走りもアウトドアも全部おまかせ!トヨタ「カローラ ツーリング」特別仕様車に乗ってみた

1966年のデビュー以来、トヨタ車の中核を担うモデルとして進化を重ねてきたカローラ・シリーズ。古くは憧れの存在として、近年では抜群の信頼性を備える優等生として、幅広いユーザーから支持されてきたのはご存知のとおり。

そして、12代目として2019年にデビューした現行モデルは、走りの質感向上に加えて、スタイリッシュな佇まいも大きな話題となった。なかでもスポーティな走りと高い実用性を併せ持つ「カローラ ツーリング」は、アクティブな趣味人から注目を集めている。

そんな実力派スポーティワゴンに、アウトドアを楽しむライフスタイルを重視するドライバーに向けた、500台限定の特別仕様車「ACTIVE RIDE(アクティブライド)」が設定された。同車は特別仕立てとなるエクステリア・インテリアに限らず、走りや機能性能に至るまで、全方位でアウトドアユースに応えるブラッシュアップを施すなど、トヨタの“本気”を感じる1台。まずは標準車両であるカローラ ツーリングをご覧頂きつつ、「ACTIVE RIDE」の魅力をレポートしたい。

■基本設計の刷新がもたらした精悍なスタイルと群を抜くクオリティ

 

伸びやかで低く構えたスタイル、薄型ヘッドライトによる凛々しい顔つきが目を惹く新型カローラ ツーリング。この端正でダイナミックな佇まいはクルマの基本設計を一新したことで実現可能となった。

トヨタでは2012年から“もっといいクルマづくり”を目指して、TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)と呼ぶ新たな設計思想を導入している。カローラ ツーリングはTNGAに基づく最新の骨格やエンジンからなるGA-Cプラットフォームを採用、安全性はもちろん、走りや乗り心地といった基本性能も飛躍的に向上している。パワートレーンの低重心化などもその一例だが、これにより気持ちのイイ走りだけでなく、エンジンフートの高さを従来型より40mm下げることが可能となり、スポーティなエクステリアを手に入れた。

ボディサイズは全長が4495mm、全幅が1745mmと従来モデルより拡大しており、“ワイド&ロー”なイメージをより強調する。一方で、最小回転半径は5.0メートル(※)となっており、市街地や狭いパーキング、木立の茂るキャンプサイトでも扱いやすい。

(※)最小回転半径はグレードによって変わります

また劇的な進化を遂げているのはインテリアも然り。驚かされるのは視界に入る部分、また体が触れる部分のクオリティが大幅に引き上げられたことだ。例えば、手前に向かってなだらかに傾斜するダッシュボードはシンプルな造形だが、表面部分はいわゆる高級車と同等の素材や仕立てを施すことで質感が大きく向上した。中央部に備わるディスプレイはオーディオやスマホとの連携といった機能面の充実はもちろん、デザイン上のアクセントにもなっている。

シートについてもTNGA思想に則り基本骨格から見直したことで、体とのフィット感を改善している。いつまでも、どこまでも乗っていたいと思わせる掛け心地というとオーバーに聞こえるが、長距離ドライブの多いアウトドア志向のユーザーなら、きっとその価値がすぐに理解できると思う。

 

また、走りの根幹であるパワートレーンは、1.8L直4エンジン+モーターのハイブリッドとCVTが組み合わされるほか、1.8L直4エンジンにはCVT、 1.2L直4エンジン+ターボには6速MTを用意。圧倒的な低燃費と静粛性、気持ちのいい走りを実現したハイブリッドはシリーズの主力だが、軽快な走りの1.8Lエンジン車やドライビングそのものの楽しさにこだわった1.2Lターボ車など、多彩かつ個性的なラインナップも魅力だ。

■基本がイイから、アウトドア向きアレンジも映える

いよいよ本題の「ACTIVE RIDE」についてチェックしてみよう。ネーミングからもお分かりのとおり、SUVテイストの特別仕様車で、ベースとなったのはガソリンエンジン+CVTの上位グレード、W×Bだ。注目すべきは、内外装をアウトドア向けに仕立てただけでなく、メカニズムにも手が加えられている点だ。

まず目が行くエクステリアとボディカラーの組み合わせだが、オフロードや自然と調和する特別仕様専用色「アーバンカーキ×ブラックマイカ」をはじめ、計4色を設定。前後バンパーは2トーン塗装となるほか、ロッカーモール部2トーン塗装に加えてモデル名がエンボス加工される。また、17インチホイールも専用のブラック塗装が施されたことで、精悍さがグッと増している。

