7000円以下のイヤーカフ型“ながら聴き”イヤホンが高コスパでびっくりした話

<GoodsPress Web編集部員が買ってみた!使ってみた!>

正月太り…というわけでは決して、決してないですよ。でもせっかくの新年、心を新たに体を鍛えよう、いや鍛える前にまずは痩せようと思い立ち、白羽の矢が立ったのはウォーキング+ジョギング。ただ、トレーニング中にトレーニングしかできないというのが個人的にイヤで、どうせだったら他にも何かしたい。せっかくの時間がもったいないと思ってしまう性分なんです。

そこで考えたのが“ながら聴き”。インナーイヤー型だと周囲の音が聞こえず危ないので、イヤーカフ型ならウォーキング中でも安心してコンテンツが楽しめるのでは? ただ、たった30分〜1時間のために高価なイヤホンを買うのも気が引ける…。そんなわがまま全開の条件で探して見つけたのが、水月雨(スイゲツアメ)(MOONDROP)の「Pill ミュージックカプセル」(実勢価格:6750円)。

恥ずかしながら耳馴染みのないブランドだったので調べたところ、中国・成都発のオーディオブランドとのこと。有線イヤホンから完全ワイヤレスまで幅広く手がけており、手頃なモデルでも音作りの良さで人気を集めているメーカーのようです。また、攻めたビジュアルというか、日本製品にあまりないようなデザインが特徴的。

そうは言っても完全ワイヤレスのイヤーカフ型がまさかの7000円以下って大丈夫? と半信半疑でしたが思い切って買ってみました。

■結論:ホールド感アリ、中音域厚めでコスパ◎

結論から言えば、軽いジョギングまでしっかりホールドし、中音域が聴きやすい“ながら聴き専用機”として考えると、十分満足感ありのイヤホンでした。

13mmドライバーを搭載しているので大きめ。耳の穴の近くまで来る構造です。そのため開放感は薄めですが、そのぶん音をしっかり聴きやすい。耳の形による個人差はありそうですが、ウォーキングはもちろん、軽めのジョギング程度なら問題なく使える安定感があります。

▲イヤーカフ型の中でも耳穴に近いフィット感で、しっかり聴こえやすい印象

音は中音域にまとまりがあり、特に女性ボーカルがクリア。逆に言えば奥行きは薄めで、面で鳴る印象ですが、今回の用途はあくまで運動中のながら聴き。BGMとして声やメロディが追いやすいことのほうが大事ですし、そもそも価格を考えると十分に納得できるクオリティに感じます。Youtubeの音だけ聞いたり、オーディオブックを聞きながらなら特に問題なし。

▲「PILL」の名前の通り、錠剤のようなカプセルのようなユニークな見た目にぐっときました。異論は認める

そしてケースのビジュアルが本当に良い。カプセルのような丸い造形で、持ち歩きたくなる見た目です。ギミックもそうですが、中国メーカーのこの手のデザインって気になっちゃうんですよね。ゲームっぽいというかなんというか。

■ケースの“くるっと回す”ギミックが妙に気持ちいい

このケース、一般的なフタではなく、くるっと回してイヤホンを取り出す仕組み。これが妙に気持ちよく、プチプチ潰しのような感覚で、手持ち無沙汰のときについ回してしまう謎の中毒性があります。

▲指でフリックするように本体を回すと、イヤホン収納面がぐるっと回って露出します

ただ、思った以上にぐるんぐるんと回りやすいので、バッグの中で開いていて勝手にスマホに接続、使おうと思ったときには電源が0になっていることがありました。バッグなどにしまう際は、他のモノと分けて収納するのが良さそうです。

▲ぐるぐる回りすぎてイヤホンを取り出しにくいときは、ケース下部のつまみを使うと回しやすい

 

■イコライザーで自分好みの音に。タッチ操作もできる

▲7000円以下だがイコライザーに対応。正直それほど大きく変わらない印象だが、多少なりとも自分好みの音に寄せられるのも嬉しい

専用アプリで操作内容の設定や音の調整ができます。中音寄りの素の音が物足りない場合、低音を少し持ち上げるなどの軽い調整が可能。とは言え、音が劇的に変わるほどではなく、方向性を寄せるくらいの感覚ではあります。

▲他のユーザーのプリセットをダウンロード、反映させられる“オンラインインタラクションDSP”

ユニークな機能としては、別のユーザーのイコライザー設定をダウンロードして使える“オンラインインタラクションDSP”。というのも、こういう音の調整って難しいじゃないですか、よく分からないし。そこを世界中のユーザーがアップロードしている設定をそのまま使えるっていうのは便利。

設定周りで気になったのは、アプリでタッチ操作をいじれるのに“音量の上げ下げ”だけ設定できないこと。イヤホン本体の後ろ側をタッチすることで、スマホを取り出すことなく再生中の音楽を停止/再開や、次の曲へスキップなどを操作できます。その際、カチっとクリック音がなるので誤操作をしにくい仕様。ただ、なぜか前述の通り“音量の上げ下げ”が設定できないんです。

▲なぜか音量の調節はタッチ操作ではできない

再生・停止や曲送りは割り当てられるのに、音量だけは最初から選択肢に存在しません。一番使いそうな機能なのに何で…?

■音漏れは割り切り必須。静かな電車は厳しい

▲スマホ側の音量とは別に“ローゲイン”、“中ゲイン”、“ハイゲイン”と3つの音量を選択できる

音漏れは当然あります。本体をハイゲイン設定+iPhoneの音量30〜40%あたりからシャカつきが外に漏れ始める印象で、静かな電車なら隣の人に少し聴こえるレベル。音漏れを避けて音量を下げると、今度は周囲の環境音に負けてかなり聴き取りづらくなります。結局のところ当たり前ですが、自宅や屋外での“ながら聴き”向けとして使うのが現実的かも。

■アナウンスがなぜか萌え声でオフ不可

これは完全に余談なんですが、電源オンや接続時のアナウンスなどがなぜか萌え声です。

「デンゲンオン!」(元気)

「セツゾクカンリョ」(ややネットリ気味)

こんな調子の音声が毎回流れます。しかもアプリを使ってもオフにできません。な、なんでじゃ。苦手な人には逆の意味で刺さっちゃうポイントなので、気になる人は要注意。

水月雨(MOONDROP)の「Pill ミュージックカプセル」は、軽いジョギングまでいけるホールド感と、中音域中心の聴きやすい音、そして持ち歩きたくなるケースデザインを備えた、ながら聴き用イヤホンとして非常に現実的な選択肢。音漏れや萌え声アナウンスなどクセはありますが、運動中に外の音を聞きつつコンテンツを流したいという用途で、7000円以下という価格を考えると十分コスパ良しと感じる1台でした。

>>水月雨(MOONDROP)「PILL」

<取材・文/山口健壱(GoodsPress Web)>

山口健壱|キャンプ・アウトドアと動画担当。2年半ほどキャンプ場をぐるぐる回って、回り回ってGoodsPress Web編集部所属。“キャンプの何でも屋”としてキャンプを中心にライティング、動画製作、イベントMCなどを行う。2026年の目標が富士登山になったので、慌てて運動を始めました。

 

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