赤土のワイルドな崖道を走り抜けるジープ
トアルコ トラジャの生産地は、インドネシアの秘境とも言われるスラウェシ島トラジャ地方。日本からは飛行機でジャカルタまで約8時間、国内線に乗り継いで2時間で、スラウェシ島のマカッサルという都市へ。そこからトラジャまでは、車に揺られること約10 時間……。つまり片道だけでも丸2日!人里離れたこの山奥に、本当に日本人が働いているのでしょうか……。
その日本人に会うため、トラジャの中心地から、舗装されていない凸凹の山道をジープに揺られてさらに3時間。ペランギアンという小さな村に着きました。ここでは収穫期には週1回、現地の農家からコーヒー豆を買い付ける出張集買所が開かれているそうです。
小さな村の集買所で、コーヒー豆の品質確認をしている日本人男性の姿を発見!
いました、いました! 地元農家の男性たちの大声が飛び交う中、インドネシア語でやりとりをしている日本人男性が。コーヒー豆を両手ですくいながら、豆の状態や香りを確認しています。
トラジャ在住の吉原聡さん。背景に写っているのはトラジャ族の伝統的な高床式住居「トンコナン」
この日、コーヒー豆の集買をしていたのは日本のキーコーヒーが設立した現地法人トアルコ・ジャヤ社で働く吉原聡さん、今年で42歳。家族を日本に残し、ここトラジャで、単身赴任歴1年5カ月とのこと。日焼けした肌に、爽やかな笑顔が印象的です。
吉原さん(以下省略)「地元の農家にコーヒーの苗木を無料で配布し、各々で栽培してもらう。その収穫した豆を、このようにトアルコ・ジャヤ社で買い取っているんです。集買所は6カ所あり、街から一番遠いプルプル村だと標高1800メートルにもなります」
買い取るコーヒー豆は、脱肉・水洗いを終えて半分乾燥させた「パーチメント」の状態
道路の整っていない山道では、栽培農家が収穫した豆を運ぶのも一苦労。トアルコ・ジャヤ社が山の奥地に集買所を設けたことは、この地域のコーヒー栽培の発展に大きく貢献しているようです。





























