■本キット製作、最大の難所!
さて、ここでさ先に組み上げた艇体上部とスカート(艇体下部)を合体させるのですが、これにはかなり苦労させられました。ある意味ここが本キット製作での一番の難所かもしれません。
スカート側に艇体上部にはめ込む凸が設けられていますが、まずこれが上手く合いません。また艇体下部となるパーツKの上面が艇体上部のキャビン底部分と干渉してしまうのも問題です。
作例では、スカートと躯体の接着のガイドにあるハメ合わせガイドはカット。パーツKの上面をカットすることで、キャビン底面が干渉しないようにしています。
当初は、工程10でキャビンを組む際に位置を正しく組んでいないため干渉したのかと思いましたが、キャビンの組み方に問題はなく、本キット特有の問題のようです。
▲本キット最大の難所が、工程17の艇体上下接着とスカートの取り付けだ。修正工作を施さないと正しく組み上げることが難しい
▲艇体上部と下部(スカート)を組みあせるのだが、ここでトラブル発生、そのままではどうやっても上手く艇体上部と下部が組み合わせられないのである。原因は、艇体上部に組み込んだキャビンの床面が艇体下部のパーツKに干渉してしまう(床面が1mmほど低すぎるため)のと、艇体上部の取り付けるためにスカートに設けられた凸状のツメが正しい位置にこないため
▲艇体下となるパーツKの上面がキャビンの床面と干渉してしまうため、合わせ目に不自然な隙間ができてしまう
▲スカート部に設けられた凸状のツメの位置が艇体上部の凹部分と微妙にズレていることで、艇体の上下がうまく合わない。作例では、悪戦苦闘している途中で艇体側面に接着したパーツ(Cd13、Cd14)が外れてしまった。スカート側の嵌合用のツメは切り落としてしまった方が良い
▲艇体下部となるパーツKは、キャビンの床面と干渉する部分(赤い斜線部分)を切り抜き、またスカートに設けられた嵌合用の凸のツメ(赤い丸部分)をカットすることで、艇体の上下接着が格段にやりやすくなる。正しい上下艇体の位置合わせは慎重に行う必要がある
■キャビンの製作
艇体の上下接着に悪戦苦闘しつつ、接着剤の乾燥時間を利用してキャビンのルーフ部分の塗装を進めておきます。内側は指定のネイビーグレーに、外側は艇体と同じ「TS-28 オリーブドラブ2」となります。ウエザリング等も考慮して、この時点ではクリアパーツはまだ取り付けません。
▲キャビンのルーフは1パーツで構成。上部には銃座が取り付けられている
▲キャビンのルーフを取り付けると内部はほとんど見えなくなってしまう
▲PACVは前面に大型の乗降ハッチが付くので、開状態で製作することでそれなりに内部も見られる
■フィギュアはキットの到着待ち
第1回でも書きましたが、キットにはフィギュアが付属していません。作例はジオラマで仕上げるつもりなので、やはりフィギュアが欲しくなります。ベトナムのアメリカ兵は1/35スケールでは数多く揃っています。今回はGoodmoelから発売されている「1/35ベトナム戦争アメリカ戦車用ソルジャー」レジンキットを通販にて購入。現在到着待ちです。こうしたフィギュアを組み合わせることで、ブラウンネイビーで使用されたPACVのリアルな雰囲気が演出できると思います。
あとは水面も作らないといけませんね。PACVがほぼカタチになってきたので、次回はキットの製作と同時に海面ベースの製作を進めていきたいと思います。
というわけで今回はここまで、PACVの製作また次回をお楽しみに!
Goodmoel
「1/35ベトナム戦争アメリカ戦車用ソルジャーモデル(2名) レジンキット」(3687円)
▲到着待ち!
▲タミヤ缶スプレーと比較すると本キットの大きさが良く分かる
■現役で活躍中のエア・クッション型揚陸艇
ベトナム戦争でのPACVは限定的な使用で使用で終わっていますが、現在でもホバークラフトは現役で活躍しています。アメリカ海軍、イギリス、韓国、そして海上自衛隊で運用されているエア・クッション型揚陸艇がそれにあたり、LCAC(エルキャック/Landing Craft Air Cushion)の通称で呼ばれています。
米海軍と海上自衛隊で運用しているLCAC-100級は全長26.8m、全幅14.33m、満載排水量166.6トンとPACVに比べてかなり大型で、60トンの積載量を誇り、戦車など重量級の車両を搭載しても40ノット以上の速度で巡行できる性能を誇っています。
プラモデルとしては日本のピットロードをはじめブロンコモデル、トランぺッターなどがキット化しています。スケールは1/144ですが、PACVと並べて飾っても良いでしょう。
ピットロード
「1/144 海自エアクッション型揚陸艇 LCAC 10式 戦車1輌付きキット」(4158円)


>> [連載]達人のプラモ術
<製作・写真・文/長谷川迷人>
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