美味しさだけでない。繁盛店の人気の秘密は、小さなこだわりにあった!代々木上原「オトナノイザカヤ中戸川」

レストランや酒場の帰り際、つい次回の予約をとってしまう。そんな経験、一度や二度誰にでもありませんか? そんな店に必ず共通して言えるのは、その店がただ“美味しい” 店ではないから。店の小さなこだわりや心遣いが、“楽しい” と思える時間を演出し、「また来たい」と思わせていたのです。そんな繁盛店から学ぶ人気の秘密に迫りました。

■5年連続『ミシュランガイド東京』のビブグルマン獲得の実力店!

代々木上原駅近くにある「オトナノイザカヤ中戸川」。良店ひしめく代々木上原でも随一の人気を誇り、週末となれば常に満席状態が続く繁盛店として知られています。
店主の中戸川弾氏は、イタリアでの修業などを経て2013年に独立、「オトナノイザカヤ中戸川」をオープンしました。

そのネーミングの真意を聞くと「代々木上原にはハイレベルなレストランが多く、地元の方を含め、ここに集まる方は食べ慣れている方が多い。そういう方が居酒屋感覚で、通える店にしたかった」のだそう。

もちろん “居酒屋” といっても安かろう悪かろうではありません。料理には、自身が修業で培ってきた技や仕事をしっかりと落とし込んでいます。それが居酒屋を名乗りながらも、中戸川氏が常に心がけている信条でもあります。

ただ、メニューにはイタリアンだけではなく、きんぴらや揚げ浸しなどといった和食も併記されています。これは中戸川氏がイタリアでの修業時代に、同僚宅に招かれて味わった料理がきっかけだそうで、そこで「よそ行きではない家庭の味の素晴らしさを再確認した」から。

修業で学んだイタリア料理、そして母や祖母が作ってくれた日本の家庭料理。その料理が中戸川氏のアイデンティティとなっています。だから、この店には魚の西京焼きにワインを合わせる客がいれば、牛肉のタリアータに日本酒を合わせたりする人もいます。

和とイタリアンが垣根なく縦横無尽に楽しめるのは、イタリアンにも和食にもちゃんと芯があるから。これこそ、5年連続で『ミシュランガイド東京』のビブグルマン獲得する実力の所以でもあるのです。

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