コールマン125周年。“立てる快適さ”を継承した冬キャンプの新拠点

まず気になるのが、幕の“高さ”。これまでも壁が立つタイプのシェルターは他ブランドからも出ていましたが、背が低く、幕内で屈まないといけないことも少なくありませんでした。その点は、さすがコールマン。屈まず入れて、テント内部は背伸びをしても余裕があるほど。壁が垂直に立っているので有効面積が広いのもポイント。

以前、根強い人気を誇るフラッグシップモデル「コクーン」の発案者が、「基本的にファミリー・グループ向けのテントについては、誰でも快適に過ごせるように中で立てるように設計しています」と話していましたが、この「125 リミテッド スフィアシェルターDR」にもその設計思想がしっかり受け継がれています。

サイドだけでなく、天井部も含めて全方位にメッシュパネルを装備。スカートも全周に配されているので、冬キャンプで大事な防風と換気もバッチリ。地味に嬉しいのは、ダークルームテクノロジーが天井部のみに採用されていること。寒い時季のキャンプは日差しの暖かさがかなり重要になってくるので、壁面が通常素材というのはありがたい。

一方でグリーンシーズンは、天井部のダークルームテクノロジーのおかげで日光をしっかりシャットアウト。先ほど紹介した全方位メッシュによる通気性も合わせて、季節を問わず快適に過ごせそうです。

ちなみに、フロアは取り付け式。土足で快適性をとっても良いし、お座敷スタイルで楽しんでも良いし。スタイルに合わせて使える仕様はかなりありがたい。

重量は約23kgですが、5m×5m×2.3mという大型シェルターであることを考えると気持ち軽めの印象。ここまでの広さを確保しながらこの重量に抑えられているのは、フレームにFRPとスチールを組み合わせているから。FRP(繊維強化プラスチック)は軽くてしなやか、一方でスチールは剛性と安定性に優れています。この2つをうまく掛け合わせることで、強風にも耐えつつ、設営・撤収の扱いやすさを両立しているのがこのモデルの特徴です。

最後に1番気になる設営のしやすさについて。屋根部分を構築後、スチールポールで立ち上げるだけなので構造自体はかなりシンプル。先日、アウトドアイベントで設営している様子を見ましたが、初見では少し戸惑うかも知れないけど、構造を理解すれば数回の設営でコツは掴めそう。

コールマン125周年を飾るこのシェルターは、往年のファンならずとも気になる存在。使い勝手の良さはもちろん、1年を通して頼れる実力派です。その完成度を通して、125年にわたるブランドの歩みを体感できそうです。

>> コールマン

<文/山口健壱(GoodsPress Web)>

 

【関連記事】

◆歴史に名を残すキャンプギア!? コールマン「ガソリンランタン」の右に出るモノはないでしょ
◆ 座れて運べる!? コールマン「ワンマイルチェア」は”ちょっとそこまで”の最適解かも
◆ニューモデル続々登場中!上半期売れ筋キャンプギア4選【GoodsPress 上半期 AWARD 2025】

トップページヘ

この記事のタイトルとURLをコピーする