■折りたたみ状態では重心位置が変わってしまう!
展開状態の主翼ではちゃんと前輪が接地するのですが、翼をたたんだ状態に換装するとテールが下がって尻もちを着いてしまいます。思わず「なんでぇ?」と声が出ちゃいました。
尻もちを着く原因は、折りたたんだ状態の主翼を胴体に取り付けると重心位置が後ろに下がってしまうためなのですが、アレスティングフックやソノブイ、後席のキャノピーなど、わずかな重量ですが重心位置から後ろに取り付けるパーツの重量を計算に入れていなかったのがダメでした。
こうしたパーツの重量は、プロペラや魚雷の重量(重心位置より前に取り付ける)で相殺できるだろうと憶測のみで製作を進めたのが敗因でした。
▲折りたたみ状態の主翼でも尻もちはチェックはしていたのだが、ロケット弾などを取り付けていないアバウトな状態で大丈夫だと判断したのがいけなかった
▲ロケット弾や爆弾倉内部のソノブイなども接着し、折りたたみ状態の主翼を取り付けてみたら、重心位置が変わったことでテールヘビーとなり尻もちを着いてしまった
■オモリを追加
文句を言っていてもガネットは完成しないので、早々に対応工作をします。要はオモリを追加すれば良いワケなんですが、組み上げてしまった機首にはもう追加できません。
そこで、胴体の爆弾倉内に取り付ける魚雷(2本)の先端、さらにスピンナー内部、そしてダメ押しで爆弾倉のトビラ裏側にも板鉛を張り付けました(約12g追加)。これでようやく尻もち問題が解決しました。機体を持つとズシッと重さを感じます。
「重量感があっていいじゃん」とか思いましたが、オモリはトータルで100g近い重量となり、いちばん負荷がかかる前脚を補強をしていないでので、後々の変形破損が心配です。
▲爆弾倉に搭載される短魚雷(主脚より前に位置する)を作り直し、先端にカットした板鉛を詰め込んだ
▲苦肉の策として二重反転プロペラのスピンナー内部にも小さくカットした板鉛を貼り付けている
▲さらに爆弾倉扉の内側に板鉛を貼り付けている(矢印の部分)。実機には存在しないディテールだが、扉の内側なのでほとんど目立たないというか、言われなければ分からない
▲機体の後部から飛び出しているアレスティングフック。艦載機には欠かせない装備で、通常は収納されるものが多いが、ガネットでは後部に飛び出したままである
■最終組み立て!機体に艤装を施して完成!
まさかの尻もち問題を何とか解決して、機体の完成を目指します。
キャノピー(クリアパーツ)は4点。薄く透明度も高いのですが、強度はいささか不安ありで、Ω型をしている可動風防は、マスキングや研磨の際に不用意に左右から力を加えてしまうとクラックが入りやすいので、扱いには注意が必要です。
そして前部操縦席の可動風防は成型の関係から上面にパーティングラインが入っているので、研磨して消す必要があります。キットのキャノピーは開状態と閉状態を選べる仕様となっています。作例は出来が良いコクピットを見せたいので開状態としました。
特徴的なプロペラは前後で逆回転といったギミックはないのが残念。にしても二重反転プロペラは文句なしにカッコ良い! 男のロマンです。
▲キャノピーは丁重に塗装して機体に接着。作例は開状態で製作
▲機体最前部、操縦席の可動風防は、成型の関係でセンターに実機にはないパーティングラインが入っているため、研磨して消している



































