器から始まる料理がある。佐賀の風土と記憶を食べる——「USEUM SAGA vol.07」体験記

USEUM SAGA

佐賀県立九州陶磁文化館のカフェで開催された「USEUM SAGA vol.07」。器を“観る”場所で“食べる”という体験が始まる。

■ 美術館で“食べる”という体験

美術館に飾るような器で、佐賀の美食を味わう。そんなコンセプトのもと開催されている食体験イベント「USEUM SAGA」。7回目を迎えた今回は、202637日・8日の2日間、リニューアルオープンしたばかりの佐賀県立九州陶磁文化館『CAFE USEUM ARITA』を舞台に開催された。

陶磁器の美術館、その展示空間の延長線上で料理を味わう——。器を観るものから使うものへと引き寄せるこの試みは、これまで以上にコンセプトを体現していた。実際に美術館の中で食事をするという体験は、どこか非日常でありながら、器と料理の関係性をこれ以上なく直感的に伝えてくる。

登場したのは、佐賀・有田で活動する髙岡盛志郎氏と、東京・赤坂『NIRVANA New York』の引地翔悟氏。ローカルと都市、異なるフィールドで研鑽を積んできた二人が、佐賀という土地で交差する。だがこのイベントは単なるコラボレーションではない。料理、器、そして土地。それぞれが独立するのではなく重なり合い、体験として立ち上がる場だ。コースは「香り」と「記憶」を軸に構成され、幼少期から現在へと時間を辿るように展開していく。皿が進むごとに、風景が移ろうような感覚がある。

 

USEUM SAGA

▲髙岡盛志郎氏|佐賀・有田「薪の宿から」。地域の生産者とともに料理を組み立てるローカルガストロノミーの担い手

USEUM SAGA

▲引地翔悟氏|『NIRVANA New York』(東京・赤坂)料理長。今春より佐賀と東京の二拠点で活動を開始する料理人

 

USEUM SAGA 佐賀県立九州陶磁文化館

▲九州各地の陶磁器約3万点を収集・展示するやきもの専門のミュージアム、『佐賀県立九州陶磁文化館』

 

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