■包丁選びのポイントは使う場所と用途、自分にぴたりとハマる握り心地と重さのバランス
▲『釜浅商店』の包丁売り場には70種類、約1000点の包丁がずらり
「包丁」といっても、刃の長さや形、素材など種類はさまざまです。では、どのようなポイントをおさえれば、自分に合った包丁が選べるのでしょうか?
▲丁寧に使い勝手のいい包丁を教えてくれる齋藤さん
「包丁を選ぶ際は、まず用途を考えることが大切です。一人暮らしなのか家族がいるのか、どのくらいの大きさのもの、食材を切るのかなど、使うシーンや頻度をイメージしてください。そこから刃の形を選び、その中の材質や構造の違いから自分に合う1本を絞っていくという流れになりますね」(齋藤さん、以下同じ)
また、日常的な使いやすさのために、キッチンの広さと収納スペースをイメージすることも必要なのだそう。そして、包丁選びの最終ポイントは「握り心地」だと言います。
▲刃と同様、ハンドル部分の素材や形はさまざま。実際に握れば自分にしっくりくるものが見つかります
「握り心地は1番の決め手になります。当店では、売り場のまな板素材の天板の上で実際に包丁を握って動かし、重さやバランス、ハンドルの形が自分に合っているのかを必ず確認していただきます。刃と柄のバランスや重さは包丁ごとに全然違うので、確認したうえで自分にピンと来るものを選んでいただいていますね」
包丁は道具なので、使う人との相性も重要。どんなに良い包丁でも「握りにくい」「自分の手には重い」などと感じると、だんだん使わなくなってしまうので、選ぶ際には使う用途と場所、使用頻度、握り心地をしっかりと確認しましょう。
■魚や肉、野菜などこれ1本で抜群の安定感! 包丁界の万能選手「三徳包丁」
▲手前が「amane 牛刀」1万9580円〜、奥が「amane 三徳」2万790円。三徳の方が少し短く幅感があります
「海外で万能包丁として使われていた牛刀の形と、日本で昔から使われている菜切の幅感を持ち合わせているのが三徳です。牛刀のように切先と呼ばれる刃の先端が尖っていることで肉や魚を切りやすく、菜切りのように幅があるので、手を当てて行うキャベツの千切り、嵩が高い野菜も安定して切ることができます」
肉や魚、野菜などオールマイティに切ることが出来る「三徳包丁」は、幅広い料理に対応できるので、まずは1本持っておくと便利で頼れる存在。ちなみに『釜浅商店』オリジナルの洋包丁シリーズ「amane」三徳包丁は、素材と形にこだわりがあるのだそう。
▲『釜浅商店』の「三徳包丁」。実際に握ってみることで、丁寧に仕上げられたハンドルが手に馴染むのを実感
「釜浅オリジナルの”amane”は、刃を1枚鋼材で薄く仕上げ、さらに刃先に向けて徐々にカーブがかったハマグリ刃という形状になっています。この形状により抵抗が少なく、食材との接触面が減るため、切り離れも良くなります。また、丸みを帯びた形状は摩耗しにくく、欠けにくいという特徴があります」
▲三徳包丁と比べ、刃が少し長く切先が尖っているのが、牛刀。中にはプロの料理人が使うような刃渡り30cmのものも
■思わず買ってしまった! 普段のお手入れに手軽なシャープナー
▲いつまでも心地よい切れ味を保つために、やはりお手入れは大切
「刃先とまな板が接触することで刃はどんどん摩耗していくので、どんな包丁でも切れ味は必ず落ちてしまいます」と齋藤さんが言うように、最初は軽快にカットできていても、使い続けるうちに切れ味が悪くなるのは必然。そうなると気になるのが、日頃のお手入れ方法とメンテナンスです。
▲簡単に切れ味を戻すことができる「ウォーターシャープIII」2541円
「普段のお手入れは錆びないよう、洗った後はしっかりと水気を拭いて、包丁差しなどに保管を。刃のメンテナンスは包丁研ぎですね。一番のおすすめは砥石で研ぐことですが、切れ味が落ちるたびに研ぐのは大変ですよね。そんなとき、まずは簡易的なシャープナーを使ってみてください。当店では水を入れて三段階(粗目、中目、仕上げ)で仕上げる研ぎ器があり、砥石と同じような役割をするので、結構きれいに切れ味が戻ります」
但し、簡易的なシャープナーは先端を整えるだけなので、摩耗して鋭さがなくなり刃全体に厚みが出てくると、切れ味が戻らなくなるのだそう。
「もし全然切れなくなったら、専門の研ぎ屋さんへ。もちろん砥石がご自宅にあればいいのですが、忙しいと研ぐ時間もとれないので、まずは簡易研ぎ器を使い、切れなくなったら、最後の研ぎは専門店に持っていくのがいいと思います」
▲プロの研ぎ師が切れ味を蘇らせます
包丁を研ぐ時間は集中できるので、気分転換になるという人も。もし「自分で研いでみたい」という場合、切れ味を戻すためにとりあえず1つ買うなら「1000番」前後の中砥がおすすめだそう。
「欠けたり丸まったりしているものから再び刃をつけるとなると、荒砥が必要になりますが、切れ味を戻す程度なら中砥で十分。刃先をより滑らかにすると、食材の入りや切り口がきれいになるので、最後に仕上げ砥を使うといいですね」
▲まずは三徳、次に揃えるなら「小回りが利くペティがあると便利です」 [食楽web]
使いやすく機能性の高い調理道具は、ストレスを軽減して作業を効率よく、料理をおいしく仕上げてくれます。まずは、万能包丁で自分に合う1本を見つけてみてはいかが?
<取材・文/松永加奈>
- 1
- 2



























