違う二人だからこそ、多彩なパンが生まれます。互いの良さを認め合い、欠点を補い合うという理想的な関係。その重なりが、店の味を更に高みへと押し上げています。
「長年愛されてきた父の味」と「新感覚の息子の味」。この二つが同じ店に並ぶこと自体が特別であり、その日の気分で選択できるのはここでしか味わえない最高の贅沢。御殿場へお越しの際は是非足を運んでみて下さい。あなたにとってのお気に入りの一品がきっと見つかることでしょう。
店名:BOULANGER BEC FIN
住所:静岡県御殿場市川島田651
TEL:0550-82-0405
営業時間:7:30~18:30
休み:水曜日
https://becfin.co.jp/https://becfin.co.jp/
<取材・文/橋田直幸>
橋田直幸|静岡県出身 1級フードアナリスト
静岡県及び山梨県における環富士山地域の食情報を発信するグルメインフルエンサー。吉田のうどんについては特に造詣が深く、「吉田のうどんマイスター」としても活動中。また、料理に対する知識と経験を活かし、食のイベント支援やご当地食材を使ったレシピ監修も手掛ける。@naoyuki_glorious20
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