インテリアもスポーツタイプのシートが備わるほか、シートやインパネ、シフトレバーブーツにはオレンジのステッチが施される。些細な部分ではあるのだけど、スポーティな雰囲気も際立つし、アウトドアウェアのようなカジュアルさも格好イイと思う。

■グレードアップされたメカニズムが生む、走りの楽しさ

搭載されるのはダイナミックフォースシリーズと呼ばれる新世代の2リッター自然吸気エンジンで、170馬力の最高出力と20.6kgf・mの最大トルクを実現。これは標準車の1.8リッターエンジンに比べ30馬力、3.3kgf・mのアドバンテージを有している。同エンジンはRAV4やハリアーに搭載されており、100kg以上軽量なカローラ ツーリングには十分過ぎるほどの性能を秘めている。また、10速スポーツシーケンシャルシフトの採用や、サスペンションも専用チューニングが施されるなど、動力性能全体の引き上げが図られた。

こうした変更はアウトドアグッズやスポーツ用品を積み込んでも余裕のある動力性能を確保するという目的だけでなく、ドライビングそのものも楽しんで欲しいという開発チームの思いが反映されている。

実際、ノーマルの1.8リッター車でも加減速を含め十分なパフォーマンスを披露してくれるし、軽やかで清々しい走りも素直に”やるなぁ”と感心させられるレベルにある。だが、「ACTIVE RIDE」は全体的な余裕に加えて、右足の動きに対するエンジンの反応もさらにリニアだし、中高回転での伸びやかさも一枚上手だ。

また、乗り心地も良好で、路面のうねりや大き目の段差はピタリと吸収するし、荒れた舗装や目地段差のザラザラとした感触はしっかり遮断されている。この硬からず、柔らかからずのサジ加減は絶妙なのだ。ワインディングも楽しめそう、と言ってしまうと誤解を受けそうだが、出掛けるなら自分でステアリングを握りたくなる気持ち良さがある。

■アクティブな趣味とドライブをサポートする特別な装備

ロードバイクやMTB、ブラベルバイクなど、ジャンルこそ数あれど、自転車はアウトドアアクティビティの王道だ。「ACTIVE RIDE」では純正オプションとしてサイクルキャリアを設定。しかも、ホイールを装着した状態での積載を可能としたダウンチューブ固定タイプなので、積載時の手間も軽減される。

またサイクルキャリアの設定により、ラゲッジスペースにはキャンプ用品などのアウトドアギアを存分に積み込めるのもメリットと言える。リアシート使用時の荷室容量は392リットルを確保するが、6:4分割式のシートを格納すれば最大802リットルまで拡大可能だ。

ちなみに、荷室両サイドに備わるレバーを引くだけで後席が倒れるほか、荷室デッキボード(床面)の高さは2段階に調整できるし、裏面は樹脂製なので濡れた荷物も気にせず載せられる。

この他、特別装備のリストにはオプティトロン3眼メーター+7インチTFTインフォメーションディスプレイ、前席シートヒーターなどが並ぶ。すべてをご紹介するのは難しいが、ドライブやアクティビティでの使い勝手をしっかり考えてセレクトされているという印象を受けた。

さて、間もなく訪れる本格的なアウトドアシーズン。今年は密を避けて、ちょっと遠くの山や海に親子や友人と出掛けたいという方も多いと思う。さらに移動時間も快適に過ごしたいし、運転も楽しみたいならカローラ ツーリング「ACTIVE RIDE」はベストな相棒になってくれるはず。とはいえ、限定500台ゆえ早々に完売となる可能性が高いのでご注意を!

<SPECIFICATIONS>
☆カローラ ツーリング「ACTIVE RIDE」
ボディサイズ:L4495×W1745×H1460mm
車両重量:1370kg
駆動方式:FF
エンジン:1986cc直列4気筒DOHC
トランスミッション:CVT(10速スポーツシーケンシャルシフト)
最高出力:170馬力/6600回転
最大トルク:20.6kgf・m/4800回転
価格:266万円

<SPECIFICATIONS>
☆カローラ ツーリングW×B(標準車)
ボディサイズ:L4495×W1745×H1460mm
車両重量:1330kg
駆動方式:FF
エンジン:1797cc直列4気筒DOHC
トランスミッション:CVT(7速スポーツシーケンシャルシフト)
最高出力:140馬力/6200回転
最大トルク:17.3kgf・m/3900回転
価格:236万5000円

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<取材・文/村田尚之、写真/下城英悟>

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