モノづくりの情熱を炎に変える!新富士バーナー【GPジャーナル】

■アウトドアユースを前提としたタフさと実用性! SOTOのモノづくり哲学に迫る

華美な塗装も、意図的な装飾も存在しない。あるのは「軽く、小さく、扱いやすく」という機能の追求だけだ。極限まで削ぎ落とされた「必然のカタチ」。なぜSOTOは飾り気を排し、実用本位に徹し続けるのか。その質実剛健なモノづくりの裏側を訊いた。

*  *  *

SOTOの製品開発は、デザイナーがスケッチを描くことから始まるのではない。すべての起点は、寒冷地で火力が落ちる、プレヒートで手が汚れるといった、フィールドで直面する具体的な「課題」にある。それらを技術的に解決することこそが最優先事項であり、外観はその機能を成立させるための結果に過ぎない。

「デザイン主導というのは、あまりないですね。まず機能を突き詰め、最後に意匠を整えるのがSOTOのモノづくりです」(西島さん)。

彼らが追求するのは、「軽く、小さく、そして手に取りやすく」という徹底した実用性だ。そのための要件を極限まで詰め込み、無駄を削ぎ落としていく過程そのものが、SOTOのデザインフロー。

「その最後に、少しかっこよくしようとアレンジを加える。形で入らないから突飛なものは生まれませんが、結果として機能主導のストイックな姿になるんです」(西島さん)。

塗装を施さない無垢な金属の質感も、装飾的なパーツの欠如も、すべては軽量化やコストダウンといった、新富士バーナーが目指す機能要件を満たした結果だ。その「飾らない姿」は、厳しい自然環境で点火でき、いつもどおり確実に機能させるための、合理的な選択の帰結なのだ。

新富士バーナー 開発部 係長
西島丈玄さん
2003年入社。設計・デザインを担当。「機能主導」を掲げ、数々のバーナー開発に携わる開発の要。

 

 

 

▼「レギュレーターストーブ ST-310」(7480円)

▼「TrekMaster ST-331」(1万2870円)

累計出荷台数100万台を超える代表作「ST-310」。低気温下でも安定した火力を発揮するマイクロレギュレーターを初めて搭載したモデル。「ST-331」はCB缶モデルとしては初の液出し分離型バーナー。低重心で安定感良好。山岳や不整地でも安心して使用可能だ。

登山用CB缶も課題解決を起点に生まれた。冬山対応の配合と、安価で収納性の高い実用性を両立。安全性のため、キャップ形状に至るまで一から再設計する徹底ぶりだ。

バーナー同様、クッカーも実用本位だ。極薄チタンの採用や、リブを排した際の歪みと格闘し、軽量化を徹底追求。後発だからこそ、既存品に負けない機能美を目指した。

【次ページ】聖火リレートーチの技術的な部分にも迫ります

この記事のタイトルとURLをコピーする