パッカブルなのに“ちゃんと使える”、ビジカジにもハマる相棒バッグ見つけました

■シンプルだからこそ、自分の使い方で整えられる

このバッグ、物を入れていないと“ふにゃっ”とします。いわゆる自立するタイプではなく、形は中身次第。パッカブル仕様ゆえの柔らかさですが、使い方によっては十分メリット。

▲16インチPC、ノートとモバ充の入った無印良品のケースと、常備薬やハンドクリームなどを収めたポーチ。加えて一眼カメラも収まります

ビジネス向けのバッグには、細かく仕切られたタイプも多いですが、私にとってそれはかえって使いにくい。というのも、打ち合わせや撮影など、その日の仕事内容によって中身をごそっと別のバッグに入れ替えることも多い。だからこそ、バッグインバッグなどを使って手軽に自分のスタイルで整えられる“余白のある設計”は自由度が高く、むしろ使い勝手がいい。

▲前面パネルには薄手のウインドブレーカーやレインウエアがぴったり収まる

実際、このバッグのメインコンパートメントの内部には、仕切りや小分けのポケットがありません。バッグの機能を利用して細かく整理したい人には向かないかもしれませんが、私にとってはこの潔さがむしろありがたかった。

■背負い心地と使用感のリアル

▲クッションはないが、幅広で長時間背負っていても疲れにくい

仕事でも移動でも、快適に背負えるかはザック選びの重要ポイント。

ショルダーストラップにはクッションは入っていませんが、幅広設計になっているため、見た目以上に背負い心地がラクです。薄くても食い込みにくく、肩まわりのストレスが軽減されているのを実感できます。

▲厚みもなくて、シュッとした見た目なのが良い

背面にクッションやパネルのような構造はありませんが、PCを収納するとちょうど背中にフィットしてくれます。バッグ本体の軽さも相まって、荷物の重さをそこまで感じさせないのが好印象です。

また、チェストストラップ(胸ベルト)付きのため、体にしっかり固定できるので、移動時にバッグが揺れにくいのもありがたいポイント。これは休日のちょっとしたハイキングや軽めのランにも活躍します。

気になるとすれば、暑い時季には背中がやや蒸れやすいこと。通気性重視のバックパネルがない分、長時間の移動では多少の蒸れは覚悟したほうがいいかもしれません。

■雨にもある程度対応。街でも浮かない“ちょうどいいギア感”

▲トップポケットとメインコンパートメントには止水ファスナーを採用。ちょっとした雨にも安心

毎日の通勤や街歩きでも違和感なく持てて、突然の雨にもある程度対応してくれる、そんな視点も大事です。完全防水ではありませんが、止水ファスナーを採用しているので、突然の雨でも安心感があります。

外観もギア感が強すぎず、ミニマルでクセのないデザイン。「アウトドア系だけど街にも自然に馴染む」というバランス感覚が、まさにこのバッグの魅力です。

■パッカブルなのに“メイン”で使える

▲収納時はスマホより2回りほど、手のひら2つ分程度のサイズ感

パッカブル仕様なのでトップポケットを裏返して本体を丸ごと収納。折りたたんだ状態ではおおよそ手のひら2つ分、重さはわずか225g。旅先や出張時に荷物が増えたときのサブバッグとして持っていけるサイズ感も魅力です。メインでもサブでも活躍してくれる、この柔軟さがありがたいんですよね。

* * *

ちなみにパッカブルなバッグって、正直そこまで期待していなかったんです。使い勝手がイマイチだったり、長時間背負うにはちょっと微妙だったり。“サブバッグ的なポジションにとどまるもの”という先入観がありました。だからなのか、これまでは気づけば無意識に選択肢から外していたんですよね。なので、今回は良い意味で裏切られました。

ちなみにマタドールは、アメリカ・コロラド州生まれのブランド。特にパッカブルギアの分野で知られていて、「軽くて・しっかり使えて・ちゃんとたためる」アイテムにめっぽう強い。

今回の「リフラクション パッカブルバックパック」も、その実力がしっかり詰まった1本でした。さすが、パッカブルのマタドール。納得の仕上がりです。

 

>> マタドール「リフラクション パッカブル バックパック」

 

<取材・文/山口健壱(&GP)>

山口健壱|キャンプ・アウトドアと動画担当。2年半ほどキャンプ場をぐるぐる回って、回り回って&GP編集部所属。“キャンプの何でも屋”としてキャンプを中心にライティング、動画製作、イベントMCなどを行う。いやー。少年みたいなバッグ、サイズ感がちょうどよかったんすよ…。

 

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