■ゲートのロック解除はちょっとコツが必要
ゲートのロック機構はというと、ワイヤーに取り付けられた小さな樹脂をスライドするだけ。

ワイヤーの根元あたりは本体に小さな溝があり、このパーツが挟まることで動きを止める。実にわかりやすい構造です。
▲ロック解除はゲートの外から、ロックするときはゲート内側から
なのでロック解除は、樹脂パーツをスライドさせてからゲート開放すればいいんです。
気をつけたいのはロックするとき。
写真ではよくわからないと思いますが、小さな溝はごくわずかに出口側が狭くなっています。そのためロック解除の時は、外側からワイヤーを押し込む操作と兼ねてすんなり動かせますが、ロックするときに同じようにゲートの外から操作するとパーツが引っかかってしまう。結構な力を入れても溝に入らないんです。
でもゲートの内側に指を入れて操作すると指1本でロック完了。ここら辺は慣れが必要です。
■吊す、挟む、くっつける!
「360°マグネットスライドロックカラビナー」は重量23gで耐荷重は約2.7kg。自重の約100倍のモノを吊り下げる強度があります。
▲ループに吊して身につける
鍵やミニライトの吊り下げではビクともしません。

もっともスタンダードな使い方は、下にキーなどを吊り下げ、上をロープやベルトループに引っかけることでしょう。
もっともシンプルな「エスビナー」は均一な丸みなんですが、「360°マグネットスライドロックカラビナー」はカラビナらしく片側が高くなっています。だからロープに引っかけたときの安定感が違います。
▲布に挟む
ギアループがなくて引っかけられないシャツやエプロンならマグネットで挟むのも手。リングで固定できないので何かに引っかけて落とすという危険はありますが、短時間の保管なら十分アリ。
▲鉄板にくっつける
クーラーボックスやスチール製ポールなどにくっつけておく、なんてこともできます。バンなら磁石が効く場所が多いので、車中泊時に鍵や眼鏡を保管するのに使えそう。
近年は100円ショップでも「エスビナー」っぽいカラビナや“マグネットリリーサー”を購入できます。でも、ナイトアイズのカラビナは破損しづらく大切な鍵を任せておける。多少値が張るように見えますが、鍵をなくして鍵屋さんに作ってもらうことの面倒くささとコストを考えると十分おつりが来ます。
それにマグネットは熱に弱いという特性があります。「360°マグネットスライドロックカラビナー」をはじめ、多くのマグネットリリーサーで採用しているネオジムは非常に強力ですが、80℃くらいから磁力が弱まり、一定以上の高温にさらされると回復しないとも。
普通に使っている分にはいいんですが、キャンプに持ち出すと熱々のダッチオーブンにくっついてた…なんてことも考えられるわけで油断できません。
その点「360°マグネットスライドロックカラビナー」は、万一、磁力が弱くなってもリングで物理的にロックできるので安心感が違いますよ!
>> シームーン
<取材・文/大森弘恵 撮影協力/シームーン>
大森弘恵|フリーランスのライター、編集者。記事のテーマはアウトドア、旅行、ときどき料理。X
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