【ルノー トゥインゴGT試乗】19馬力アップで不満なし!ちょうどいい速さが絶妙

キュートなルックス、手頃な大きさ、リーズナブルな価格、そして、マニアックなクルマ好きをもうならせるRRレイアウト(リアエンジン/リア駆動)。ルノーのコンパクトハッチバック「トゥインゴ」は、ユーザーの老若男女を問わず、今、最も注目される輸入車の1台なのではないでしょうか。

ただ、身の回りにいるトゥインゴを試乗した人から「もうちょっとパワーがあったら…」というフレーズを聞くことが多いんですね。いや、1010kgの車重に90馬力の最高出力ですから(「トゥインゴ インテンス」)、日常使いには十分。高速巡航だって、余裕です。それでも、魅力的なクルマを「もっとスポーティに走らせたい!」と思うのは、世のクルマ好きの常。習性みたいなものです。

ちょっとマニアックな話をすると、トゥインゴの走りに一抹の物足りなさを覚える一因として、RRというレイアウトが挙げられるかもしれません。最大の重量物であるエンジンが後ろに積まれますから、ステアリングが軽く自然なフィールになる一方、どうしてもオシリがドッシリする。エンジンをフロントに搭載した一般的なFFコンパクトカーのようには、スロットル操作が挙動に反映されない。そのため“軽やかさ”を感じにくいんですね。

トゥインゴは意外に重厚な…というといい過ぎですが“コンパクトハッチ”という車型から想像される軽快さとは、ちょっと異なるハンドリングの持ち主なのです。

しかし、エンジンのチューンを上げた「トゥインゴGT」がラインナップに加わったからには、そうした不満はもう口にさせません! GTモデルを駆ったなら、走り好きの煩型(うるさがた)も、峠で、山道で、きっと溜飲を下げることでしょう!! このクルマのサイドボディに貼られた“ルノースポール”のバッジは、伊達ではないんです。

前回は、限定版の6MTモデルをご紹介しましたが、今回は、レギュラーモデルにて選べるようになったトゥインゴGTの、デュアルクラッチ式6速ATの魅力を検証します。

【次ページ】“過去の遺物”だったRRレイアウトが現代に復活!

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